婚約破棄されまして(笑)

連載

新しい日々 79

今日、討伐した大型……だけじゃないな。他にも小型とかめちゃめちゃ討伐して収納したっけ。ちょっと見てみようかな？えーと……収納リスト……魔物？って全部素材毎のパーツになってた！そうだ、私の収納って優秀だった！解体済みやないですか！
……大型って骨も素材になるから……って肉も素材になってる！猿なのに？容赦ない！……意外な注釈ついてる……あの猿の肉、食べれる部位は少ないけど甘くて美味しいらしい。あれかな、フルーツバット的な位置付けなの？進んで食べたいとは思わないけど、いつか食べたくなるかも知れないし取って置こう。

「エリーゼはあまり大型の素材には興味が無いのかしら？」

あれ？お母様が興味津々やないですか。

「いえ、興味が無い訳ではありません。大型よりも興味津々のあるモノが多くて、つい大型の素材が疎かになるだけで……」

いや、本当ですよ。今は段々畑や果樹園に目いっぱい振り切れてるだけですから。

「そうなの？エリーゼがあまりにあっちにばかり行ったら、お母様寂しくなっちゃうわ」

ちょっと！お母様！何で瞳を潤ませるの！可愛いお母様がやると似合い過ぎて罪悪感が湧きます！

「お母様、安心して下さい。ちゃんと帰って来るし、晩ご飯は一緒に取れますし！それに食後にこうやってサロンでお喋りだって出来ますよ！」

お母様ったらどうしたと言うのかしら？ハッ！お母様の大切なおやつ！スイーツに何か不備……もしくは不満があるの？いや、ジムの腕はかなり上がった。上がっただけでは無い、日々努力してるのか前世で見かけたようなスイーツも創造してる。では何だ？

「……エリーゼ……せっかく領地に帰って来たのに、いつも忙しくて母親として寂しいの……」

ピッシャーン！見えない雷に打たれた気がしました。母親として……！私、娘らしくお母様に甘えたかしら？いえ、最近の私はあんまり甘えてない。たまにお母様にスイーツ提供して笑ってただけのような気がする！それでは母娘としてどうなの？おかしくない？母娘らしい事なんて、婚姻式のドレスの話しをした時位？しまったー！もっと何か……何かある筈だ！何だ！何がベストなんだ？！教えてエロい人ーーっ！

「エリーゼ？どうしたの、いきなり黙っちゃって」

「あ……いえ、何でもないですお母様。お母様の言うとおりだったと思って……せっかく帰って来たのに、私ったら……」

うん、反省。もう少しお母様とコミュニケーション取らないと……