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― 第三章・南陸行路 ―
第94話 次の目的地
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翌日の昼前に、[GOD SLAYER‘S]は、都の中央広場に到着した。
ペイニーの祖母が長を務めるギルドの建物に、紫蓮たちが入っていく。
サーヴァントらを外に待たせて。
ギルマスの部屋には、男性二人&女性二人の客がいた。
全員が、靴・パンツ・長袖ワイシャツ・ネクタイを、黒で統一している。
その顔ぶれに気付いた撫子が、
「お!」
「兄弟子がたと、姉弟子がたではないか!!」
「何故、ここに??」
首を傾げた。
どうやら、“イーガーの忍”らしいメンバーの、一人の男性が、
「俺達は、成蔵様からの協力要請の書状を、こちらのギルドマスター殿に届けに参ったのだが……、そっちこそ、どうしたんだ?」
「“トゥーサーの大巫女殿”の所に赴いている筈じゃ…??」
と不思議がる。
身長が165㎝くらいの彼は、ブラウンの坊主頭だ。
「うむ。」
「大巫女殿の紹介で、先日、ギルマス殿に面会させてもらってな。」
「その流れで、“サッツゥーの忍”の頭領への事実確認をし終えて、つい今しがた帰ってきたとこだ。」
撫子が述べたところ、
「ギルド長が仰られていた“使いの者たち”って……、そういう事ですか?」
姉弟子の一人が[剣の女王]に伺った。
彼女は、背丈が160㎝ほどで、ショートである白銀の髪は全体的に〝ゆるふわ〟だ。
「ああ、そうさ。」
「なんにせよ、無事に戻って来たということは…、何かしらの収穫があったんだろ??」
尋ねてきたギルドマスターに、
「それなら、」
言いかけた撫子が、
「いや、ここは、孫であるペイニーが、お伝えするのがよいであろう。」
と、譲る。
「え?」
「私??」
少し戸惑う彼女に、紫蓮と鈴音が頷いた。
「……。」
「分かったわ。」
[ゴッド・スレイヤーズ]の面々に促されたペイニーが、代表して、報告していく…。
孫娘からの話しを聞き、
「やっぱり、この国の忍びによる犯行ではなかったみたいだね。」
「あの里の者たちが、イーガーの国主を殺害したとしても、得することなんて一つもないんだし……。」
「寧ろ、国家間での戦争が勃発しかねないような真似を勝手にしでかしたら、サッツゥー内で公的に討伐されてしまうだろうからねぇ。」
「それを理解できないような連中ではないでしょうよ。」
との見解をギルド長が示す。
「成蔵様の予想通りだったか…。」
心得ていた“イーガーの四人組”のリーダー格であろう男性が、
「この件は?」
撫子に問う。
察した彼女が、
「既に連絡しておいた!」
「これで!!」
左手首の[ブレスレッド]を、自身の顎あたりまで上げる。
「じゃあ、そこら辺は省いても良さそうね。」
「私達が成蔵様に一報を入れるにしても。」
先程とは別の女性が、仲間に意見した。
彼女の身長は170㎝ぐらいで、腰あたりまでのストレートヘアは黒い。
「……、お前は帰国するのか?」
背丈は175㎝といったところで、眉あたりまでの黒髪を無造作にしているリーダー格の質問に、
「私は、この者たちとパーティーを組んだので、旅を続ける。」
「成蔵様には許可をいただいたので、問題ない。」
撫子が返す。
「そうか…。」
「で?」
「どこに向かうんだ??」
リーダー格が新たに訊ねたら、
「西?」
「だよな、紫蓮。」
撫子が視線を送ったのである。
これを受け、“赤いミノタウロス”の詳細を知りたい紫蓮が、
「まぁ、出来れば、な。」
と答えた。
そのようなやり取りを経て、
「ふむ。」
