魔王が強くてニューゲームを始めるらしいので、次代の勇者を育成することになった。
魔王討伐から十年。
平和な日々を送っていた勇者ヴァルの元に、魔王誕生の神託が伝えられた。ヴァルが強すぎたことが原因で、次の魔王は先代の力を全て引き継ぎ十年後に誕生する。そして次代の勇者は先代の勇者を師事し備えよ。
想定外の神託により、次代の勇者――アレク八歳を引き取ることになったヴァル。彼の『勇者育成という名の子育て』が今、始まったのだった。
そんなヴァルの前に立ち塞がるアレクの反抗期。
反抗期がなんだ、二人ならきっとやっていける。絶対にアレクを立派な勇者にしてみせる。そう思っていたヴァルであったが、アレクが十八歳になった時こう言われてしまう。
「俺はお前のことを家族として好きなわけじゃないからな」
師として家族として元勇者として、アレクを無事に送り出さなくてはいけないのに。
どうしてこんなにべったりに育ってしまったんだ。
あぁ、女神よ。ぼやいてすまないが、やっぱり俺は子育てには向かなかったんじゃないだろうか。
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