名もなき英雄たちのエンドロール

王国歴832年。1人の若者によって、世界の平和は保たれた。人々は彼を勇者と讃え、崇拝した。
だが、勇者は決して驕らず、余生は王都から遠く離れた田舎で過ごしたという。
晩年、彼は近所の子供らに御伽噺を聞かせた。
時折り目を滲ませながら、語り続けた物語は、果たして真実だったのか。

「子供たちよ。今日も続きを聞かせてやろう。
私の英雄、フィーニスの功績を!」


これは、たった70年前の名もなき英雄たちの御伽噺である。
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