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第5話 「ここにいていい」最初の優しさ
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冬の朝はゆっくりと夜を溶かしていく。
レティシアは小さな家の窓から、凍りついた森の向こうに差しはじめた光を眺めていた。
辺境の空は澄み渡り、遠くの山頂に積もる雪がきらりと光を返す。
冷たい空気の中で息を吐くと、白い霞が淡く浮かび上がった。
村での生活に少しずつ慣れ始めたとはいえ、まだ心のどこかに落ち着かなさがあった。
昨日、リアンの領地を案内してもらったばかりだ。
あの塔の上で見た景色は今も脳裏に焼きついている。
どこまでも続く雪原と、吹き抜ける透明な風。
あのときリアンが言った「君はここで生きればいい」という声が耳の奥に残って離れなかった。
けれど、果たして自分が本当にこの地に「いていい」のだろうか――
その問いが、朝の静寂の中で心に漂っていた。
戸をたたく音がした。
レティシアが扉を開けると、目の前にリアンが立っていた。
いつもの黒い外套の上に雪が薄く積もっている。
「おはよう、レティシア。起きていたか」
「ええ……おはようございます。こんな朝早く、どうされたのですか?」
「村の集会がある。君にも来てもらいたい。今日、雪解けに備えた作業を話し合う」
「わたくしが……ですか?」
「もうこの村の一員だからな。顔を出しておいたほうがいい」
その言葉は温かくも、少し照れくさいほどまっすぐだった。
レティシアはふと胸が熱くなり、黙って頷いた。
***
村の広場では人々が集まり、焚火のまわりで賑やかに声を交わしていた。
老若男女、誰もが分け隔てなく話し合い、時には笑い声を上げている。
王都で見たような上下関係の硬さはどこにもなかった。
リアンは中心で村長と話していたが、途中でレティシアに気づくと手を上げて呼んだ。
「こちらへ。紹介しておこう」
村人たちの視線が集まった。
その中には好奇心もあれば、少しの警戒も混ざっていた。
レティシアは息を吸って、笑顔を作った。
「皆さま、レティシア・グレイスと申します。リアン様にお世話になって、この村で過ごさせていただいております。不慣れですが、少しでもお役に立てるよう努力いたします」
静かな一瞬の後、若い女性がふっと笑顔を見せた。
「まあ、ようこそ! 寒い中ようく来てくれたね。手が足りん日も多いから、助かるわ」
他の人々も次々と頷く。
「きれいなお嬢さんだ」「刺繍ができるって聞いたが本当か?」などと声が上がり、徐々に空気が和やかになっていった。
リアンはそれを静かに見守り、目が合うと小さく頷いた。
その一つの仕草だけで、なぜか胸に温かい火がともる。
***
昼になると、レティシアは村の女性たちと畑に隣接する倉庫の整理を手伝うことになった。
倉庫の中には冬の間に保存された穀物や野菜、そして乾燥させた薬草が並ぶ。
「レティシアさん、これはまだ使えるけど、この箱は湿気ているね」
「はい、入れ替えておきます」
慣れない作業ではあったが、彼女の動きには丁寧さがあった。
細かい手仕事や確認を怠らない姿勢に、年配の女性たちは感心していた。
「王都の人って、もっと気取ってるかと思ったけど、レティシアさんは違うねえ」
笑いながらそう言われ、レティシアは少しだけ恥ずかしそうに笑った。
「気取って生きることに疲れてしまいましたから。ここではありのままに、過ごせたらと思って」
その言葉に女性たちは頷き、彼女を受け入れるように笑い合った。
その光景を少し離れた場所から見ていたリアンは静かに目を細めた。
冷徹と呼ばれて久しい彼の胸にも、未知のぬくもりが微かに灯っていた。
***
夕方、作業が終わる頃になると、空は薄紅に染まり、雪原が淡く輝き始めていた。
レティシアは倉庫から出て、息を吐く。
手先は冷え切っていたが、不思議と心地よい疲れだった。
リアンが歩み寄ってきて、彼女の手を見た。
「冷えているな。手袋は?」
「……作業をしていて外してしまいました。でも、すぐ戻します」
リアンは黙って自分の手袋をはずすと、そのままレティシアの両手に被せた。
厚手の革がまだ彼の体温を残している。
「だめだ。我慢は禁物だ。辺境の冷えを甘く見るとすぐに病を呼ぶ。少しでも寒いと思ったら言え」
突然の行動にレティシアの頬が赤くなる。
周囲には他の村人もいる。それでも彼はまるで気にしていない様子だった。
「……すみません。でも、リアン様が困ります」
「俺の手より君の手のほうが大事だ」
その一言に、レティシアは胸の奥がぎゅっと掴まれたように痛かった。
あの日、王太子に見放されたとき、「君などもう必要ない」と言われた。
この人は、まるで反対の言葉をくれる。
領主としてではなく、一人の人間として、真っ直ぐに。
「……ありがとうございます」
