婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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連載

新天地を! 35

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その後栗善哉を食べました。
お父様を始めとする男性陣からの言葉も視線も全力スルーしました。何にも言いたくありません。キャスバルお兄様が粘りまくってましたが、突っ張りまくって無言を貫いた私は偉いと思います。
黙々と食べ、アニスとカワイコちゃん達を連れて自室に戻りました。
勿論ピカスラコンビは強制終了し、犬共は蹴散らしました。(物理的に)
その後は何だか疲れてたんで、クリーンでサッパリキレイにして寝ました。
明日も開拓作業なんで!

おはようございます。朝です。
……ムゥ……スッキリ爽やかな目覚めとは言い難いです、でもいつものルーティンはやります。やらないと気持ち悪いんで。
……変です。あれこれやって帰って来て、ひとっ風呂浴びて服を着付けて武装はいつものやつを着込んでも気分が浮上しない。

「エリーゼ様、大丈夫ですか?お顔がいつもと違いますけど……」

アニスが心配そうに聞いてくれるけど、どこがどうとも言えない。

「ん……顔がいつもとちがうかぁ……」

「はい。何か心配事ですか?」

心配事……とは違うのよね。

「心配事とかじゃないし、私も良く分からないのよ。何だか朝からこんな感じなの」

「今日はお休みしますか?」

「行くわよ。格好見て頂戴」

「ですよね。私も用意出来てますから……後はタマちゃん達の武装だけですし……」

「出すから着付けて外に行きましょう」

「はい」

ドサドサと武装を出してちゃちゃっと着付けゾロゾロと外に出るために部屋から出る。エントランスから出てヒナを本来の大きさに戻し鞍を一瞬でつける。

「おはようエリーゼ!ん?どうした、元気無いな。寂しくなっちゃったのか?」

寂しく?……寂しい……ルークがいないから?

「そうかも……でも、ちゃんと開拓作業はするから」

よしよしと頭を撫でられる。

「偉いぞ。さ、チョロギーの支度も済んでるし行くぞ」

「はい」

フレイに引かれて来たチョロギーの手綱を受け取り跳び乗る。
トールお兄様達と一緒に開拓地へと向かう。
……滅茶苦茶良い笑顔の犬共に若干腹立たしさを覚えながら。

そして開拓地へと到着し、見回せば隊員達は小型の討伐や魔法で草を刈ったり木を伐採したりしてました。
働き者です。ありがたいですね。
今日はとりあえず川の上流まで伐採とか色々やらかしたいです。
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