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第6章 シークレット始動

第118話 狭間感知機

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 「シビレ置いたー」

 「ういうい~」

 「あら、爆弾を持ってくるのを忘れたわ」

 「爆弾など不要!! 己の肉体のみで戦うのみ!!」

 家のリビングにて。
 四人集まってモンハ○中。
 みんなで楽しくクエストである。
 あ、公英が爆弾で吹っ飛んだ。

 「こいつのクソムーブマジで腹立つな」

 「動きが気持ち悪いよね~」

 ガノトト○を狩猟中なんだけど、こいつの動きはマジで腹立つ。
 クソムーブが多すぎるんだよ。

 「ぬぅ!!」

 「公ちゃん。ちゃんとタゲ取ってくださーい」

 俺は太刀厨なので太刀。
 桜は弓。
 陽花はヘヴィボウガン。
 公英は双剣である。

 個人的には公英の双剣は意外だった。
 脳筋だから大剣とかハンマーとかを使うもんだと思ってたぜ。
 俺もあんまり詳しくはないから、適性とかいまいち良く分かってないんだけど。

 「だんちょ~。もっかい罠お願~い」

 「なんで誰も罠を持ってきてないんだよ」

 お前達はハンターを舐めてるのか?
 そんな生半可な準備でモンスターを狩れると思ってるのかね。探索者と一緒だよ。
 しっかり準備してから狭間にはいるだろ?
 ………俺達は別だけども。

 「あ、公英死んだ」

 「ボタンが小さすぎる!! また違うボタンを押してしまった!!」

 「お前がデカすぎるんだ」

 「ガノト○スも死んだよ~。たんぽぽちゃん早く来ないと剥ぎ取り出来ないね~」

 「なに!? それはいかん! こやつの素材は新しい武器に必要なのだ!!」

 あー日常って感じ。
 この一ヶ月はずっと指導で忙しかったし、なんか久々だなぁ。最近は働きすぎなんだよ。
 面接が終わったら絶対引きこもろう。
 あ、でもゲーセンには行きたい。
 最近行けてなかったし。



 「採用」

 「採用」

 「貴様どこのスパイだ」

 「採用」

 「採用」

 「貴様どこのスパイだ」

 最早面接は流れ作業である。
 真実の鏡で産業スパイやら工作員の有無かを確認して、一応軽く自己PRなんてのも聞く。
 そこで特に問題がなければ採用である。
 桜はが厳選してくれたとはいえ、それでも漏れがあるのか、10人に1人は真実の鏡が反応した。

 「うーん。なんか前回と違って面白い人とか能力持ちが来ないなぁ」

 「そういうのは大体1回目で来てるからね~」

 お昼休み中。
 事務所の食堂で牛丼を食べている。
 面接は桜と一緒にやっていて、公英はジムでフンフンと、陽花は朝から酒を飲んでいた。

 「でもあれだな。意外と戦闘員が多いな。若い人は少なめだけど」

 「探索者を引退するか迷ってた人達が多いみたいだね~」

 警備員と護衛目的で面接してる戦闘系能力者の応募が想像以上に多かった。
 探索者よりは稼げないから、そんなに来ないかなと思ってたんだけどね。
 まぁ、狭間に行くよりは安心な職場だし、引退を考えてた人には丁度良いんだろう。

 「あ、警備員の指導も軽くしないとなのか」

 流石に上位ギルドにやったぐらいボコボコにする訳じゃないけど、ちゃんと護衛対象や事務所を守れる程度には育てないと。
 面接が終わったら休みだーと思ってたのに、また仕事が増えちゃったよ。

 「たんぽぽちゃんに任せたら~? 喜んでやりそうだよ~」

 「えー。筋肉だらけの職場になりそうじゃない? 流石に暑苦しいのは勘弁なんだけど」

 てか、絶対なるよね。
 戦闘技術の前に筋トレを教えそう。
 くぅ…。やっぱり俺が働かねばなるまいか。
 ある程度指導が終わってから、まとめるのは公英にお願いしようかな。
 天魔君のスローライフはいつになったら訪れるのだろうか。
 あ、今のやれやれ系主人公っぽい。
 


 「お、織田さん!! で、で、出来ました!!」

 面接が終わってから少しして。
 早速やってきた戦闘員への指導をして、執務室に戻ってきて休憩しようと思ったら、魔道具師の女が発狂しながらやってきた。
 台車に乗せて持ってきたのは大きめの機械。
 わざわざここまで持ってきたのかよ。連絡くれたら生産部屋まで行くのに。

 「なにそれ?」

 「狭間探知機ですよ!! とうとう完成したんです!!」

 「え? マジ?」

 マジ? 早くない?
 ギルドが始動してまだ三ヶ月ぐらいしか経ってないんだけど。

 「織田さんがくれた特大の魔石と素材のお陰です!! 見て下さい!!」

 「いや、分からんのだが」

 なんか持ってきたのはメカメカしい魔道具。
 魔石の周りにコードやらがなんやらが繋がってたりしてる。
 そんなの見せられましてもね。

 「これをマップと同期させるです!」

 パソコンに魔道具を繋げながら、狭間から出る特殊な魔力を云々とか言われても分かりませんよ。
 ほとんど素人なんだから。

 「今はモニターが小さいので、東京だけを表示させてますけど、理論上は地球全部をカバー出来ます! ほら! 今新しく狭間が出現しましたよ!」

 「すげぇ。マジじゃん」

 ピコンと狭間出現9級と出ていた。
 やばいな。等級まで分かるのかよ。

 「これ、モニターを何個にも分けたら世界中の狭間を感知出来そうだな」

 「はい! まだ理論上の事で日本しか試してないんですけど…」

 「早速やってみよう」

 とりあえずどでかいモニターにマップを同期させて本当に感知出来てるかのチェックだな。
 出来てるなら本当に凄い発明だぞ。
 
 
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