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99 残党狩り
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・・・と思ったけど、全然終わっていなかった。
ジャバルグ軍との戦いは、ジャバルグを倒しただけじゃ終わらないのだ。
腐れ外道共を一掃しなければ、真の平和は訪れないからな。
ルーサイアとパラゾンは、ミスフィート軍の統治で平和になったが、尾張にはまだデカい街が3つある。まずは首都トラネコ、そして北にあるミルドナーガ、西にあるシェルフィーユだ。
ミルドナーガをさらに北上すると砦があり、中には守備兵がいるハズだ。
そして伊勢の守りとして、シェルフィーユの西にも砦がある。
『ジャバルグ死す』の報が伝わる前に、それらを全て攻撃して殲滅しなければならない。なぜなら奴らが髪を伸ばすと、ジャバルグ兵なのかどうかがわからなくなってしまうから。
「本隊はこのまま首都トラネコを攻撃する。小烏丸は500の兵を率いてミルドナーガと北の砦を落としてくれ。カーラも500の兵を率いてシェルフィーユと西の砦を攻撃。カトレアとチェリンは200の兵を率いて鉱山の奪取。それ以外の皆は、城と周辺の残党狩りだ」
「「ハッ!」」
「ジャバルグ兵は全て殲滅だ!一人たりとも見逃すな!」
「「了解!!」」
おっと、カーラが行く前に少し話しておかんと、後から面倒なことになるな。
「カーラ、掃討が完了したら通信機で報告してくれ。もちろん何か拙いことがあった場合もだ」
「わかったわ。そっちも頑張ってね!早く帰ってゆっくり寝たいわ」
「だなぁ。ジャバルグを倒しても仕事が残ってるとは、全然考えてもいなかったよ」
「アタシもよ・・・。でも必要だしね。敵がハゲじゃなくなったら困る!」
「ハハハッ!いや、ホントその通りだ。んじゃもう一仕事頑張るか!」
「最後の大仕事ね!気を引き締め直して行くわよ!」
あー、マジでもう休みてえ・・・。
でもしゃーない。これが全て終わったら丸一日眠ってやる!
疲れた体に鞭を打って城を出発した。
************************************************************
残党狩りは予想以上に大変だった。
大きな街だとその分建物も多い。それを一つ一つ虱潰しにして行くのだ。
新兵だけで行かせるのは危険なので、強い者を組頭に5人1組で行動させる。
ただ500の兵を預かったので、移動を含めて5日で街の掃討を終えることができ、更に2日かけて砦の奪取に成功した。
プルルルル
おっと通信が入った。カーラだ。
『西の残党狩りが終わったわよ。そっちはどう?』
「こっちもようやく北の砦を落とした所だ。一度ミスフィートさんに連絡を入れるんで、折り返しこちらから連絡する」
『了解!』
そしてミスフィートさんに任務完了の報告をし、砦に守備隊を100名、街には治安維持の100名を残し、トラネコ城に集合することとなった。
誰もが疲れている中、残ってくれた兵士には報酬の上乗せを約束した。
************************************************************
「皆の者!ジャバルグ軍の残党狩り、ご苦労であった!この城と首都トラネコにそれぞれ守備兵を残し、我らはルーサイアに帰還するぞ!居残り兵には報酬の上乗せを約束するし、近日中に必ず交代の兵を送るので、もう少しだけ頑張ってくれ!」
「「ハッ!」」
「ではルーサイアに向けて出発!」
「「オーーーーーーーーー!」」
・・・・・
来た時とは違って、帰り道はミスフィートさんと会話をしながらまったりと歩く。
「やっと全部終わった~」
「お疲れ様です!大勝利だったのですから、心地良い疲れってヤツですね~」
「うむ、ようやくだ!ようやくこれで尾張に平和が訪れたんだな!」
「そうですね。ジャバルグが最後に言った警告ってのが気になりますが、とりあえずジャバルグの死が他国に伝わるまではゆっくり出来そうです」
「はぁ~、今度は他国が相手とは面倒だな・・・」
正直俺も、もうこれで終わりでいいだろ!って気持ちだ。
でもきっと他国が放っておいてくれないんだよなあ・・・。
「まあ国境に敵が集まってたら、問答無用でビームライフルをぶち込んでやりますよ。攻められるまで我慢するほど俺は気が長くないんで」
「ふむ。それは間違いなく開戦の切っ掛けになるが、どうせ相手は攻めて来る気満々だからなあ」
「何度も蹴散らせば、懲りて来なくなるんじゃないですかね?」
「戦う前に1000人も失えば、普通は怖気づくだろうな」
国境まで行くのが大変だけど、清光さんにバイクを貰える予定だから大丈夫だ。
ビームライフルのエネルギー充填に6時間ほどかかるけど、2~3発食らわせば退却すると思うんだよね。
「その時になったら、とりあえずは俺に任せといて下さい。戦を回避するには、結局力を見せつける必要があるわけですし、丁度良いかもですよ?」
「わかった。だが敵が諦めないようだったら、全軍をもって叩き潰すとしよう」
まあ、そうなったらしょうがないよな。
味方に被害は出るだろうけど、戦で負ける気は一切しない。