「では、俺たちは南に行こう。」
「国主の命を狙った奴らを探し出すために。」
リーダー格が方針を定めたのである―。
ペイニーの祖母が長を務めるギルドの建物に、紫蓮たちが入っていく。
サーヴァントらを外に待たせて。
ギルマスの部屋には、男性二人&女性二人の客がいた。
全員が、靴・パンツ・長袖ワイシャツ・ネクタイを、黒で統一している。
その顔ぶれに気付いた撫子が、
「お!」
「兄弟子がたと、姉弟子がたではないか!!」
「何故、ここに??」
首を傾げた。
どうやら、“イーガーの忍”らしいメンバーの、一人の男性が、
「俺達は、成蔵様からの協力要請の書状を、こちらのギルドマスター殿に届けに参ったのだが……、そっちこそ、どうしたんだ?」
「“トゥーサーの大巫女殿”の所に赴いている筈じゃ…??」
と不思議がる。
身長が165㎝くらいの彼は、ブラウンの坊主頭だ。
「うむ。」
「大巫女殿の紹介で、先日、ギルマス殿に面会させてもらってな。」
「その流れで、“サッツゥーの忍”の頭領への事実確認をし終えて、つい今しがた帰ってきたとこだ。」
撫子が述べたところ、
「ギルド長が仰られていた“使いの者たち”って……、そういう事ですか?」
姉弟子の一人が[剣の女王]に伺った。
彼女は、背丈が160㎝ほどで、ショートである白銀の髪は全体的に〝ゆるふわ〟だ。
「ああ、そうさ。」
「なんにせよ、無事に戻って来たということは…、何かしらの収穫があったんだろ??」
尋ねてきたギルドマスターに、
「それなら、」
言いかけた撫子が、
「いや、ここは、孫であるペイニーが、お伝えするのがよいであろう。」
と、譲る。
「え?」
「私??」
少し戸惑う彼女に、紫蓮と鈴音が頷いた。
「……。」
「分かったわ。」
[ゴッド・スレイヤーズ]の面々に促されたペイニーが、代表して、報告していく…。
孫娘からの話しを聞き、
「やっぱり、この国の忍びによる犯行ではなかったみたいだね。」
「あの里の者たちが、イーガーの国主を殺害したとしても、得することなんて一つもないんだし……。」
「寧ろ、国家間での戦争が勃発しかねないような真似を勝手にしでかしたら、サッツゥー内で公的に討伐されてしまうだろうからねぇ。」
「それを理解できないような連中ではないでしょうよ。」
との見解をギルド長が示す。
「成蔵様の予想通りだったか…。」
心得ていた“イーガーの四人組”のリーダー格であろう男性が、
「この件は?」
撫子に問う。
察した彼女が、
「既に連絡しておいた!」
「これで!!」
左手首の[ブレスレッド]を、自身の顎あたりまで上げる。
「じゃあ、そこら辺は省いても良さそうね。」
「私達が成蔵様に一報を入れるにしても。」
先程とは別の女性が、仲間に意見した。
彼女の身長は170㎝ぐらいで、腰あたりまでのストレートヘアは黒い。
「……、お前は帰国するのか?」
背丈は175㎝といったところで、眉あたりまでの黒髪を無造作にしているリーダー格の質問に、
「私は、この者たちとパーティーを組んだので、旅を続ける。」
「成蔵様には許可をいただいたので、問題ない。」
撫子が返す。
「そうか…。」
「で?」
「どこに向かうんだ??」
リーダー格が新たに訊ねたら、
「西?」
「だよな、紫蓮。」
撫子が視線を送ったのである。
これを受け、“赤いミノタウロス”の詳細を知りたい紫蓮が、
「まぁ、出来れば、な。」
と答えた。
そのようなやり取りを経て、
「ふむ。」
「では、俺たちは南に行こう。」
「国主の命を狙った奴らを探し出すために。」
リーダー格が方針を定めたのである―。
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