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第2章『エルフの里編』
友人
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コンコン
「「こんにちはー、アーシャちゃんはいますか?」」
………大柄なタレ目の少女と小柄な鋭い目をした少女が家に入ってきた。
「あら……ターニャちゃんそれにソフィーちゃん、こんにちは」
「アーシャは今起きてきたばかりよ」
「アーシャ、一緒に広場へいきましょ、……そろそろ皆んなも集合してきた頃ですよ」
そう大柄の少女が言った直ぐ後に小柄な少女が話し始めた。
「ちょっとターニャ?本当の事言わないと、あなたがいつもアーシャを甘やかすからいつまで経ってもアーシャは変わらない」
「アーシャ、もう広場には皆んな集まっている、あなたが来ないから私達が呼びに行かされた」
ターニャはおっとりした感じのある少女で、ソフィーはちょっとキツめな感じの少女だな。
「呼びに来てくれてありがと、ネラ行くわよ!」
『分かった』
「「えぇー!今もしかしてその子が喋ったの?」」
「そうよ、凄いでしょ!私の従魔のネラよ!!」
「………もしかしてネラはランク:Aなのですか?」
「違うわよ、もしランク:Aだったら私なんかと従魔契約してくれる筈が無いじゃない」
「そうだよターニャ、流石にアーシャがランク:Aの魔物と契約出来るとは思えない……」
「アーシャだったら良くてランク:C -…………いや、Dくらい」
「ちょっとソフィー!?それどうゆう意味よ!」
「言葉通りの意味しかない、逆に聞くけど私がランク:Aの魔物と契約したなんて言っても信じられないでしょ?」
「それは……そうだけど………………、まあいいわ!ネラ、鳥に変身してちょうだい!」
「………アーシャ?変身ってなんの事ですか?」
「見ていれば分かるわ!段々青くなってきたでしょ?ネラは話す事だけじゃ無くて変身も出来るのよ!」
「うわぁ…………羽が生えてきた、なんだかグロテスク………」
………ちょっと傷付いた、比較にはならないかもしれないが例えば、医療系のドラマで手術中のシーンを見た時は確かに俺もグロいとは思う。
だけど実際に自分が手術を受けた後、廊下で医者や看護師が『今日の患者さんの内臓もグロテスクだったね』なんて事を喋っていたら傷付かない人は少ないと思う。
まあ実際には……彼らはプロだから、そもそもグロいとは思わない、もしグロいなと思ったとしても感情には出さない、ましては誰かに話すなんて事は絶対に無いだろうけど。
「………ちょっと!ネラが傷付いちゃったじゃない、謝ってちょうだい」
アーシャはそう言うと俺を抱きかかえた。
「えーっと………、ネラ……ゴメンなさい、あなたを傷付けるつもりじゃ無かった、……私は思った事をそのまま口にしちゃうの、気を付けようとはしてるんだけど中々治らない…………」
それならまだ………悪口で言われた方が良かったのに、……え?俺が被虐体質なのか……だって?別にそういう訳ではない。
ソフィーは悪口で言っていたのでは無く『思った事をそのまま口にしちゃうの』……と言っていた、それはつまり本音だったという事だ……これ以上考えるのはやめておこう。
『いいよ、……別に気にして無いから』
「ネラは本当に凄いんだから!初めて出会った時はグレップルに変身する所を偶然見つけたのよ!!」
「今度はターニャとソフィーの従魔もネラに紹介してあげてちょうだい!」
ターニャは狼の魔物、ソフィーは蛇の魔物を従魔にしている様だった。
「この子、フォレストウルフのルリが私の従魔です、脚がとても速くて火の魔術を少しだけ使えます」
「ウォフ!」
ルリは大型犬程の大きさでふわふわとした真っ白な毛皮に覆われており、ターニャの足元にお行儀よく座っていた。
「このポイズンヴァイパーが私の従魔のヨル、索敵が得意で水魔法を少し使える」
ヨルは艶々とした深緑色の鱗に覆われており、ソフィーの首元からこちらを覗いている。
「シャー!」
「あっ!ネラ………変身し終わったのね!」
鳥に[擬態]を終えると直ぐにアーシャが話し掛けてきた。
「本当だ、……もしかして空を飛べますか?」
俺はアーシャの腕から抜け出し、少しだけ空を飛んでみせた。
「わ!飛んだ………、青い翼がとっても綺麗」
ソフィーの褒め言葉は素直に受け取れるな。
「よし!自己紹介も終わったし、これ以上皆んなを待たせても悪いから行きましょ!」
「あっ……早く行かないと、つい長話になってしまいました」
