婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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新しい日々

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前世なら今日は三が日最後の日の一つ一月三日だ。
三が日と言えば忙しい主婦にもお休みが必要、だから日持ちする料理をお重に詰めて家族は三が日を家族水入らずでゆっくり過ごすのよ……そうお婆ちゃんに教わった。
その気になればいつだって休めるし、家事の殆どは人任せ。
好きな事をして過ごす事も可能な毎日で不平不満は無い。
大好きな両親とお兄様達、愛して止まない男性。
私を支えてくれる大切な人達。
今の私を取り巻く人々は多く、私はその大勢の人達に幸せになって貰いたいと願ってる。
モソリと身動ぐアニスの寝顔にクスリと笑う。
ドレスも下着も全部脱がされ、何一つ身につけずに寝るのは冬の常識だ。
きっとアニスはクリーンの魔法をかけてくれたんだな……と分かる。
時間、何時だろう?思っただけで時間表示される。
朝の五時。
もう少ししたら起き出して毎朝の日課をして湯浴みして、それから朝ご飯食べに行こう。
ルークは誰を選んだのだろう?
どんな風に抱いたのだろう?
ルークに抱かれた男性は何をどう感じたんだろう?
ゾクリと肌が粟立つ。
それは敵対心じゃない。
これが女なら許しがたいし、殺意も沸く。なのに、仲間みたいに思ってる。
変な感じ……一人の男を取り合うんじゃない。必要に応じて分け合う……そう感じる。

「エリーゼ様?」

不意にアニスと目が合った。
困ったような笑顔。

「起こしちゃった?もう少し寝てて良いわよ」

「エリーゼ様、側近に選ばれたのキースです」

キース……アニスの思い人……

「好きな人、側近になっちゃったのね……」

「はい。父さまと一緒です」

アレクと一緒。
それはお父様とお母様の関係と同じ。
お父様を愛するお母様とアレク。
お母様を愛するお父様とエミリ。
そして愛し合うお父様とお母様、アレクとエミリ。

「そうね、まさか親子二代で同じような関係になるとは想像して無かった」

「そうですね、母さまが奥様が一番で二番に父さまって言ってたの今なら分かります。その次に私達子供よって言ってましたけど、それもその内理解出来るようになるのかしら?」

「分からないわ。価値観は人それぞれだもの」

子供が一番の人もいるし、愛する人が一番の人もいる。
そうかと思えばお金や名誉が一番という人もいる。

「そう……ですよね。今頃、キースはルーク様の腕の中なんでしょうか?」

「かもね……」

「どんな顔で抱かれたのかしら?……」

その瞬間、アニスの目が爛々と光り舌舐めずりする女豹が背後に見えました!
アニス、恐ろしい娘!
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