狼王の贄神子様

だいきち

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  優しいだけじゃない。きっと、ティティアは人の心に差す陰りを照らすのが上手なのだ。
 細腕が、背中を撫でるだけで気持ちが解れていく。カエレスはお窺いをするように唇を喰むと、額を重ねるようにティティアを見つめた。

「私の後悔を体に飾ってくれるのは君だけだな」
「これが目に見える愛情だからね。俺はこの傷を自慢したいくらいだ」
「他人に素肌を見せるのはやめてくれ」
「アッ」

 小さな手のひらが、慌てたように口を抑える。その手の甲に口付ければ、こぶりな袋をやわやわと揉んだ。小さな性器が慎ましく立ち上がり、カエレスの手のひらにぬめりを感じる。
 じわりと潤む夕焼けの瞳を見つめ返したカエレスは、口元を隠す野暮な手の甲をべろりとなめる。それだけで、ティティアの体は素直になるのだ

「意地悪をしないで、口付けをして」
「うう……」
「力抜いていて、ただ気持ちが良いだけを受け取って」
「んん……ン……」

 甘く、低い囁きが耳朶を通して体の芯を溶かすのだ。桃色の呼気が、濡れた口元から溢れる。薄く開いた唇に侵入する熱い舌に、ティティアは蕾の奥を疼かせる。
 袋まで伝うぬめりを、会陰に広げられた。長い指先が周りをいたわるように蕾を撫でるせいで、教え込まれた体はゆるゆると足を開いていく。

「ありがとう、実に協力的だ」
「言わな、ぃで……ってば、」
「おや、また意地悪だと怒られてしまうかな」
「ひ、んん……っ、……」

 もう好きにしてというように、細い脚がカエレスの腰に預けられる。大きな手のひらは会陰を温めるように覆い、第一関節を蕾に埋める。媚びを売るように吸い付く媚肉が、もっとよこせと誘う動きを見せた。 

「あの時は、性急だったから」
「せいきゅ、う?」
「乱暴してしまったってことだよ」

 唇を甘く喰む水音が、神経の隅々まで震わせる。濡れた唇が頬を啄むのが、好きと言われるよりも気恥ずかしかった。

「してないよ、……あのときも、きもちかった、アッ」
「あまり、私を甘やかさないでくれ……」
「さ、あっ、さっき、アぁ、っあ、あまや、かしっ、い、いった、っ」
「ん、もうイくの?」
「ちが、ぅう、うっ」

 にゅぷ、と音を立てて指を抜き差しされる。狭い中の、特別敏感な部分を何度も撫で擦られて、先程から熱と疼痛がティティアを追い上げる。排泄感にもにた性感が少しだけ怖くて、ぎゅ、と、しがみつく。カエレスの肩口に顔をうずめるように声なき悲鳴をあげれば、男らしい鎖骨を唾液で濡らした。

「ん……、うそつきだ」
「ふ、ぅあ、あ……っ……ま、まって、ぃ、イっ、」
「まだ出せるだろう? ほら、身を任せて」
「ひ、っぐ……っ、ん、ンん、ぅう、う~~っ……!!」

 目の前が弾けて、溢れた精液がカエレスの手の中でまとわりつく。ぬめる性器と手の熱を追いかけるように腰が揺らめけば、まるで褒めるかのように頭を撫でられる。
 距離が近くて、互いの呼気が混じり合う。大好きなカエレスの香りが全身を包んで、まともに思考ができないのだ。

「……発情しているね、本当に、わかりやすくてとても可愛い」
「ぁ、う、うそ……ふあ……」
「上手に感じれてえらいね。お腹は苦しくないかい」

 横向きで抱きしめられながら、気がつけば尻に二本も指を咥え込んでいた。カエレスが身じろぎをして、腰を引き寄せられる。互いの性器を押し付け合うように下半身が重なれば、その硬く張り詰めた存在感に少しだけ物おじした。

「う……、」
「入れないから、怯えなくていい」
「なんで……?」
「怖くないのかい?」

 心配の色を宿した視線が、ティティアを映した。その虹彩の奥には確かに欲が宿っているというのに、それを押さえ込んでティティアを優先する。大きな手のひらが腹を撫でる。なんとなく、その手に重ねるように手を置けば、額に口付けられた。