「今更遅い、………もう皆んな広場で待ってる」
アーシャ達は早足に広場へと歩いていくのだった。
「「こんにちはー、アーシャちゃんはいますか?」」
………大柄なタレ目の少女と小柄な鋭い目をした少女が家に入ってきた。
「あら……ターニャちゃんそれにソフィーちゃん、こんにちは」
「アーシャは今起きてきたばかりよ」
「アーシャ、一緒に広場へいきましょ、……そろそろ皆んなも集合してきた頃ですよ」
そう大柄の少女が言った直ぐ後に小柄な少女が話し始めた。
「ちょっとターニャ?本当の事言わないと、あなたがいつもアーシャを甘やかすからいつまで経ってもアーシャは変わらない」
「アーシャ、もう広場には皆んな集まっている、あなたが来ないから私達が呼びに行かされた」
ターニャはおっとりした感じのある少女で、ソフィーはちょっとキツめな感じの少女だな。
「呼びに来てくれてありがと、ネラ行くわよ!」
『分かった』
「「えぇー!今もしかしてその子が喋ったの?」」
「そうよ、凄いでしょ!私の従魔のネラよ!!」
「………もしかしてネラはランク:Aなのですか?」
「違うわよ、もしランク:Aだったら私なんかと従魔契約してくれる筈が無いじゃない」
「そうだよターニャ、流石にアーシャがランク:Aの魔物と契約出来るとは思えない……」
「アーシャだったら良くてランク:C -…………いや、Dくらい」
「ちょっとソフィー!?それどうゆう意味よ!」
「言葉通りの意味しかない、逆に聞くけど私がランク:Aの魔物と契約したなんて言っても信じられないでしょ?」
「それは……そうだけど………………、まあいいわ!ネラ、鳥に変身してちょうだい!」
「………アーシャ?変身ってなんの事ですか?」
「見ていれば分かるわ!段々青くなってきたでしょ?ネラは話す事だけじゃ無くて変身も出来るのよ!」
「うわぁ…………羽が生えてきた、なんだかグロテスク………」
………ちょっと傷付いた、比較にはならないかもしれないが例えば、医療系のドラマで手術中のシーンを見た時は確かに俺もグロいとは思う。
だけど実際に自分が手術を受けた後、廊下で医者や看護師が『今日の患者さんの内臓もグロテスクだったね』なんて事を喋っていたら傷付かない人は少ないと思う。
まあ実際には……彼らはプロだから、そもそもグロいとは思わない、もしグロいなと思ったとしても感情には出さない、ましては誰かに話すなんて事は絶対に無いだろうけど。
「………ちょっと!ネラが傷付いちゃったじゃない、謝ってちょうだい」
アーシャはそう言うと俺を抱きかかえた。
「えーっと………、ネラ……ゴメンなさい、あなたを傷付けるつもりじゃ無かった、……私は思った事をそのまま口にしちゃうの、気を付けようとはしてるんだけど中々治らない…………」
それならまだ………悪口で言われた方が良かったのに、……え?俺が被虐体質なのか……だって?別にそういう訳ではない。
ソフィーは悪口で言っていたのでは無く『思った事をそのまま口にしちゃうの』……と言っていた、それはつまり本音だったという事だ……これ以上考えるのはやめておこう。
『いいよ、……別に気にして無いから』
「ネラは本当に凄いんだから!初めて出会った時はグレップルに変身する所を偶然見つけたのよ!!」
「今度はターニャとソフィーの従魔もネラに紹介してあげてちょうだい!」
ターニャは狼の魔物、ソフィーは蛇の魔物を従魔にしている様だった。
「この子、フォレストウルフのルリが私の従魔です、脚がとても速くて火の魔術を少しだけ使えます」
「ウォフ!」
ルリは大型犬程の大きさでふわふわとした真っ白な毛皮に覆われており、ターニャの足元にお行儀よく座っていた。
「このポイズンヴァイパーが私の従魔のヨル、索敵が得意で水魔法を少し使える」
ヨルは艶々とした深緑色の鱗に覆われており、ソフィーの首元からこちらを覗いている。
「シャー!」
「あっ!ネラ………変身し終わったのね!」
鳥に[擬態]を終えると直ぐにアーシャが話し掛けてきた。
「本当だ、……もしかして空を飛べますか?」
俺はアーシャの腕から抜け出し、少しだけ空を飛んでみせた。
「わ!飛んだ………、青い翼がとっても綺麗」
ソフィーの褒め言葉は素直に受け取れるな。
「よし!自己紹介も終わったし、これ以上皆んなを待たせても悪いから行きましょ!」
「あっ……早く行かないと、つい長話になってしまいました」
「今更遅い、………もう皆んな広場で待ってる」
アーシャ達は早足に広場へと歩いていくのだった。
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