狂愛烈花

天正十年(一五八二年)六月。
織田信長が死に、明智光秀が死んだ。

細川忠興は彼らの死に様に憧憬する。
忠興は烈しいものが好きだ。
炎の烈しさを持った信長と氷の烈しさを持った光秀を、忠興は敬慕していた。

忠興の妻、珠もまた烈しく美しい女だ。
珠は光秀の娘。
天下の反逆者の血を引く珠を、忠興は誰の目にも触れぬよう、丹波の山奥に隠している。

戦国時代随一のヤンデレ、細川忠興の視点を介して綴る異説本能寺の変。
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