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17 バルトside
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17 バルトside
「レイ、才能ありますよ」
レイが闇ギルドに入って2週間。
島の人に頼みレイを指導してもらっているが。
報告させると皆そう言うのだ。
「何て言うんだろ、彼女ぬるぬる動くんですよね」
ぬるぬるってなんだ、もう少しちゃんと報告しろよ。
「レイは体小さいですが、びっくりするくらい体力がありますね。島の淵を走らせてみたんですが30周は走れるみたいです。」
なんだ、なんだ。
貴族のお嬢様じゃなかったのかよ。
日々入ってくる訳のわからん報告に首を傾げまくっていた時。
キアナとサクがふと言った言葉で、さらにの謎が深まることとなる。
「レイは、目がいいんですね。」
俺の自室で、今日のレイの訓練報告をしているのはサクとキアナだ。
ついでに紅茶をつぐ、といったキアナは、どこからかティーセットを取り出しながら俺に言った。
「どういうことだ?」
「今日、試しに実戦したんですけど。右目だけ私の動きについてきてるんですよね」
右目は、レイが死にかけたときの後遺症のひとつだったはずだ。白目の部分が赤く染まり、初めてみる人は怖がる見た目となっている。
「右目だけ…?」
「そうです、右目だけ。レイ、訓練の後酔ったみたいになるって言ってたんですけど。もしかしたら右目と左目で見え方がちがうのかもしれないですね。」
今度の訓練で、試しに片目だけで動いたらいいんじゃないでしょうか?
そう報告しつつ、キアナはティーカップに紅茶を注いでいく。
トポポポ…という軽い音と共に紅茶のいい匂いが部屋に広がっていった。
「…サクは?なにか報告あるか?」
「…今日もレイが天使だった」
「チッ。そういうのいいから。訓練の報告だよバカ野郎」
紅茶を受け取り一口飲むと熱かった。黙って机にティーカップを置くと、サクがバカにしたように笑う。
「強いて言うなら、身体強化に自分の魔力を全振りしてるみたいだよ」
「えー、と。それってやばいの?身体強化ってなに?」
というか、魔力ってなんなの?
キアナの疑問に俺が答える。
体内に魔力がある人とない人の違いは魔力だめ、という器官が体にあるかないかで決まる。
魔力が多い人ってのはこの魔力だめが大きい人だ。
魔力だめにある魔力を一度に使いきると、最悪死ぬこともあるから、魔力を持っていると判断された人間は講習を受ける必要がある。
それくらい命に関わることなのだ。
そして身体強化とは。その名前の通り身体能力を強化する事。魔力をもつ人が、講習会で一番始めに習う魔法でもある。
キアナへ説明してあげると納得したように頷いた。
「なるほどー、じゃあ、レイは魔力を持っている人間で、身体強化で自分の体力を底上げしてたんですね?」
「まあ、単純に考えるとそうなるな」
「後さ、レイ、少しづつ訓練時間延びてるんだよね。魔力は増えないんでしょ?」
「たぶん、元々の体力が上がってるんだろうな…。まぁ、とりあえずレイと話すか。」
サク、レイを呼んでこい。
そう言うと、さっと立ち上がりさっとサクが出ていく。
レイの事になると行動が早い。
背もたれにもたれて紅茶を口に含む。今度は熱くなかった。
「レイ、才能ありますよ」
レイが闇ギルドに入って2週間。
島の人に頼みレイを指導してもらっているが。
報告させると皆そう言うのだ。
「何て言うんだろ、彼女ぬるぬる動くんですよね」
ぬるぬるってなんだ、もう少しちゃんと報告しろよ。
「レイは体小さいですが、びっくりするくらい体力がありますね。島の淵を走らせてみたんですが30周は走れるみたいです。」
なんだ、なんだ。
貴族のお嬢様じゃなかったのかよ。
日々入ってくる訳のわからん報告に首を傾げまくっていた時。
キアナとサクがふと言った言葉で、さらにの謎が深まることとなる。
「レイは、目がいいんですね。」
俺の自室で、今日のレイの訓練報告をしているのはサクとキアナだ。
ついでに紅茶をつぐ、といったキアナは、どこからかティーセットを取り出しながら俺に言った。
「どういうことだ?」
「今日、試しに実戦したんですけど。右目だけ私の動きについてきてるんですよね」
右目は、レイが死にかけたときの後遺症のひとつだったはずだ。白目の部分が赤く染まり、初めてみる人は怖がる見た目となっている。
「右目だけ…?」
「そうです、右目だけ。レイ、訓練の後酔ったみたいになるって言ってたんですけど。もしかしたら右目と左目で見え方がちがうのかもしれないですね。」
今度の訓練で、試しに片目だけで動いたらいいんじゃないでしょうか?
そう報告しつつ、キアナはティーカップに紅茶を注いでいく。
トポポポ…という軽い音と共に紅茶のいい匂いが部屋に広がっていった。
「…サクは?なにか報告あるか?」
「…今日もレイが天使だった」
「チッ。そういうのいいから。訓練の報告だよバカ野郎」
紅茶を受け取り一口飲むと熱かった。黙って机にティーカップを置くと、サクがバカにしたように笑う。
「強いて言うなら、身体強化に自分の魔力を全振りしてるみたいだよ」
「えー、と。それってやばいの?身体強化ってなに?」
というか、魔力ってなんなの?
キアナの疑問に俺が答える。
体内に魔力がある人とない人の違いは魔力だめ、という器官が体にあるかないかで決まる。
魔力が多い人ってのはこの魔力だめが大きい人だ。
魔力だめにある魔力を一度に使いきると、最悪死ぬこともあるから、魔力を持っていると判断された人間は講習を受ける必要がある。
それくらい命に関わることなのだ。
そして身体強化とは。その名前の通り身体能力を強化する事。魔力をもつ人が、講習会で一番始めに習う魔法でもある。
キアナへ説明してあげると納得したように頷いた。
「なるほどー、じゃあ、レイは魔力を持っている人間で、身体強化で自分の体力を底上げしてたんですね?」
「まあ、単純に考えるとそうなるな」
「後さ、レイ、少しづつ訓練時間延びてるんだよね。魔力は増えないんでしょ?」
「たぶん、元々の体力が上がってるんだろうな…。まぁ、とりあえずレイと話すか。」
サク、レイを呼んでこい。
そう言うと、さっと立ち上がりさっとサクが出ていく。
レイの事になると行動が早い。
背もたれにもたれて紅茶を口に含む。今度は熱くなかった。
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