尾張の恐ろしさを全国に見せつけるってのも悪くないな。
それから数日後、ようやく懐かしのルーサイアに帰還することが出来た。
ジャバルグ軍との戦いは、ジャバルグを倒しただけじゃ終わらないのだ。
腐れ外道共を一掃しなければ、真の平和は訪れないからな。
ルーサイアとパラゾンは、ミスフィート軍の統治で平和になったが、尾張にはまだデカい街が3つある。まずは首都トラネコ、そして北にあるミルドナーガ、西にあるシェルフィーユだ。
ミルドナーガをさらに北上すると砦があり、中には守備兵がいるハズだ。
そして伊勢の守りとして、シェルフィーユの西にも砦がある。
『ジャバルグ死す』の報が伝わる前に、それらを全て攻撃して殲滅しなければならない。なぜなら奴らが髪を伸ばすと、ジャバルグ兵なのかどうかがわからなくなってしまうから。
「本隊はこのまま首都トラネコを攻撃する。小烏丸は500の兵を率いてミルドナーガと北の砦を落としてくれ。カーラも500の兵を率いてシェルフィーユと西の砦を攻撃。カトレアとチェリンは200の兵を率いて鉱山の奪取。それ以外の皆は、城と周辺の残党狩りだ」
「「ハッ!」」
「ジャバルグ兵は全て殲滅だ!一人たりとも見逃すな!」
「「了解!!」」
おっと、カーラが行く前に少し話しておかんと、後から面倒なことになるな。
「カーラ、掃討が完了したら通信機で報告してくれ。もちろん何か拙いことがあった場合もだ」
「わかったわ。そっちも頑張ってね!早く帰ってゆっくり寝たいわ」
「だなぁ。ジャバルグを倒しても仕事が残ってるとは、全然考えてもいなかったよ」
「アタシもよ・・・。でも必要だしね。敵がハゲじゃなくなったら困る!」
「ハハハッ!いや、ホントその通りだ。んじゃもう一仕事頑張るか!」
「最後の大仕事ね!気を引き締め直して行くわよ!」
あー、マジでもう休みてえ・・・。
でもしゃーない。これが全て終わったら丸一日眠ってやる!
疲れた体に鞭を打って城を出発した。
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残党狩りは予想以上に大変だった。
大きな街だとその分建物も多い。それを一つ一つ虱潰しにして行くのだ。
新兵だけで行かせるのは危険なので、強い者を組頭に5人1組で行動させる。
ただ500の兵を預かったので、移動を含めて5日で街の掃討を終えることができ、更に2日かけて砦の奪取に成功した。
プルルルル
おっと通信が入った。カーラだ。
『西の残党狩りが終わったわよ。そっちはどう?』
「こっちもようやく北の砦を落とした所だ。一度ミスフィートさんに連絡を入れるんで、折り返しこちらから連絡する」
『了解!』
そしてミスフィートさんに任務完了の報告をし、砦に守備隊を100名、街には治安維持の100名を残し、トラネコ城に集合することとなった。
誰もが疲れている中、残ってくれた兵士には報酬の上乗せを約束した。
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「皆の者!ジャバルグ軍の残党狩り、ご苦労であった!この城と首都トラネコにそれぞれ守備兵を残し、我らはルーサイアに帰還するぞ!居残り兵には報酬の上乗せを約束するし、近日中に必ず交代の兵を送るので、もう少しだけ頑張ってくれ!」
「「ハッ!」」
「ではルーサイアに向けて出発!」
「「オーーーーーーーーー!」」
・・・・・
来た時とは違って、帰り道はミスフィートさんと会話をしながらまったりと歩く。
「やっと全部終わった~」
「お疲れ様です!大勝利だったのですから、心地良い疲れってヤツですね~」
「うむ、ようやくだ!ようやくこれで尾張に平和が訪れたんだな!」
「そうですね。ジャバルグが最後に言った警告ってのが気になりますが、とりあえずジャバルグの死が他国に伝わるまではゆっくり出来そうです」
「はぁ~、今度は他国が相手とは面倒だな・・・」
正直俺も、もうこれで終わりでいいだろ!って気持ちだ。
でもきっと他国が放っておいてくれないんだよなあ・・・。
「まあ国境に敵が集まってたら、問答無用でビームライフルをぶち込んでやりますよ。攻められるまで我慢するほど俺は気が長くないんで」
「ふむ。それは間違いなく開戦の切っ掛けになるが、どうせ相手は攻めて来る気満々だからなあ」
「何度も蹴散らせば、懲りて来なくなるんじゃないですかね?」
「戦う前に1000人も失えば、普通は怖気づくだろうな」
国境まで行くのが大変だけど、清光さんにバイクを貰える予定だから大丈夫だ。
ビームライフルのエネルギー充填に6時間ほどかかるけど、2~3発食らわせば退却すると思うんだよね。
「その時になったら、とりあえずは俺に任せといて下さい。戦を回避するには、結局力を見せつける必要があるわけですし、丁度良いかもですよ?」
「わかった。だが敵が諦めないようだったら、全軍をもって叩き潰すとしよう」
まあ、そうなったらしょうがないよな。
味方に被害は出るだろうけど、戦で負ける気は一切しない。
尾張の恐ろしさを全国に見せつけるってのも悪くないな。
それから数日後、ようやく懐かしのルーサイアに帰還することが出来た。
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