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元日! 55
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暫く休んだけど、もう少し食べたくて立ち上がって自分で取りに行く。
食べやすい大きさにカットされた果物を幾つか摘まんでワインを手に前の方に歩いて行く。
私の動きにすぐに気が付いて何人もの令嬢がやって来る。
差し障り無い会話をして時間を潰す。
もう、そろそろ良い時間になる……それだけじゃない、本来ならアニスが来ていても良い時間なのに来ていない。
何かあった。
アニスだけじゃない、お母様の侍女トリオもお父様のアレクもお兄様達のレイとフレイも。
だからなのか、執事長と執事達が忙しなく世話を焼いてくれるけど……ね。
「お母様、私そろそろ下がろうと思いますの」
「そうね、良い時間だものね私も下がるわ。どこの夫人も令嬢も大分下がったものね」
お母様はニンマリと人の悪い笑顔で嗤う。
「今からは殿方の時間になるのかしら?ハインリッヒ、私とエリーゼは下がります」
「うむ、ゆっくり休んでくれ」
「ええ、お休みなさいませ」
「お休みなさいませ」
お母様が退出の挨拶をしたので私もサッサと挨拶をする。
執事長がやって来て私とお母様を裏へと連れて行ってくれる。
扉一枚隔てただけで大広間の賑やかさが遠く感じられる。
「暫くお待ち下さい」
執事長の言葉に私もお母様も頷いて待つ。
「さて、何があったのかは後程問いただしましょうね」
ヒエッ!
「はっ……はい」
お怒りです!そりゃそうか。今までこんな事無かったもの。
「お待たせ致しました」
慌ただしく僅かに汗をかいたエミリがやって来てお母様に頭を下げた。
その後を追いかけるように早足で来るシンシア・ソニア・アニスの三人。
おかしい……何かが起きた。
その為にお父様と執事長が席を外し、側近と侍女も何か対応していた?
「エリーゼ様、申し訳ございません」
「良いわ、とにかく自室に戻るから」
「はい!」
お母様と侍女トリオ、私とアニスの六人で人目につかない通路を移動する。
私の自室の扉の前でお母様に一礼して自室に入る。
自分でお飾りを次々と外しながら寝室目指して歩く。
「アニス、湯浴みの準備を」
「はい」
お飾りを受け取りながらついてくるアニスにそう命じる。
すぐには行かずに手首のお飾りを取り外し、ドレスのボタンを外してから浴室へと消えて行った。
さすがにボタンを外して貰わないと脱げませんから!
食べやすい大きさにカットされた果物を幾つか摘まんでワインを手に前の方に歩いて行く。
私の動きにすぐに気が付いて何人もの令嬢がやって来る。
差し障り無い会話をして時間を潰す。
もう、そろそろ良い時間になる……それだけじゃない、本来ならアニスが来ていても良い時間なのに来ていない。
何かあった。
アニスだけじゃない、お母様の侍女トリオもお父様のアレクもお兄様達のレイとフレイも。
だからなのか、執事長と執事達が忙しなく世話を焼いてくれるけど……ね。
「お母様、私そろそろ下がろうと思いますの」
「そうね、良い時間だものね私も下がるわ。どこの夫人も令嬢も大分下がったものね」
お母様はニンマリと人の悪い笑顔で嗤う。
「今からは殿方の時間になるのかしら?ハインリッヒ、私とエリーゼは下がります」
「うむ、ゆっくり休んでくれ」
「ええ、お休みなさいませ」
「お休みなさいませ」
お母様が退出の挨拶をしたので私もサッサと挨拶をする。
執事長がやって来て私とお母様を裏へと連れて行ってくれる。
扉一枚隔てただけで大広間の賑やかさが遠く感じられる。
「暫くお待ち下さい」
執事長の言葉に私もお母様も頷いて待つ。
「さて、何があったのかは後程問いただしましょうね」
ヒエッ!
「はっ……はい」
お怒りです!そりゃそうか。今までこんな事無かったもの。
「お待たせ致しました」
慌ただしく僅かに汗をかいたエミリがやって来てお母様に頭を下げた。
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おかしい……何かが起きた。
その為にお父様と執事長が席を外し、側近と侍女も何か対応していた?
「エリーゼ様、申し訳ございません」
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「はい!」
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自分でお飾りを次々と外しながら寝室目指して歩く。
「アニス、湯浴みの準備を」
「はい」
お飾りを受け取りながらついてくるアニスにそう命じる。
すぐには行かずに手首のお飾りを取り外し、ドレスのボタンを外してから浴室へと消えて行った。
さすがにボタンを外して貰わないと脱げませんから!
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