138 / 159
第二章
第二章 プロローグ
しおりを挟む
海風が頬をかすめ、熱い太陽の光が照りつける。
ねぇ、知ってる?
物語の最後に、末永く幸せに暮らしましたってあるでしょ?
あれって、かなり端折り過ぎだと思うの。
だって、絶対に末永い間には、何かあるでしょ?
むしろ無かったらそれって本当に幸せだったのって問いたくなるわ。
だから、端折らないとこうなるのよ。
末永く、様々な困難や苦悩を乗り越え、日々の楽しさに感謝しながら、色々なことを体験し、そして幸せを掴んで暮らしていきました。
こうじゃないかしら?
え?
夢がない?
そりゃそうよ。
だってこれが私達の現実だもの。
異世界だって、物語の中だって、私達にとってはここが現実。
そう。
現実なの。
凪いでいた海風は次第に荒々しく姿を変え、灼熱の太陽は蠢く黒雲に飲み込まれるようにして姿を消した。
ポツ、ポツと雨が次第に強くなり看板に打ち付ける。
「もう、、、酷いわ。」
フィリアは暗い空を雨を受けながら見上げて呟いた。
「一体、ここはどこなのよ。」
雷鳴が轟き、船の中は怒号が飛び交う。
雷鳴に映し出されるのは強風に靡くドクロの旗。
「幸せを暮らしました!ちゃんちゃん!でいいじゃない!」
フィリアの雄叫びが、海賊船の上でこだました。
ねぇ、知ってる?
物語の最後に、末永く幸せに暮らしましたってあるでしょ?
あれって、かなり端折り過ぎだと思うの。
だって、絶対に末永い間には、何かあるでしょ?
むしろ無かったらそれって本当に幸せだったのって問いたくなるわ。
だから、端折らないとこうなるのよ。
末永く、様々な困難や苦悩を乗り越え、日々の楽しさに感謝しながら、色々なことを体験し、そして幸せを掴んで暮らしていきました。
こうじゃないかしら?
え?
夢がない?
そりゃそうよ。
だってこれが私達の現実だもの。
異世界だって、物語の中だって、私達にとってはここが現実。
そう。
現実なの。
凪いでいた海風は次第に荒々しく姿を変え、灼熱の太陽は蠢く黒雲に飲み込まれるようにして姿を消した。
ポツ、ポツと雨が次第に強くなり看板に打ち付ける。
「もう、、、酷いわ。」
フィリアは暗い空を雨を受けながら見上げて呟いた。
「一体、ここはどこなのよ。」
雷鳴が轟き、船の中は怒号が飛び交う。
雷鳴に映し出されるのは強風に靡くドクロの旗。
「幸せを暮らしました!ちゃんちゃん!でいいじゃない!」
フィリアの雄叫びが、海賊船の上でこだました。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,629
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる