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171 オープン!
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ルーサイア健康ランド、オープン当日。
「セレン、いよいよ開店だ!」
「無茶苦茶緊張しますね!何人くらい来るでしょうか?」
「街中に宣伝ポスターを貼っておいたからな。みんな来るんでね?」
「いくら何でもみんなってことは・・・」
どうだろな?娯楽の無い世界だから、マジで大量に人が押し寄せて来る気がするぞ。っていうか、もうすでに入口の前に大行列が出来ている。
俺の予想では、パラゾンからの客も結構来るんじゃないかなーと思ってる。
あっちの街にも結構ポスター貼ったんだよね。
「よし時間だ。ドアを開けて良いぞ!」
「「ハッ!」」
2人の警備員が両開きのドアを開けた。
ドドドドドドドドドドド!!
途端に人が雪崩れ込んで来た。
「「ご来場の皆様!ルーサイア健康ランドへようこそ!!」」
「広告に書いてあった通り、本日から一週間は開店記念として、大浴場は完全無料!そして食堂の料金も、全て通常の半額とさせて頂きます!」
「「おおおおおおおおおお~~~~~!!」」
「ただ、大浴場の先にあるプールを使用するには、水着の着用が絶対な決まりとなっておりますので、服屋に売っている水着の購入をお勧めします。理由は一つ!プールがすごく楽しいからです!プールを一度でも体験すればもう、病みつきになること間違い無しです!家族連れや、恋人・友人同士で来ている方なら、きっと良い思い出になりますよ!」
「「へ~~~~~!!」」
「それでは皆様、健康ランドを心行くまで楽しんで来て下さい!」
「「おおおおおおおおおお~~~~~!!」」
そしてお客様方は思い思いの場所に散って行った。
大浴場がメインではあるけど、施設内には気になる場所がいっぱいあるからな。その辺は強制しない。
「さて、後は従業員達の働きに期待しよう」
「それでは、早速私も見回りに行きますね!」
「頑張れよ~!」
「はいっ!」
さてと、準備は万全だから、あとは適当に様子を見るだけだな。
皆の楽しそうな顔を見てほっこりしていると、客の中に見知った顔があった。
「ヴォルフじゃないか!セレンの様子を見に来たのか?」
「ええ、まあ、やはり気になりまして・・・」
「ハハハッ!でもまだ開店した直後だから、様子を見るには少し早いぞ」
「セレンも気になりますが、この健康ランドにも興味がありましたので、俺も大浴場と言うのを体験してみようと思ってます」
「いいね!一般人だけじゃなく、知り合いからも感想を聞きたいとは思っていたんだ。是非とも体験してみてくれ!」
「ハイッ!それでは大浴場に行ってきます!」
俺も実際に一度体験してみるつもりではいるんだけど、今日はさすがに混み過ぎてて勘弁だ。後でヴォルフに聞けば、その混雑具合も細かく報告してくれるだろう。
一旦休憩所で寛ぎ、暫くしてから見回りを開始した。
・・・・・
しかしまあ、もの凄い人の数だな。
それだけ民衆が健康ランドに期待していたのだと思うと感無量である。
トラブルも結構あったみたいだけど、警備員が頑張ってくれたようで安心した。
まず大浴場から偵察だ。女風呂に入るのは無理なので男風呂の方な。
数人の案内係が、大浴場に入って来た人全員にお風呂のマナーの説明をしてから洗い場へ案内する。
初日はお客様の誰もが何も知識が無い状態で入って来るのがわかっていたので、案内係を多く配置したのだ。
すべて予想通りなんだけど、誰一人お風呂なんて知らないもんだから、体を洗ってからシャワーで洗い流した所の床は、もう真っ黒って状態だ。
もちろん想定内なので、いきなり湯船になんか入れるワケには行かない。
洗い場で体が綺麗になった者達が、案内係に誘導されて、浴槽へと移動して行く。
湯船に浸かっている人達は、本当にみんな幸せそうな顔をしていた。
これが見たかったんだよ!健康ランドを作った甲斐があったってもんだ。