それだけ告げて視線を落とすと、長い沈黙が広がる。
雪が二人の間に静かに舞い、時間が止まったようだった。
***
その夜、屋敷では小さな夕食会が開かれた。
村長や職人たちが招かれ、明日の作業の打ち合わせが目的だが、雰囲気は穏やかで温かかった。
レティシアは皆の食卓に混じり、田舎料理のスープと焼き肉を口にした。
香辛料の利いた素朴な味なのに、心がほどける。
隣に座るリアンが彼女の皿にパンを添えながら言った。
「無理に取り繕う必要はない。ここでは、笑いたいときに笑えばいい」
「……はい。でも、そんなふうに言ってくださる人、これまでいませんでした」
「そうか。なら覚えておけ。君がどんな過去を持っていようと、ここではすべてが新しくなる」
言葉の途中で、彼の瞳が一瞬だけやわらかく光った。
その奥には、彼自身が背負ってきた痛みと孤独が垣間見えたように思えた。
レティシアはただ静かに頷き、胸の奥で何かがほどけていくのを感じた。
***
食後、村人たちが帰ったあと。
夜の静けさが戻り、外ではまた雪が降り始めていた。
リアンは暖炉の前に立ち、グラスの中で葡萄酒を揺らしている。
レティシアはその背中を見つめながら、そっとつぶやいた。
「リアン様……」
「どうした?」
「この村の皆さん、とても優しいです。でも……もし迷惑をかけるようなことがあれば、すぐに出ていきます。わたくしの存在が誰かに重荷を――」
彼の肩がわずかに動いた。すぐにこちらを振り返り、その深緑の瞳が彼女を射抜く。
「そう言うな」
その声には静かな強さがあった。
「過去がどうであれ、君はここに来た。助けたのは俺の意思だ。誰も君を追い出したりはしない。……レティシア、ここにいていい」
胸の奥で何かが崩れ、涙がこぼれ落ちた。
取り繕うことも隠すこともできず、ただ涙が止まらなかった。
リアンは驚いたように立ち尽くしたが、すぐに近づきそっと肩に手を置いた。
「泣いていい。泣くことでしか消えない痛みもある」
温かな手の重みが心に沁みた。
どれほどもがいても得られなかった言葉――「ここにいていい」。
それがこんなにも簡単に、自然に、胸の奥へ染み渡っていく。
レティシアは夜空を仰ぎ、涙をぬぐいながらかすかに笑った。
「はい……しばらく、ここで生きてみたいです」
リアンの瞳に、彼女の笑みがやさしく映った。
暖炉の火がぱちりと弾け、二人の間にあたたかな光が広がる。
外の雪は静かに降り続き、辺境の冬はまだ長い。
けれど、その夜のレティシアの心だけは、春に似たぬくもりに満たされていた。
続く
レティシアは小さな家の窓から、凍りついた森の向こうに差しはじめた光を眺めていた。
辺境の空は澄み渡り、遠くの山頂に積もる雪がきらりと光を返す。
冷たい空気の中で息を吐くと、白い霞が淡く浮かび上がった。
村での生活に少しずつ慣れ始めたとはいえ、まだ心のどこかに落ち着かなさがあった。
昨日、リアンの領地を案内してもらったばかりだ。
あの塔の上で見た景色は今も脳裏に焼きついている。
どこまでも続く雪原と、吹き抜ける透明な風。
あのときリアンが言った「君はここで生きればいい」という声が耳の奥に残って離れなかった。
けれど、果たして自分が本当にこの地に「いていい」のだろうか――
その問いが、朝の静寂の中で心に漂っていた。
戸をたたく音がした。
レティシアが扉を開けると、目の前にリアンが立っていた。
いつもの黒い外套の上に雪が薄く積もっている。
「おはよう、レティシア。起きていたか」
「ええ……おはようございます。こんな朝早く、どうされたのですか?」
「村の集会がある。君にも来てもらいたい。今日、雪解けに備えた作業を話し合う」
「わたくしが……ですか?」
「もうこの村の一員だからな。顔を出しておいたほうがいい」
その言葉は温かくも、少し照れくさいほどまっすぐだった。
レティシアはふと胸が熱くなり、黙って頷いた。
***
村の広場では人々が集まり、焚火のまわりで賑やかに声を交わしていた。
老若男女、誰もが分け隔てなく話し合い、時には笑い声を上げている。
王都で見たような上下関係の硬さはどこにもなかった。
リアンは中心で村長と話していたが、途中でレティシアに気づくと手を上げて呼んだ。
「こちらへ。紹介しておこう」
村人たちの視線が集まった。
その中には好奇心もあれば、少しの警戒も混ざっていた。
レティシアは息を吸って、笑顔を作った。
「皆さま、レティシア・グレイスと申します。リアン様にお世話になって、この村で過ごさせていただいております。不慣れですが、少しでもお役に立てるよう努力いたします」
静かな一瞬の後、若い女性がふっと笑顔を見せた。
「まあ、ようこそ! 寒い中ようく来てくれたね。手が足りん日も多いから、助かるわ」
他の人々も次々と頷く。
「きれいなお嬢さんだ」「刺繍ができるって聞いたが本当か?」などと声が上がり、徐々に空気が和やかになっていった。
