綴音学園 花の教え
綴音学園、それは創立百年を越える伝統のある中高一貫の女子高であり、丘の上にポツンとある全寮制の学園だ。
政財界のごく限られた女子が通えるという事もあり、入学するには難関と言われる試験を潜り抜けて来なくてはいけない。
しかも、入学試験だけではなく、毎年行われる試験に合格しなくては、編入生と入れ替えになってしまう厳しいシステムを採用しているため、生徒は全員勉学に励む日々を送っている。
そして、半年に一回のクラス分けの試験、毎月ある席順を決めるための試験など、勉学を重視している学園である。
だが、そんな生徒達の羨望を浴びる存在が居る。
それがエトワール。
毎年中高の学年から二人一組で選ばれる存在であり、学園の生徒を導いて行く存在として生徒会よりも強い権限を持つ。
数多くの立候補者の中から選ばれる彼女達は、学業もスポーツも万能であり、芸術面にも長けた者である。
現在のエトワールは二条天音と風川詩織である。
二人はこの学園に来る前からの幼馴染であり、唯一無二の親友だと認め合っている仲だ。
お互いに学園の外に出てしまえば、婚約者の居る身であるため、せめて学園では自由に過ごそうと決めているので、エトワールという大任は背負っているが、基本的には自由に行動している。
特に天音は綴音学園の理事長の娘という事もあり、親の期待もあるのだが、その分権力はより強く、他の生徒よりも好き勝手出来る。
天音はサイドテールにした艶やかな黒髪を今日も揺らしながら、普段拠点として利用している、文芸部のサロンでゆっくりと過ごしている。
「天音、だらしなくってよ」
「見逃してもらえないかしら、詩織。ここには私達以外居ないのだし、少しぐらいは肩の力を抜きたいわ」
「そうは言ってもね、ほら、窓の外から中を覗き込んでいる生徒がいるじゃない」
美しい黒髪をボブカットにした詩織の言葉に、天音は窓を見て手を振る。
そうすると、窓の外から「キャー」と歓喜の悲鳴が沸き起こり、天音はその姿を可愛いと思いつつも、くつろぐために文芸部を復活させたと言うのに、こうしてサロンの窓から覗かれてしまってはくつろげないと心の中でげんなりとしてしまう。
しかし、高等部に入ってから立ち上げた文芸部だが、いつまでも部員が二人というは体裁が悪いと言うのも自覚している。
「ねえ、詩織」
「なにかしら、天音」
「どこかに、いい人材居ないかしら?」
「それは文芸部の部員に欲しいと言う意味でかしら?」
「そうよ」
天音の言葉に、詩織は少し考えると「それなら」と一つ提案をした。
政財界のごく限られた女子が通えるという事もあり、入学するには難関と言われる試験を潜り抜けて来なくてはいけない。
しかも、入学試験だけではなく、毎年行われる試験に合格しなくては、編入生と入れ替えになってしまう厳しいシステムを採用しているため、生徒は全員勉学に励む日々を送っている。
そして、半年に一回のクラス分けの試験、毎月ある席順を決めるための試験など、勉学を重視している学園である。
だが、そんな生徒達の羨望を浴びる存在が居る。
それがエトワール。
毎年中高の学年から二人一組で選ばれる存在であり、学園の生徒を導いて行く存在として生徒会よりも強い権限を持つ。
数多くの立候補者の中から選ばれる彼女達は、学業もスポーツも万能であり、芸術面にも長けた者である。
現在のエトワールは二条天音と風川詩織である。
二人はこの学園に来る前からの幼馴染であり、唯一無二の親友だと認め合っている仲だ。
お互いに学園の外に出てしまえば、婚約者の居る身であるため、せめて学園では自由に過ごそうと決めているので、エトワールという大任は背負っているが、基本的には自由に行動している。
特に天音は綴音学園の理事長の娘という事もあり、親の期待もあるのだが、その分権力はより強く、他の生徒よりも好き勝手出来る。
天音はサイドテールにした艶やかな黒髪を今日も揺らしながら、普段拠点として利用している、文芸部のサロンでゆっくりと過ごしている。
「天音、だらしなくってよ」
「見逃してもらえないかしら、詩織。ここには私達以外居ないのだし、少しぐらいは肩の力を抜きたいわ」
「そうは言ってもね、ほら、窓の外から中を覗き込んでいる生徒がいるじゃない」
美しい黒髪をボブカットにした詩織の言葉に、天音は窓を見て手を振る。
そうすると、窓の外から「キャー」と歓喜の悲鳴が沸き起こり、天音はその姿を可愛いと思いつつも、くつろぐために文芸部を復活させたと言うのに、こうしてサロンの窓から覗かれてしまってはくつろげないと心の中でげんなりとしてしまう。
しかし、高等部に入ってから立ち上げた文芸部だが、いつまでも部員が二人というは体裁が悪いと言うのも自覚している。
「ねえ、詩織」
「なにかしら、天音」
「どこかに、いい人材居ないかしら?」
「それは文芸部の部員に欲しいと言う意味でかしら?」
「そうよ」
天音の言葉に、詩織は少し考えると「それなら」と一つ提案をした。
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完結お疲れさまでした!
「脇役の足掻き」「主役の余裕」タグの意味を理解しました
いまは覗き見したのがバレて、エトワールに弱みを握られてしまったような気持ちです
物語は終わりましたが、実紀たちもいつか藁谷先輩たちのように「退場」して、天音さんをより輝かせるんだろうなと想像してしまいました
完結までお付き合いありがとうございます(*´ω`*)
エトワールの、特に天音は最後まで主役であり続けると思います
毎回更新を楽しみにしています
読んでいると、全寮制の学園という閉じられた世界の美しい少女たちをこっそり覗き見してるような気持ちになり、ドキドキしてしまいます
ありがとうございます(*´ω`*)
全寮制の、丘の上にポツンとある学園の中で繰り広げられる美少女たちの暮らしぶりを今後も覗き見てくださいませ
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