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番外編
真尋BD 1
しおりを挟む「真尋、本当に良かったの?」
リビングのソファーに座る真尋の前のテーブルにシャンパングラスとカットされたケーキを並べながら海里は問いかける。
今日は真尋の誕生日だ。
平日ではあるが、二人とも急ぎの仕事は入っていない。仕事終わりにレストランでも予約してお祝いしようと海里は誘ったのだが、家でゆっくり過ごしたいと答えた真尋の為に普段飲んでいるものより少し高価なシャンパンとケーキを用意した。
「ああ···、外だとまだ周りの目を気にしそうで···せっかくの誕生日だから···海里と特別だと思える時間を過ごしたかったんだ···」
本当はもっと海里とデートをしたり恋人らしい事をしてみたいが、今はこれが精一杯だ。
レストランを予約しようとしてくれたのにごめん、と少し申し訳なさそうな表情をする真尋の頭を海里は掌で軽く撫でた。
「気にしなくていい。真尋がしたいと思う事を叶えられる方が俺は嬉しいから···」
そう言いながら海里は真尋の横に座ると、シャンパンのコルクを抜き、グラスへと注いだ。
細かな気泡が幾筋もグラスの中で立ち昇り、宝石のような煌めきを放つ。
注いだグラスを2つ手にした海里は、その片方を真尋に差し出した。
真尋は海里からグラスを受け取った。
「誕生日···おめでとう」
軽くグラスを上に動かし、海里は柔らかな笑みを浮かべた。
その優しい眼差しだけで真尋はドキリと鼓動が高鳴る。
「···あ··りがと···」
もう祝われる歳でもないが、恋人の言葉はこの歳になっても嬉しく感じる。
照れ臭ささを隠すように真尋はグラスのシャンパンをグイッと喉に流し込んだ。
スッキリとした味わいの中にもフルーティーな甘みが口の中に広がる。
「飲みやすっ···」
美味しさから思わず真尋は言葉を口にしていた。
「気に入ってくれたなら、選んだかいがあるよ」
素直な反応に海里はくすりと笑みを零した。
「·········」
真尋は恥ずかしそうに頬を染めると、海里の視線から逃れるように顔を僅かに背け、グラスに口をつける。
「せっかく周りを気にせず誕生日をお祝いしてるのに、顔を背けたら意味ないんじゃない?」
「···そ···うだけど···」
改めて自分だけに向けられる優しい笑みを意識すると、海里がどれだけ自分を愛していてくれているのかが分かり、照れてしまう。
クイッと一気にグラスのシャンパンを喉に流し込んだ。
「ちょっ···真尋、そんな風に飲んだら···」
海里は自分のグラスをテーブルに置くと、慌てて真尋の持つグラスに手を伸ばし止めた。
「誕生日に酔い潰れるつもり?」
「そんなつもりは···ないんだけど···」
確かに海里に止められなければ、早々に酔ってしまいそうな飲み方だ。
「ゆっくり飲めないのなら、俺が飲ませてあげようか?」
「え?」
悪戯っぽい笑みを一瞬浮かべると、海里は真尋の手からグラスを受け取り、まだ少し残っているシャンパンに口をつける。そのまま口に含むと、きょとんとしている真尋の顎に指をかけ、僅かに上を向かせると微かに開いている唇に口づけた。舌を真尋の唇の隙間から指し挿れると同時に含んでいたシャンパンを真尋の口腔内へと流し込む。
「んっ······」
海里の舌が液体と共に奥まで入り込んで来るのを真尋は懸命に受けとめ、流れ込むシャンパンをコクリと飲み込んだ。
上手く飲み込みきれなかったシャンパンが真尋の唇の端から零れ、喉を伝い落ちていく。
「真尋···零してるよ?ちゃんと飲まないと···」
真尋から唇を離した海里は、そう言いながらグラスをテーブルに置きながら、今度は真尋の首筋に伝ったシャンパンの跡を舌で辿っていく。
「······っ」
ピクんと真尋の躰が小さく反応する。
「真尋が零したシャンパンを舐めてあげただけだけど···もう期待してる?」
耳元に唇を寄せ、海里が囁きかけた。
誘いかけるような甘い囁きに、半身に欲情に似た痺れが走る。
「···か···いり···」
微熱を帯びた真尋の視線を受け、海里は口元に笑みを浮かべながら頬に口づけた。
「今日は真尋の誕生日だからね···期待に応えて真尋をいっぱい気持ち良くしてあげる······優しく···ね」
そう言いながら海里は真尋をソファーに推し倒した。
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真尋のBDは8月設定で、もう少し早く書き上げるつもりだったのですが···体調不良で数日起き上がれませんでした(>_<)
このままエロい妄想湧いてこないんじゃないかと思いましたよ···。
また妄想出来て良かった···(T_T)
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