リアンはそれを静かに見守り、目が合うと小さく頷いた。
その一つの仕草だけで、なぜか胸に温かい火がともる。
***
昼になると、レティシアは村の女性たちと畑に隣接する倉庫の整理を手伝うことになった。
倉庫の中には冬の間に保存された穀物や野菜、そして乾燥させた薬草が並ぶ。
「レティシアさん、これはまだ使えるけど、この箱は湿気ているね」
「はい、入れ替えておきます」
慣れない作業ではあったが、彼女の動きには丁寧さがあった。
細かい手仕事や確認を怠らない姿勢に、年配の女性たちは感心していた。
「王都の人って、もっと気取ってるかと思ったけど、レティシアさんは違うねえ」
笑いながらそう言われ、レティシアは少しだけ恥ずかしそうに笑った。
「気取って生きることに疲れてしまいましたから。ここではありのままに、過ごせたらと思って」
その言葉に女性たちは頷き、彼女を受け入れるように笑い合った。
その光景を少し離れた場所から見ていたリアンは静かに目を細めた。
冷徹と呼ばれて久しい彼の胸にも、未知のぬくもりが微かに灯っていた。
***
夕方、作業が終わる頃になると、空は薄紅に染まり、雪原が淡く輝き始めていた。
レティシアは倉庫から出て、息を吐く。
手先は冷え切っていたが、不思議と心地よい疲れだった。
リアンが歩み寄ってきて、彼女の手を見た。
「冷えているな。手袋は?」
「……作業をしていて外してしまいました。でも、すぐ戻します」
リアンは黙って自分の手袋をはずすと、そのままレティシアの両手に被せた。
厚手の革がまだ彼の体温を残している。
「だめだ。我慢は禁物だ。辺境の冷えを甘く見るとすぐに病を呼ぶ。少しでも寒いと思ったら言え」
突然の行動にレティシアの頬が赤くなる。
周囲には他の村人もいる。それでも彼はまるで気にしていない様子だった。
「……すみません。でも、リアン様が困ります」
「俺の手より君の手のほうが大事だ」
その一言に、レティシアは胸の奥がぎゅっと掴まれたように痛かった。
あの日、王太子に見放されたとき、「君などもう必要ない」と言われた。
この人は、まるで反対の言葉をくれる。
領主としてではなく、一人の人間として、真っ直ぐに。
「……ありがとうございます」
それだけ告げて視線を落とすと、長い沈黙が広がる。
雪が二人の間に静かに舞い、時間が止まったようだった。
***
その夜、屋敷では小さな夕食会が開かれた。
村長や職人たちが招かれ、明日の作業の打ち合わせが目的だが、雰囲気は穏やかで温かかった。
レティシアは皆の食卓に混じり、田舎料理のスープと焼き肉を口にした。
香辛料の利いた素朴な味なのに、心がほどける。
隣に座るリアンが彼女の皿にパンを添えながら言った。
「無理に取り繕う必要はない。ここでは、笑いたいときに笑えばいい」
「……はい。でも、そんなふうに言ってくださる人、これまでいませんでした」
「そうか。なら覚えておけ。君がどんな過去を持っていようと、ここではすべてが新しくなる」
言葉の途中で、彼の瞳が一瞬だけやわらかく光った。
その奥には、彼自身が背負ってきた痛みと孤独が垣間見えたように思えた。
レティシアはただ静かに頷き、胸の奥で何かがほどけていくのを感じた。
***
食後、村人たちが帰ったあと。
夜の静けさが戻り、外ではまた雪が降り始めていた。
リアンは暖炉の前に立ち、グラスの中で葡萄酒を揺らしている。
レティシアはその背中を見つめながら、そっとつぶやいた。
「リアン様……」
「どうした?」
「この村の皆さん、とても優しいです。でも……もし迷惑をかけるようなことがあれば、すぐに出ていきます。わたくしの存在が誰かに重荷を――」
彼の肩がわずかに動いた。すぐにこちらを振り返り、その深緑の瞳が彼女を射抜く。
「そう言うな」
その声には静かな強さがあった。
「過去がどうであれ、君はここに来た。助けたのは俺の意思だ。誰も君を追い出したりはしない。……レティシア、ここにいていい」
胸の奥で何かが崩れ、涙がこぼれ落ちた。
取り繕うことも隠すこともできず、ただ涙が止まらなかった。
リアンは驚いたように立ち尽くしたが、すぐに近づきそっと肩に手を置いた。
「泣いていい。泣くことでしか消えない痛みもある」
温かな手の重みが心に沁みた。
どれほどもがいても得られなかった言葉――「ここにいていい」。
それがこんなにも簡単に、自然に、胸の奥へ染み渡っていく。
レティシアは夜空を仰ぎ、涙をぬぐいながらかすかに笑った。
「はい……しばらく、ここで生きてみたいです」
リアンの瞳に、彼女の笑みがやさしく映った。
暖炉の火がぱちりと弾け、二人の間にあたたかな光が広がる。
外の雪は静かに降り続き、辺境の冬はまだ長い。
けれど、その夜のレティシアの心だけは、春に似たぬくもりに満たされていた。
続く
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