華と蝶

 『華族』 『蝶族』
 古より続く二つの一族には深い関係があった。
 華は蜜を与え、その代償として燐粉を奪う。
 蝶は燐粉を与え、その代償として蜜を奪う。
 互いに子孫を残すため利用しあい、
 血筋の運命に翻弄されていた。

 だが、ある日のこと。
 華の一族には花殻の子が、
 蝶の一族には蛾の子が生まれた。
 彼らは一族から軽蔑の目にさらされ、
 酷く扱われていた。
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