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副業の話:ノーパンしゃぶしゃぶ

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フェンリルとアラクネが魔獣や動物の肉を差し入れてくれるようになり、俺の大好きなしゃぶしゃぶをローズ母さんに伝授した。特にマッドバッファローという魔獣の肉が牛に似ていて美味だ。ポン酢と胡麻だれは簡単に作ることが出来た。

マイクおじさん、アラクネのアラ、母さん、俺で鍋を囲む。フェンリルのギンとレラも脇に控えている。いやあ、美味い。今度、薬味になるようなものを探してこよう。すき焼き、牛丼もいけそうだな。母さんに教えるようにしよう。

最近はマイクおじさんは毎週風俗店の経営報告に来ていて、一緒にご飯を食べるのを楽しみにしている。ソープランドは好調な滑り出しだが、女の子の確保が難しいらしい。宗教的な思想の影響で貞操観念が高い女性が多いとのことだ。

今は奴隷が5割で、残りは貧しい家庭や没落貴族の家庭などの出身で、生活のために仕方なく働く女性で構成されている。指名率が高いのは没落貴族の女性で、物凄い稼ぎになるらしい。金が貯まって、実家が持ち直すと、やめてしまうかと思ったのだが、残酷にも多くは実家から捨てられてしまい、店に戻ってくれることがほとんどとのことだ。

もう母さんにはバレてしまっていて、母さんの前でも仕事の話が出来るようになっていた。俺が女性恐怖症なのを知っているので、そんなに心配はしていないようだ。

俺とマイクおじさんの話を聞いていたアラが、そんなに美味しい職があるならアラクネにやらせて欲しいという。

「人を食べちゃダメですよ」

(人なんか食べない。精液が貴重な薬になる)

「そうなんですか。マイクおじさん、どう思います?」

実はマイクおじさんはアラがアラクネと知ったとき、腰を抜かすほど怖がったのだ。今でも多少ビビっている。

「アラちゃんほどの美人は人にはいやせんので、その点は大歓迎でやすが、人に危害を加えるんじゃないかという心配と会話が出来ないことが問題でやす」

「危害を加えないアラクネを選別することは僕が出来ます」

「会話も問題ないわよ」

え? きれいな声と完璧な発音だ。

「アラさん、話せるんですか」

(話そうと思えば話せる。面倒だから話さないだけ。人を誘惑するときは話す)

「完璧でやすが、何人ぐらい来てくれやす?」

(今はこの前紹介した6人だけ。産めば増える。50人ぐらいまでなら養える)

「縄張りの守りは大丈夫ですか?」

(フェンリルに協力お願い出来ないか?)

しゃぶしゃぶをがっついていたギンが答えた。

(親父に話しておく。問題ないはず)

「じゃあ、まず6人にお願いしましょうか」

(分かった。早速連れてくる)

アラがしゃぶしゃぶを名残惜しそうに見ながら出て行った。

「ところでマイクおじさん。ノーパンしゃぶしゃぶ店を開きましょう」

「何ですか? その素敵な響きの名前の店は?」

「このしゃぶしゃぶを出すお店なんですが、肉をしゃぶしゃぶしてくれる女性の店員さんを客席につけます。その女性はミニスカートで下着なしです」

「坊ちゃん、あんた、天才ですかい!?」

「性的サービスは一切なしです。黙ってたんたんとしゃぶしゃぶを作っていればいいのです。貞操観念が高い人でも、やってくれる人がいるんじゃないですかね」

「早速手配しやす」

マイクおじさんはビビりながらも、アラクネ6人と一緒に帰って行った。
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