婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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連載

新しい年 12

「だが……」

うん、何か食い下がろうと?それよりも気になる事がっ!

「所でキャスバルお兄様、キャスバルお兄様はご自分の婚約者の方はご存知ですの?」

「え?いや……絵姿でしか知らないんだが……」

あれ?本当に絵姿だけなの?

「どういった方なのかしら?」

「そうだな……絵姿で見る限り可愛らしい令嬢だと……その淡いバラ色のドレス姿で……」

歯切れ悪っ!いや、待て。淡いバラ色って言ったわね……
まさか年頃の乙女は淡いバラで決まり!とか思ったんじゃあないでしょうね?
あり得る!キャスバルお兄様ならあり得るかも!
武装や武器なら拘りもあるでしょうけど、ドレスや小物に拘りとか流行りとか分からなさそう!
いや、分かってたらちょっと嫌なんですけど!センスってものがあるでしょうよ!
仕方ない……仕方ない事よ……
それにしてもルークは何も言わないわね。
ハッ!過去……じゃない前世でファッション関係でウッカリ発言とかしちゃったのかしら?
それなら納得だわ!世の中拘りが過ぎて、ちょっとでも口を挟むと激怒するって人いたな……
こっちでもいるけど……何だか懐かしいわ。
お元気かしら?

「キャスバルの婚約者とはお幾つのご令嬢なのだろうか?」

あら?ルークが聞いてくれたわ。

「ああ、帝国のディモス辺境侯爵令嬢ラーラルーナ嬢だ。直接会った事は無いがエリーゼの一つ下になる」

私の一つ下……チラッとお母様を見る。
ぬ……あれは腹黒笑顔か?いや、気にしたら負けだ!
辺境侯の子供同士縁を持ちましょうって事かしら?
帝国貴族とは幾らか顔見知りのお父様が何も言わない以上問題は無いのね。

「ディモス辺境侯……」

「ルークは知っているの?」

「一応は。だが、そうか……シュバルツバルト家と関係を結んでるなら令嬢が俺に近付いて来たりはしないか」

そういや婿入り先ゲットする為に夜会とか出てたんだっけ?
じゃあフリーの令嬢とかより良い相手を求める令嬢は参加してたって事よね……

「そうなのか?」

「まぁ、親がけしかけたりする場合は別として……ですけどね。ディモス辺境侯爵ほその辺り手堅いと言うか、実質剛健と言うか……冒険する様な真似はしない方だと記憶してますね」

ほう……ルークからはその評価なのね。

「その通りだ。ご自分の事はさておき、侯爵家としては真面目な御仁だ」

え?自分の事はさておき?って何よ!お父様、謎を増やさないで!
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