婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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連載

年越し準備! 41

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誰かは分からないし触るな危険!な感じしかしない。
だいたい、この精霊……教えた人物を過去形で表してない気がする。
どっかで生きてるよ!みたいな雰囲気……もし生きてるなら、とんでもない長生きぶりよ。しかも規格外の。
うん、ノータッチだ!全力スルーだ!

「さてと、キレイにしたし門松的な寄せ植えとか作るかな……って素材集めからだね!」

松が生えてるのは知ってる。竹は無いんだよね……笹はどこかに生えてた気がする。後は花かな……サムじいに頼んで鉢と花を分けて貰って作ろうっと。
ふふっ楽しみだなぁ。寄せ植えは今世では初めてなのよね。
本来は竹割ってぐるりとさせるんだけど、無いからそこは普通の鉢で行く!大切なのは気持ちよ!

「気合い入ってるわねぇ!」

……ずっとついて来る。

「何で池に戻らないの?」

フヨフヨと目の前に来るとクルンと回る。何のアピールですか。

「そうねぇ……あの池を作って、このお社を作った人達に似てるのよ。見た目じゃないわよ、魂がよ。」

「……分かった。この話しは止めよう。止め。私、ちょっと行く所あるから行くね。また池に行く事あるから、また今度ね。」

切り上げてトンズラです!

「分かったわ!またね!」

空中を泳ぐ赤い小さな熱帯魚は濃い緑に映えて、とても美しいと感じた。
池に吸い込まれるように消えた姿を確認してから林の中を突き進む。
子供の頃の記憶を頼りに突き進む。
冬とはいえ明るい林の中、子供の頃は遠くに感じた場所も成長した今は大した距離じゃないと感じる。

「あった……」

大きく育った松は多分赤松とかなんだと思う。
前世の裏山にも生えてて、松茸も毎年生えて贅沢品って思ってなかった。
あちこちに小さな松の木が生えてる。これを土ごと掘りあげて収納しておこう。多分イケる筈。
えーと……まずは土を柔らかくして……根を傷めないように土魔法で根っこを丸めるように土の中を移動させて……収納!
って出来た!よし、もう一本やって……って抜いた所はならしておかないとね!
松があった場所をならして移動する。
もう一本の松を同じように抜いて収納してしまう。
土んならして穴を埋める。その足でトムじいを探しに畑に行く。
畑では早速ゆずの挿し木作りをしていた。ありがたい事だわ。
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