上司と部下の恋愛事情

朔弥

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狙われた真尋

31 (冒頭に注意事項有り)

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【ご注意下さい】


 今回の『狙われた真尋』の話しは強姦未遂の表現が含まれる内容となっております。

 未遂ではありますが、「強姦」「無理矢理でないと興奮出来ない性癖」に少しでも嫌悪感を抱かれる方は話数の横に『強姦未遂の表現有り』と記載のページ(34・35の予定)は開かれないよう、お願いします。

 また、読んでいる途中で嫌悪された場合もすぐに閉じて下さい。


 強姦未遂の描写を飛ばしても話しが繋がるように書きますので、苦手な方は決して無理して読まないで下さいね(>_<)




─────────────────────





「おはようございま···」
 オフィスに入ると城戸と松永の席の辺りが騒がしかった。

「松永先輩、どういう事っスか!お見合い相手が選んだのは先輩って···えっ?課長が振られたんスか!?」
 城戸が松永に問い詰めている姿を横目に見ながら、真尋は自分のデスクについた。
 もう土曜日の見合いの話しの情報が行き交っているのか···と真尋は情報伝達の速さに感心しながら、もしかしたら自分と同じように様子を見に行っていた奴がいたかもしれないと考える。
 地下駐車場での···見られてないよな?と少し不安に駆られながらパソコンの電源を入れた。
「城戸、その話しは···色々と誤解が···課長は振られた訳じゃなくてなぁ···」
 ああ、面倒くせぇな···と松永は額に手をあて溜め息を吐いた。そして隣りに真尋が座ったのに気づくと、
「早坂、一昨日は悪かったな···。お前のお蔭で踏み出せたよ」
 と、照れた笑みを浮べた。
「いや、俺は何も···。とにかく彼女と上手くいって良かったです」
 松永と真尋のやり取りを見ていた城戸は、自分だけが蚊帳の外っスか!と不貞腐れた視線を投げかける。
「何で早坂だけ知ってんスか!酷い!先輩~、俺は先輩の何なんですかぁ~」
「···ただの同僚だ」
 絡んでくる城戸に、鬱陶しいとばかりに松永は冷ややかな視線であしらった。
「冷たっ!俺の扱い酷くないっスか!?」
「お前はうるさいんだよ···別に城戸に迷惑かけてないだろ···」
 何言ってんスか!と城戸はスマホの画面を松永に向けた。
「土曜の夜から俺のスマホのメールが鳴りっぱなしっスよ!営業の奴らと仕事のやり取りしてるの俺なんですからね!営業からどういう事だ!?ってメールがパソコンにも溢れて本来の仕事のメールが埋もれてんですよ!」
 一件ずつチェックする身にもなって下さいよ、と恨めしそうな視線を送られ、松永は流石に言葉を詰まらせた。
「わ、悪かった···。今度、奢ってやるから···」
「約束っスよ、先輩!じゃあ、今度の金曜日にでも早坂も一緒に、な!」
 えっ、俺も?と松永を見れば、
「ああ、金曜日な」
 と、頷いていた。


「その飲み会、俺も混ぜて下さいよ~、松永さん」
 背後から声がし、振り返ると営業部の三浦隼人みうらはやとが書類を片手に立っていた。彼は真尋や城戸と研修期間を共にした同期でもあり、今請け負っているクライアントとやり取りをする窓口となっている。
「···なんでお前まで俺が奢るんだよ」
 眉間にしわが刻まれ、松永は嫌そうな顔を向けた。
「城戸に月曜の朝一に仕事のスケジュールの確認くれってメールしておいたんですけどね···返信が来そうにないんで直接お届けに来ました」
 にこやかに笑みを浮かべ、一杯くらい奢って下さいと言いながら松永に書類を差し出した。
「···一杯だけな···」
 松永は額に手をあて溜め息を吐きながら書類を受け取る。
 三浦は真尋の方へ向くと、さり気なく手で背中に触れた。
「真尋と飲むのって、研修以来だな。もっと俺にも声かけてよ」
 柔らかな笑みを浮かべながら三浦は言った。
「···ああ」
 返事を返すが、真尋は近すぎる距離感の三浦が苦手だった。馴れなれしさは城戸といい勝負だが、三浦はやたらと躰に触れてくる。
 もう少し離れてくれないだろうか···そう思っていると、スケジュールのチェックを終えた松永が三浦に話しかけた。
「三浦、先方にこの日程で納期すると伝えてくれ」
「了解です。じゃあ金曜日楽しみにしてます。松永さん、あの課長から彼女を奪った話し、聞かせて下さいね」
 そう言いながら三浦は自分の部署へと戻っていく。
「だから違うって···こら!三浦!あれは課長の見合いじゃないって他の営業の奴らにも言っておけ!」
 松永の言葉を本気とは受け取っていない顔で、はいはいと軽く返事をしながらオフィスを出ていった。


「あの課長が振られるなんて面白いネタ、なかなかないですからね~あの顔は訂正なんかしないっスね」
 三浦が出て行ったオフィスの扉を見ながら、城戸は言った。その言葉には少し嬉しそうな声が滲み出ている。

「誰が振られたって?城戸」
「っ!課長っ!いや、何でもないです」
 背後に立った海里に声をかけられ、普段はあまり空気を読まない彼だが不穏な気配を察して背筋をピンと伸ばした。
「俺が振られるのが嬉しいみたいだが、俺は振られたわけじゃないぞ。松永の為の見合いを少し手伝っただけだ。営業の奴らに訂正しとけ」
「最優先でメールします!」
「···仕事を最優先させろ」
 調子の良い返事に呆れた顔で海里は返した。
「課長、一昨日はすみませんでした。ご迷惑をおかけして···しかも変な噂まで」
 松永が立ち上がり海里に頭を下げながら言った。
「その噂なら城戸が訂正してくれるから気にするな。それに、あれぐらいで社長に恩を売れるんなら安いもんだよ」
『·········』
 目を細め口元に笑みを浮かべる海里に3人は、仕事が出来てただのいい人だけでは出世は出来ないと悟った瞬間だった。



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