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第298話 寄生虫一家
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佐野達は裏手の社員用玄関で、女性社員から説明を聞く。
この騒動の経緯は、こうである。
前任の総務部長を追い出すかたちでレイナの弟がその役職に着任したあと、星崎は早々に工事部長へ昇進した。そしてレイナも日を置かずに工事部長となる。
これに続いて、レイナの両親も経理部長の座に着く。ちなみに全員が入社初日から取締役である。
社長と星崎は、父親と弟に会社経費で黒塗りの高級車を、レイナと母親へはタクシーチケットを与えた。加えて、両親の借金も一度に肩代わりする。
金額は、およそ九百万円。借金の内訳はギャンブルや高額の買い物、キャバクラ、ホスト通いだ。
それ以前には、レイナが四百万円、弟が六百万円の借金を肩代わりしている。借金の理由も両親と同じ。前任の経理部長が辞めた原因もこれにある。
こうして、レイナ一家はまんまと古山建設に寄生し、仕事は一切せずに社内でやりたい放題に振る舞う。
会社のテレビでゲームに興じ、大声で騒いだり、四六時中、菓子やジュースを飲み食いしては、そこらへんに残骸を投げ捨てる。
下劣な漫画や雑誌を読み散らかし、飽きたら手当たり次第、壁伝いに積み上げる。
そのつど女性社員達が掃除をしても追いつかず、そのうちにレイナ一家はわざと彼女達の前でゴミを捨てるようになる。自分達の出したゴミを片付ける姿を見て、強い優越感をおぼえるからだ。
これには女性社員達もひどく憤慨し、とうとう自分達が使用する範囲を除いて、一切の掃除を放棄した。社内がゴミだらけなのは、そのような所以である。
また、レイナ一家は、自分達の生活費や個人的な買い物までをも古山建設名義で領収書を切り、会社経費を湯水のように使う。両親が経理部長ゆえ、会社の金庫は開け放題なのだ
社長と星崎は、そんな彼らを叱るどころか実に丁重に扱う。
というのも、レイナが二人に、『家族を守って欲しいの』などと、キャバクラで磨きに磨きあげた迫真の演技で媚びを売りまくっているからだ。
この騒動の経緯は、こうである。
前任の総務部長を追い出すかたちでレイナの弟がその役職に着任したあと、星崎は早々に工事部長へ昇進した。そしてレイナも日を置かずに工事部長となる。
これに続いて、レイナの両親も経理部長の座に着く。ちなみに全員が入社初日から取締役である。
社長と星崎は、父親と弟に会社経費で黒塗りの高級車を、レイナと母親へはタクシーチケットを与えた。加えて、両親の借金も一度に肩代わりする。
金額は、およそ九百万円。借金の内訳はギャンブルや高額の買い物、キャバクラ、ホスト通いだ。
それ以前には、レイナが四百万円、弟が六百万円の借金を肩代わりしている。借金の理由も両親と同じ。前任の経理部長が辞めた原因もこれにある。
こうして、レイナ一家はまんまと古山建設に寄生し、仕事は一切せずに社内でやりたい放題に振る舞う。
会社のテレビでゲームに興じ、大声で騒いだり、四六時中、菓子やジュースを飲み食いしては、そこらへんに残骸を投げ捨てる。
下劣な漫画や雑誌を読み散らかし、飽きたら手当たり次第、壁伝いに積み上げる。
そのつど女性社員達が掃除をしても追いつかず、そのうちにレイナ一家はわざと彼女達の前でゴミを捨てるようになる。自分達の出したゴミを片付ける姿を見て、強い優越感をおぼえるからだ。
これには女性社員達もひどく憤慨し、とうとう自分達が使用する範囲を除いて、一切の掃除を放棄した。社内がゴミだらけなのは、そのような所以である。
また、レイナ一家は、自分達の生活費や個人的な買い物までをも古山建設名義で領収書を切り、会社経費を湯水のように使う。両親が経理部長ゆえ、会社の金庫は開け放題なのだ
社長と星崎は、そんな彼らを叱るどころか実に丁重に扱う。
というのも、レイナが二人に、『家族を守って欲しいの』などと、キャバクラで磨きに磨きあげた迫真の演技で媚びを売りまくっているからだ。
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