婚約破棄されまして(笑)

連載

大晦日 5

じゃんじゃん盛り蕎麦を作って貰う。
天ぷらもかき揚げ（タマネギ＆ニンジン・ゴボウ＆ニンジン・小柱＆アスパラ・小エビ＆アスパラの四種）にエビ天にナスにレンコン、カボチャに白身魚にピーマンにニンジンに青じそにシシトウに……そりゃもう思い付くままに揚げて貰いました！
天ぷら天国です！
食堂の大きなダイニングテーブルに天ぷら山盛りのお皿が点在し、丸鳥のスライスと白ネギを焼いた物が同じように点在してる。
当然、薬味もあちらこちらに置かれ蕎麦つゆが入った壺も置かれてる。
お蕎麦は一応一人一つずつ置いてあるけど、厨房に山盛り用意されてる。
なぜかって？そんなの食欲魔神がいるかりだよ！サラリとモリモリ食べちゃう人がいるからですよ！
並べ終わった頃に皆がやって来ました。

「蕎麦……」

ルークが泣きそうな顔で呟きました。
うん、この世界で初めての年越し蕎麦だもんね。

「年越しだからね。やっぱり食べたいじゃない。思う存分食べてね！」

「うん……」

嬉しそう！ルークのはにかんだ笑顔を見て、作って良かったって思った。

「ほぉ！初めて見るな！」

お祖父さまの元気なお声に笑顔を向ける。

「お祖父さま！この変わった色の細長い麺を蕎麦と言います。今回は少し濃いめのつゆ……汁に付けて食べるようになってます。蕎麦だけでは物足りないので、天ぷらと言う料理と焼いた肉も用意しました。どちらも蕎麦とは相性が良いので一緒に楽しんで下さい」

なるべく分かりやすく説明したけど理解出来たかな？

「ふむぅ……」

うーん……微妙かな？

「父上！まずは食べてみましょう！天ぷらは今までにも食べた事がありますが！中々美味しいですよ！」

……お父様、揚げ物大好きですもんね。

「一番のお勧めはトンカツですがね！」

いらん事を！お父様、トンカツ大好き過ぎでしょ！

「いやいや！唐揚げこそ最も美味しいでしょう。ね！兄上！」

トールお兄様……勝手に参戦してキャスバルお兄様を巻き込もうとしないでっ！

「むぅ……唐揚げと言うと少し前に食べた赤いクラーケンのやつか……確かに美味かったな」

「違いますよ！丸鳥の唐揚げが美味しいんですよ！」

本当にいらん事を！

「そうか！では、トンカツと丸鳥の唐揚げを是非とも食べてみたいもんだな！」

ああ～～！！新年早々トンカツと唐揚げ祭り決定かぁ！
作るの私じゃないから良いけど、これは夜エライ事になる予感！