リバランス
「馬鹿なことを言うな。俺はただ、戦争を回避するために―ー」
開運の機運が高まりつつある隣国タルシェド帝国。
その内情を探るため、諜報員であるヴィクターとユリスは潜入任務を開始する。
タルシェドの軍に身を置くヴィクター。
街医者として市井に溶け込むユリス。
二人はそれぞれの立場で情報を集める日々を送っていた。
だが、国内の均衡は静かに揺らぎ始める。
水面下で膨らむ不穏な気配は、やがて二人に異なる決断を迫る。
互いを思うがゆえの選択は、やがてすれ違いを生む。
祖国のためか、それとも守りたい相手のためか。
選び取った決断の果てに、果たして雪解けは訪れるのだろうか。
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