婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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連載

新天地を! 57

多くの隊員達がザバザバと川を渡って魔物除けの杭を打ちに行く。その後をついて行こうと思ったけど、ここは飛び石を接地してみようと思う。
収納から適当な大きさの石を出して川に埋め込む。ゴツゴツしてるけど飛び石にするために川面から出ている部分をウインドカッターで切って平面を作る。切り取った上部の石は粉砕して小石にして川に沈める。
そんな事を何回か繰り返し川を渡りきり、魔物除けの杭よりもずっと手前に存在する泉へと近づく。
プツプツと小さな泡が次々と浮いてる……湧き水が溜まって出来た泉はキレイで底も石ばかりで泥とかは流れ出た様でチロチロと小さな小川が泉から流れ出てる。

「これ……」

「不思議な水ですね?なんで泡が出てるんでしょうかね?」

アニスが不思議そうに見つめながら呟く。
鑑定しなくても分かる。前世で見た事ある……収納からグラスを出して泉の水を掬いコクリと飲む。
シュワシュワと口の中で弾ける泡の感覚。
炭酸泉だ。

「エリーゼ様!」

「ふふっ……これは嬉しい発見だわ。周りを囲んで大切に管理して貰わないと!」

天然の炭酸水。これを使えばスポンジケーキ……じゃなくても近い物は作れる筈!何度となくチャレンジすれば美味しい物が出来る筈よ!

「エリーゼ様……あの、本気ですか?」

「大切よ!これは嬉しい発見よ!そっかぁ……」

昨日のあの予感はこの炭酸泉だったのかぁ……飲んでよし、浸かってよしの炭酸水。嬉しいなぁ!
思わず土魔法で四阿のようにしてしまう。ついでに泉も井戸のようにしてしまう。何と言っても泉と言っても小さな泉で大した苦労なんて無い。溢れたら溢れたでそれは仕方ない。どうせなので湧いてきてる炭酸水をある程度収納してしまう。だってジムに渡したいしね!この水で湯豆腐とかしても美味しいんだよね……

「……本当に嬉しそうですね。」

「え?ええ、これで新しい世界がまた一つ出来るかも知れないのだもの」

「そうですか……」

アニスの微妙な顔を見て、ちょっとだけ笑ってしまう。

「エリーゼ、いきなりこんな……どうしたんだ?」

「キャスバルお兄様。ええ、私の求めるモノがここにあったからですわ」

「そうか。良かったな」

「はい」

キャスバルお兄様は多分理解してないけど、私が喜んでるからこその反応なのよね。でもねキャスバルお兄様……この泉の水でお母様が喜ぶかも知れないって分かったら重要性を良く理解して下さいますよね……ウフフ……
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