次にプールへと移動。
プールには大浴場奥の扉から入って行くんだけど、扉を開けるとまずは脱衣所がある。そこで水着を着用してからプールへの扉を開く感じだ。
なぜこういう作りにしたかと言うと、体を洗わずに直でプールに入られるのが嫌だったからだ。体が汚いってだけで他のお客様の迷惑になるからな。プールは体を洗ってからじゃないと利用出来ないルールにした。
ガチャッ
扉を開くと、すでに何組もの親子連れがはしゃいでいるのが見えた。
プールは水着を着用するのが絶対条件なので、大浴場に比べると人は全然少ない。
それでも、もう結構な人が水着を購入したようだ。
ウォータースライダーを何度も滑っている子供達をみて、間違いなくリピーターになるだろうと確信した。
それが噂となり、明日からは水着の売り上げも急増していくに違いない。
初期投資で激しく金がかかっているので、せめてその分の回収くらいはしたいのだが・・・。
まあ、この盛り上がりならば楽勝かな?とは思ってるけど。
ちなみに、健康ランドで得た利益は全て国に献上する予定だ。すなわち国営店ってヤツなんで、間違いなくミスフィートさんの助けになるだろう。
場所を移動してマッサージ店に入ると、そこにはヴォルフがいた。
「どうだ?健康ランドは楽しめているか?」
「小烏丸さん!いや~、最高ですね!大浴場にもプールにも行って来ましたが、どっちも素晴らしかったですよ!そしてこのマッサージ店がこれまた素晴らしい!本当に夢のような所です!」
「満足してもらえたなら良かった。セレンには会ったのか?」
「先程会いました!なかなかの働きっぷりで見違えましたね!」
「ハハハッ!俺も色々見て来た所なんだけど、利用客みんなが良い笑顔で楽しんでる姿を見て、本当に作って良かったなーと実感している所だよ。セレンもきっと同じような気持ちだろう」
「本当に皆良い笑顔でした。自分もまた来ようと思ってますよ」
「おお、どんどん来てくれ!民衆との触れ合いも新鮮味があっていいよな~」
だが健康ランドは始まりに過ぎないのだ!尾張はどんどん進化して行くぞ!
「セレン、いよいよ開店だ!」
「無茶苦茶緊張しますね!何人くらい来るでしょうか?」
「街中に宣伝ポスターを貼っておいたからな。みんな来るんでね?」
「いくら何でもみんなってことは・・・」
どうだろな?娯楽の無い世界だから、マジで大量に人が押し寄せて来る気がするぞ。っていうか、もうすでに入口の前に大行列が出来ている。
俺の予想では、パラゾンからの客も結構来るんじゃないかなーと思ってる。
あっちの街にも結構ポスター貼ったんだよね。
「よし時間だ。ドアを開けて良いぞ!」
「「ハッ!」」
2人の警備員が両開きのドアを開けた。
ドドドドドドドドドドド!!
途端に人が雪崩れ込んで来た。
「「ご来場の皆様!ルーサイア健康ランドへようこそ!!」」
「広告に書いてあった通り、本日から一週間は開店記念として、大浴場は完全無料!そして食堂の料金も、全て通常の半額とさせて頂きます!」
「「おおおおおおおおおお~~~~~!!」」
「ただ、大浴場の先にあるプールを使用するには、水着の着用が絶対な決まりとなっておりますので、服屋に売っている水着の購入をお勧めします。理由は一つ!プールがすごく楽しいからです!プールを一度でも体験すればもう、病みつきになること間違い無しです!家族連れや、恋人・友人同士で来ている方なら、きっと良い思い出になりますよ!」
「「へ~~~~~!!」」
「それでは皆様、健康ランドを心行くまで楽しんで来て下さい!」
「「おおおおおおおおおお~~~~~!!」」
そしてお客様方は思い思いの場所に散って行った。
大浴場がメインではあるけど、施設内には気になる場所がいっぱいあるからな。その辺は強制しない。
「さて、後は従業員達の働きに期待しよう」
「それでは、早速私も見回りに行きますね!」
「頑張れよ~!」
「はいっ!」
さてと、準備は万全だから、あとは適当に様子を見るだけだな。