「ゆっくり、なら……入れてもいいよ」
「奥まで入れない、なら?」
「うん……。お、俺も……ちょっと我慢、できないかもだし」

 うそだ。本当は、もっと奥を擦ってほしい。カエレスが教え込んだ体は、端ないほど欲に忠実になってしまった。
 手のひらを、そっとカエレスの性器に這わせた。まさかここまで大胆なことができるとは思わなかったらしい。男らしい喉仏が、ゆっくりと上下する。
 下着越しに触れた性器は熱く、重かった。恐る恐る取り出した性器を前に、どうしていいかわからなくなってしまった。

「積極的なのは嬉しいけどね……あまり煽ってほしくないのも本音だ」
「ぁぉ、ってなぃ……」
「なら、気がつかないふりをして意地悪をするよ」
「へ、ぁ……っ」

 カエレスの腕が、足を開かせるように膝裏に回った。腰を挟むように尻を引き寄せられ、小ぶりな性器がぽろんと揺れる。気恥ずかしさにいやだを告げようとした瞬間、ティティアの蕾を大きな性器が摩擦した。

「は、っ」
「大きな声が出たね」
「あ、ま、待って、おっき、」
「うん、なるべく痛くないようにする」
「あ、あ、あ」

 尻肉を押し広げるほどの存在感に、ティティアの蕾が収縮する。力が入ったのは、緊張からだ。それでもティティアは、この体の強張りが拒絶に見られたら嫌だと、咄嗟に思った。
 あれから、ようやくの二回目だ。あの、体が壊れるほど激しく抱かれた夜を後悔して欲しいわけではない。蕾に擦り付けた性器をどかそうとするカエレスの腰に足を絡めると、ティティアはキツく抱きしめた。

「……動けないよ、ティティア。どうした?」
「や、やめないで、最後までして」
「……でも、やはり無理をしない方が」
「やだ……」

 縋り付く腕の強さに、カエレスが様子を伺うようにティティアを見た。華奢な体に腕を回す。そのまま仰向けになるように腹の上に載せると、そっと頬を擦り寄せた。

「なら、自分のやりたいようにしてご覧。私がやるより、意思が利く方が怖くないだろう」
「え……俺、が……一人で?」
「一人じゃないよ、頑張りすぎないように手助けくらいはしよう」

 そう言って、カエレスは太い性器を小ぶりな尻で挟むようにあてがった。
 幹に走る、太い血管の一本でさえ感じ取れるほどの大きさだ。ティティアはカエレスの胸板に頬を寄せるようにしてカエレスの性器を握ると、恐る恐る腰を上げて蕾に当てがった。

「ぅ……、ン……く、っ」
「指を入れるよ、手伝うから唇をくれ」
「ふ……、……」

 カエレスの言葉に、体をずらすようにして口付けた。唇をわり開くように差し込まれた舌に応える。舌先だけのふれあいなのに、こわばっていた体は自然と力が抜けていった。
 太い二本の指が、内壁を外気に晒すようにして広げる。それだけで背筋がゾワゾワして、腰が震えてしまう。小さな手がへたくそに性器を当てがうと、そのままゆっくりと先端を含ませるように、カエレスが腰を浮かせた。

「ぁ、ぁう……く、ん……っ」
「っ……腰を、下げれるかい……ゆっくりでいい」

 まろい頬を啄む。カエレスの唇に促されるように、ティティアはゆっくりと腰を下げた。丸く、膨らんだ先端がゆっくりと飲み込まれていく。蕾は吸い付くように先端を収めると、カエレスの手がティティアの腰を支えるように掴んだ。

「はぁ、あ……か……か、ぇれす……」
「腰、下げるんだよ。落としたら体に負担がかかるだろう」
「ご、ごめ、」
「謝らなくていい、……そう、苦しくなったらいうんだよ」

 大きな手のひらに支えられるように、ティティアはゆっくりと性器に腰を下ろす。下から、粘着質な水音が弾ける。ぶぷ、と耳を塞ぎたくなるような音のすぐ後に、太い先端がティティアの弱い部分をかすめた。
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