うまくやった、つもりだった
四大貴族、バルディストン公爵家の分家に生まれたオスカーは、ここまでうまくやってきた。
本家の一人娘シルヴィアが王太子の婚約者に選ばれ、オスカーは本家の後継ぎとして養子になった。
シルヴィアを姉と慕い、養父に気に入られ、王太子の側近になり、王太子が子爵令嬢と愛を深めるのを人目につかぬよう手助けをし、シルヴィアとの婚約破棄の準備も整えた。
誠実と王家への忠義を重んじるこの国では、シルヴィアの冷徹さは瑕疵であり、不誠実だと示せば十分だった。
かつてシルヴィアはオスカーが養子になることに反対した。
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だが、シルヴィアは絶望もせずに呟いた。
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