婚約破棄されまして(笑)

連載

年越し準備！ 75

う～ん……どうして魔力注入して欲しいんだろ？

「どうしたの？」

「「「元気な赤ちゃん育てる為ですぅ～♡」」」

……そうか……それは仕方ないか……

「ん……分かった。……魔力……注！入！」

全力で囲ってるサテュロス達全員に向けて魔力注入する！ついでに……

「丈夫で良い子が生まれますように！」

「「「きゃあ～～ん♡」」」

うん、黄色い声ですね。でもお母さんになるなら栄養は大事だと思うんですよ。……私の魔力、栄養で良いんだよね？

「ねぇ……天蚕達ってどうしてるのかな？」

キャッキャッと笑いながら天蚕の巣を見上げるサテュロス達。

「元気よぉ♡そのうち卵が生まれるんですってぇ♡」

「卵……そこは一緒なのね……」

イモムシと。

「イモムシちゃんの赤ちゃん、楽しみねぇ～」

「ね～♡イモムシちゃんの赤ちゃん、楽しみなのぉ～♡」

そんな言葉を口々に言うサテュロス達が何となく微笑ましい。
うん、天蚕の赤ちゃんは可愛いかも知れない。でも卵のサイズがどれ位なのか、そこが心配。
……どうしよう、卵が私位大きかったら……いや、案ずるより易しと言う！今から心配しても意味無し！卵ご大きかったとしても、どうとでもなる！

「楽しみねぇ♡イモムシちゃん達の赤ちゃんと私達の赤ちゃんと仲良くして欲しいわぁ♡」

……なる程。ママ友的な存在になるのか……

「嬉しいですぅ♡早く赤ちゃんと一緒にお喋りしたいですぅ♡」

……悪意が無いって素晴らしいね。私も赤ちゃん欲しいわ！ルークの！

「うん、沢山の赤ちゃんと楽しく暮らせると嬉しいよね」

「「「はいですぅ♡」」」

全員幸せそうだ。天蚕達も何となくだけど幸せそうなので、今日はこれで邸に戻ろう。

「皆、元気で幸せそうで安心したわ。何かあったら邸に来て誰でも良いから私を呼ぶように言ってくれれば良いからね。」

「大丈夫ですぅ！ドレークさんもジムさんも気遣ってくれるんでぇ」

なんてこったい！料理長を名前で呼んでるやないかーい！
料理長〈ドレーク・ブッフ〉って名前なんですよ。
コミュニケーション能力も高いのか……？

「そう……大丈夫そうで良かったわ。じゃあ、体大事にしてね。私は戻るから」

「「「はぁい♡」」」

バイバイと手を振ってサテュロス達の囲いからゆっくり抜け出す。
うん、まだ明るいけど邸に戻ろう。