皆の楽しそうな顔を見てほっこりしていると、客の中に見知った顔があった。
「ヴォルフじゃないか!セレンの様子を見に来たのか?」
「ええ、まあ、やはり気になりまして・・・」
「ハハハッ!でもまだ開店した直後だから、様子を見るには少し早いぞ」
「セレンも気になりますが、この健康ランドにも興味がありましたので、俺も大浴場と言うのを体験してみようと思ってます」
「いいね!一般人だけじゃなく、知り合いからも感想を聞きたいとは思っていたんだ。是非とも体験してみてくれ!」
「ハイッ!それでは大浴場に行ってきます!」
俺も実際に一度体験してみるつもりではいるんだけど、今日はさすがに混み過ぎてて勘弁だ。後でヴォルフに聞けば、その混雑具合も細かく報告してくれるだろう。
一旦休憩所で寛ぎ、暫くしてから見回りを開始した。
・・・・・
しかしまあ、もの凄い人の数だな。
それだけ民衆が健康ランドに期待していたのだと思うと感無量である。
トラブルも結構あったみたいだけど、警備員が頑張ってくれたようで安心した。
まず大浴場から偵察だ。女風呂に入るのは無理なので男風呂の方な。
数人の案内係が、大浴場に入って来た人全員にお風呂のマナーの説明をしてから洗い場へ案内する。
初日はお客様の誰もが何も知識が無い状態で入って来るのがわかっていたので、案内係を多く配置したのだ。
すべて予想通りなんだけど、誰一人お風呂なんて知らないもんだから、体を洗ってからシャワーで洗い流した所の床は、もう真っ黒って状態だ。
もちろん想定内なので、いきなり湯船になんか入れるワケには行かない。
洗い場で体が綺麗になった者達が、案内係に誘導されて、浴槽へと移動して行く。
湯船に浸かっている人達は、本当にみんな幸せそうな顔をしていた。
これが見たかったんだよ!健康ランドを作った甲斐があったってもんだ。
次にプールへと移動。
プールには大浴場奥の扉から入って行くんだけど、扉を開けるとまずは脱衣所がある。そこで水着を着用してからプールへの扉を開く感じだ。
なぜこういう作りにしたかと言うと、体を洗わずに直でプールに入られるのが嫌だったからだ。体が汚いってだけで他のお客様の迷惑になるからな。プールは体を洗ってからじゃないと利用出来ないルールにした。
ガチャッ
扉を開くと、すでに何組もの親子連れがはしゃいでいるのが見えた。
プールは水着を着用するのが絶対条件なので、大浴場に比べると人は全然少ない。
それでも、もう結構な人が水着を購入したようだ。
ウォータースライダーを何度も滑っている子供達をみて、間違いなくリピーターになるだろうと確信した。
それが噂となり、明日からは水着の売り上げも急増していくに違いない。
初期投資で激しく金がかかっているので、せめてその分の回収くらいはしたいのだが・・・。
まあ、この盛り上がりならば楽勝かな?とは思ってるけど。
ちなみに、健康ランドで得た利益は全て国に献上する予定だ。すなわち国営店ってヤツなんで、間違いなくミスフィートさんの助けになるだろう。
場所を移動してマッサージ店に入ると、そこにはヴォルフがいた。
「どうだ?健康ランドは楽しめているか?」
「小烏丸さん!いや~、最高ですね!大浴場にもプールにも行って来ましたが、どっちも素晴らしかったですよ!そしてこのマッサージ店がこれまた素晴らしい!本当に夢のような所です!」
「満足してもらえたなら良かった。セレンには会ったのか?」
「先程会いました!なかなかの働きっぷりで見違えましたね!」
「ハハハッ!俺も色々見て来た所なんだけど、利用客みんなが良い笑顔で楽しんでる姿を見て、本当に作って良かったなーと実感している所だよ。セレンもきっと同じような気持ちだろう」
「本当に皆良い笑顔でした。自分もまた来ようと思ってますよ」
「おお、どんどん来てくれ!民衆との触れ合いも新鮮味があっていいよな~」
だが健康ランドは始まりに過ぎないのだ!尾張はどんどん進化して行くぞ!
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