23 / 85
Case2 親友が出来婚しそうな36歳
6
しおりを挟む「あの、オサムさんについて質問して良いですか?」
『個人情報と、こちらが話せないと思う事以外なら答えるよ』
「結婚できない理由、本当になんにもわからないんですか?」
『外見が悪いとか、年齢だけいってるとか、思ったより収入無いとか、オタクだからとか、かねぇ』
「一杯思いついてるじゃないですか!」
『おっと、そろそろ終了時間だ』
「えっ!もう一時間?!」
『良いところでタイムアップになってくれた』
「じゃぁオサムさんの問題点についての案件は次回の会議に持ち越しと言う事で」
『すみません、その案件に関してですが、会議時間の無駄になると私は思うのですが』
「異論は認めません」
お互い仕事モードの話し方で話して同時に吹き出す。
『とりあえず、次の予定はネットに出ているからお好きな時にどうぞ』
「はい、じゃぁまた」
私はボタンをクリックし通話を切った。
笑った。
話して二回目だというのに、本当に一時間あっという間だった。
そもそも男性と二人だけでこんなに話したのなんていつぶりだろうか。
最初はドキドキして話せるのか不安だったのに、さすが心を休ませるカフェと銘打つだけはある。
スタッフも話し慣れているのだろう。
私は久しぶりに異性と楽しく話せたことで、気分がよくなっていた。
「今度、彩に電話してみよう。あの切り方は無かったよね」
今度は心からお祝い出来るかも知れない。
私はそう思い、ノート型パソコンの電源を終了し、寝る準備を始めた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる