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S4ーお幸せに?ー
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「起きろ!」
水を顔にかけられ
ルクスリアは瞳を開ける
目の前にはフェルト国の騎士団の団長の姿が
(なぜだ?俺は先程までラディウス王国にいたはずでは?)
事態が読めずにルクスリアは体を起こすと
ジャラリと鉄の音が響いた
よく見ると、自身の両手には鎖が巻かれ
さらには首元と足首にも同様に逃げられないように鉄輪が着いていた
「な、なんだ?俺は一体なんでこんな事に」
「理解できないようだな、ルクスリア」
目の前の騎士団長はそう言って鎖を引っ張り歩き出す
ルクスリアも動揺しながら半ば引きづられながら歩く
「せっかくだから説明してやろう」
騎士団長は歩きながら話す
歩く先は薄暗い
ほら穴のような場所で点々と松明が着いていた
「お前の罪を件の少女が告発してくれたんだ、お前を連れてな」
「アリサのことか!?、一体どうやって!?」
「俺も驚いたんだがな、転移魔法で気絶したお前と共に騎士団の元にやって来たんだ」
騎士団長は感心したように話を続ける
「件の少女が魔法使えるとは推測していたが、まさか転移魔法まで使えるなんてな………どうりで国中を探し回っても見つからない訳だ」
「な………………お、俺はどうなる!?」
焦ったように叫ぶルクスリアを騎士団長は笑う
「まぁ落ち着け、まだ途中だろ…件の少女の告発、そしてお前が依頼して犯罪組織と共に他国貴族の屋敷を襲撃した件まで全て話してくれたよ、さらに様々な汚職事件のおまけつきでな」
「な………………」
ルクスリアの顔にダラダラと脂汗が浮かび上がる
「国家間での犯罪、これは我が国では当然死罪となる」
「あ、あぁぁぁ!!いやだ!!俺は死にたくない!!いやだ!!許してくれ!!」
ルクスリアは必死に逃げようとするが
騎士団長の力は強く
引っ張る力は緩むことはなく
ルクスリアを引きづる
「だから、最後まで聞け……ありがたいことにお前が襲撃したラディウス王国では死罪は禁止されていてな、あちらの法律も適用されたんだ」
「は………………?」
涙と鼻水にまみれたルクスリアは顔を上げた
「懲役刑にして50年、まぁ生きて出られるかもしれないな」
「ほ、本当か!?」
「あぁ」
ルクスリアは大きく息を吐き
安堵の表情を浮かべる
まだ生きていられるならそれで良いと思ったのだろう
だが
(なら…いま連れられているこの場所はどこだ?)
そう、この謎のほら穴のような場所
決して監獄には見えない謎の場所だった
「な、なぁ…ここはどこなんだ?」
「………………」
「お、おい!!!答えろよ!!ここはどこなんだ!!」
「………………さぁ、ついたぞ」
目の前には大きな鉄扉があった
重々しいその扉を騎士団長が開くと
ルクスリアを乱雑に投げ入れ
そしてまた閉じる
小さな窓からルクスリアは顔を近づけ叫ぶ
「教えろ!!ここはどこなんだ!!」
「………………実はこの件にフェルト国の国王様は酷くお怒りでな、今回から重罪人にはとある監獄を用意することになった」
ルクスリアの背後から
何かが動く音が聞こえた
一つ二つではない、複数の音が
騎士団長は言葉を続けた
「ゴブリンと呼ばれる魔物を知っているか?非常に性欲やら生存力の高い魔物なんだが」
「お、おい…まさか……噓だ」
「普段なら討伐対象なのだが、今回の監獄では同房に複数のその魔物を一緒にしている、オスメスの区別なんてそいつらはしてくれないぞ」
「ふ、ふざけるなぁぁぁ!!!だせ!!だせ!!!だせぇぇ!!!」
ルクスリアは必死に鉄扉をたたくが開くはずがなかった
「飯は通常の罪人達の残飯が定期的に届くが…ゴブリン達が先に食べちまうだろうな……そして奴らは自分達の性欲のはけ口を殺さない、糞尿で無理にでもお前を生かすだろうな」
「あ………………あぁ…あ」
ルクスリアの足を何かが掴んだ
醜悪な顔つきのその魔物は笑みを浮かべ、ルクスリアを取り押さえる
「は、はなせ!!やめろぉぉぉ!!助け、お願いだ!!!!」
騎士団長は笑みを浮かべて呟いた
「助けてやるよ、きっかり50年後にな……お前の精神が生きているかは別だが」
騎士団長はほら穴の灯りであった松明を消していく
後に残るのは
真っ暗な中
ルクスリアの声にならない悲鳴と
ゴブリン達の歓喜の鳴き声だった
「お前が少女に与えた地獄の日々に比べたら…まだいいだろ?」
冷たい目で
騎士団長はほら穴を出ていくのであった
水を顔にかけられ
ルクスリアは瞳を開ける
目の前にはフェルト国の騎士団の団長の姿が
(なぜだ?俺は先程までラディウス王国にいたはずでは?)
事態が読めずにルクスリアは体を起こすと
ジャラリと鉄の音が響いた
よく見ると、自身の両手には鎖が巻かれ
さらには首元と足首にも同様に逃げられないように鉄輪が着いていた
「な、なんだ?俺は一体なんでこんな事に」
「理解できないようだな、ルクスリア」
目の前の騎士団長はそう言って鎖を引っ張り歩き出す
ルクスリアも動揺しながら半ば引きづられながら歩く
「せっかくだから説明してやろう」
騎士団長は歩きながら話す
歩く先は薄暗い
ほら穴のような場所で点々と松明が着いていた
「お前の罪を件の少女が告発してくれたんだ、お前を連れてな」
「アリサのことか!?、一体どうやって!?」
「俺も驚いたんだがな、転移魔法で気絶したお前と共に騎士団の元にやって来たんだ」
騎士団長は感心したように話を続ける
「件の少女が魔法使えるとは推測していたが、まさか転移魔法まで使えるなんてな………どうりで国中を探し回っても見つからない訳だ」
「な………………お、俺はどうなる!?」
焦ったように叫ぶルクスリアを騎士団長は笑う
「まぁ落ち着け、まだ途中だろ…件の少女の告発、そしてお前が依頼して犯罪組織と共に他国貴族の屋敷を襲撃した件まで全て話してくれたよ、さらに様々な汚職事件のおまけつきでな」
「な………………」
ルクスリアの顔にダラダラと脂汗が浮かび上がる
「国家間での犯罪、これは我が国では当然死罪となる」
「あ、あぁぁぁ!!いやだ!!俺は死にたくない!!いやだ!!許してくれ!!」
ルクスリアは必死に逃げようとするが
騎士団長の力は強く
引っ張る力は緩むことはなく
ルクスリアを引きづる
「だから、最後まで聞け……ありがたいことにお前が襲撃したラディウス王国では死罪は禁止されていてな、あちらの法律も適用されたんだ」
「は………………?」
涙と鼻水にまみれたルクスリアは顔を上げた
「懲役刑にして50年、まぁ生きて出られるかもしれないな」
「ほ、本当か!?」
「あぁ」
ルクスリアは大きく息を吐き
安堵の表情を浮かべる
まだ生きていられるならそれで良いと思ったのだろう
だが
(なら…いま連れられているこの場所はどこだ?)
そう、この謎のほら穴のような場所
決して監獄には見えない謎の場所だった
「な、なぁ…ここはどこなんだ?」
「………………」
「お、おい!!!答えろよ!!ここはどこなんだ!!」
「………………さぁ、ついたぞ」
目の前には大きな鉄扉があった
重々しいその扉を騎士団長が開くと
ルクスリアを乱雑に投げ入れ
そしてまた閉じる
小さな窓からルクスリアは顔を近づけ叫ぶ
「教えろ!!ここはどこなんだ!!」
「………………実はこの件にフェルト国の国王様は酷くお怒りでな、今回から重罪人にはとある監獄を用意することになった」
ルクスリアの背後から
何かが動く音が聞こえた
一つ二つではない、複数の音が
騎士団長は言葉を続けた
「ゴブリンと呼ばれる魔物を知っているか?非常に性欲やら生存力の高い魔物なんだが」
「お、おい…まさか……噓だ」
「普段なら討伐対象なのだが、今回の監獄では同房に複数のその魔物を一緒にしている、オスメスの区別なんてそいつらはしてくれないぞ」
「ふ、ふざけるなぁぁぁ!!!だせ!!だせ!!!だせぇぇ!!!」
ルクスリアは必死に鉄扉をたたくが開くはずがなかった
「飯は通常の罪人達の残飯が定期的に届くが…ゴブリン達が先に食べちまうだろうな……そして奴らは自分達の性欲のはけ口を殺さない、糞尿で無理にでもお前を生かすだろうな」
「あ………………あぁ…あ」
ルクスリアの足を何かが掴んだ
醜悪な顔つきのその魔物は笑みを浮かべ、ルクスリアを取り押さえる
「は、はなせ!!やめろぉぉぉ!!助け、お願いだ!!!!」
騎士団長は笑みを浮かべて呟いた
「助けてやるよ、きっかり50年後にな……お前の精神が生きているかは別だが」
騎士団長はほら穴の灯りであった松明を消していく
後に残るのは
真っ暗な中
ルクスリアの声にならない悲鳴と
ゴブリン達の歓喜の鳴き声だった
「お前が少女に与えた地獄の日々に比べたら…まだいいだろ?」
冷たい目で
騎士団長はほら穴を出ていくのであった
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