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番外編
ある夏の日の休日 1
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今回、尿意を含む海里と真尋のやり取りの話しになっています。
※印のつかない程度(?)の話しになってはいますが、少しでも苦手だと感じた方は閉じて下さいね(>_<)
─────────────────────
「真尋、いくら暑いからって···冷たい物飲みすぎじゃない?」
キッチンでグラスに氷を入れ、麦茶を注ぐ真尋に海里は声をかけた。
つい先程もリビングのソファーでスマホを弄りながらアイス珈琲を飲んでいた筈だ。
「大丈夫だって」
真尋は軽く笑いながら、氷をカラン···と涼しげな音を立てながらグラスに口をつける。
一口その場で飲むと、まだ麦茶の残るグラスを持ってソファーに戻ってきた。
部屋の中は適度に効いて涼しいが、窓の外を照りつける日差しを見ると冷たい飲み物につい手が伸びてしまう。
「じゃあ、せめて氷を入れずに飲んだらどうだ?」
「冷たいのがいいのに」
氷なしとか無理だよ、と真尋は笑いながら海里の座る隣に座った。
「暑いからって躰を冷やしすぎは···」
言いかけた海里の言葉を遮るように、
「心配し過ぎだって。それに海里、さっきから部下に指示してる時の顔になってる」
と、さらりと言い放った真尋の言葉に海里はぴくりと眉を動かした。
「····へえ─······こういう口煩い上司っているよな~··なんて考えでもした?」
「あ─··そうそう!」
と、頷きながら笑った真尋は海里の方へ顔を向けた。
自分の発した言葉が不味かった事に気づいたのは海里と視線がぶつかった瞬間だった。
爽やかな笑みを浮かべているが、柔らかな雰囲気はなく怒気が滲み出ている。
「真尋は休日の恋人をそんなふうに思っていたんだ···」
「あ···の····海里?」
「会社の外でくらいは真尋の恋人として隣にいられると思っていたんだけどね·······上司···ね」
浮かべている笑顔と声色が合っていない。
真尋は頬を引き攣らせた。
完全に地雷踏んだ·······
「いや、だって上司だし···簡単に会社とプライベートを切り替えるなんて···俺、海里みたいに器用じゃないから···」
言い訳をするが、海里の纏う雰囲気は変わらない。
「真尋はもう少し俺のこと恋人として見てくれてもいいんじゃない?俺は真尋のどんな姿を見ても可愛い恋人にしか見えないけれどね···」
海里はそう言いながら真尋の腰に腕をまわし、自分に引き寄せるように抱きしめた。
「どんな姿でもって···抱かれてる時点で恥ずかしい姿晒してんだけど····それ以上に恥ずかしい事なんて···」
何を今更言ってるのか、と照れながらも海里に反論する。
「·········すぐに分かるよ」
「?分かるって···何が···」
問いかけた真尋の言葉を遮るように海里は口づけた。
「ん·····」
言葉を言いかけている最中に唇を塞がれた為、安々と受け入れてしまう。
海里の舌が奥まで入り込み、真尋が淫らな感情を抱く箇所を探るように舌が口腔内を動く。心地良い快楽に身を委ねたいと、海里の舌に合わせるように舌を絡めると、するりと抜け出し真尋の唇を味わうように浅い口づけを繰り返す。
「な···んで···?」
どうしてもっと快楽に溺れるような口づけをしてくれないのだろうか。
「ん?気持ち良くなるのはもう少しお預けかな···でないと······」
海里は真尋の躰を更に密着させ、肩口に顎を乗せるように顔を近づけ、
「真尋が困る事になるから···」
少し楽しそうに囁いた。
俺が···困る···?
真尋は分からない、といった顔をする。
「だって、ここを勃たせちゃったら出来ないでしょ?」
指先で軽く反応している半身を撫でた。
「出来ないって···何が···?」
海里の楽しそうにな企みを含んだ言い方に不安が募る。
もはや嫌な予感しかしない。
「あれだけ冷たい飲み物飲んでいたんだから·····」
分かるでしょ?と抱きしめている腕に少し力を入れられ、下腹部をぐっと押された。
「え?あ?·········ちょ、何考えて!」
下腹部を押され、海里が何を待っているのか察した真尋は焦った声をあげた。
「ま···さか···漏らせなんて···言わないよな?」
表情を強張らせ、恐る恐る訪ねる真尋に海里はこの上ない笑みを浮かべる。
「どんな真尋を見ても好きな気持ちは変わらないよ?」
爽やかな笑顔と台詞の内容が噛み合っていない。
だが、恋人になってから海里の言動に付き合ってきた真尋には、彼が冗談ではなく本気で言っている事だけは分かっていた。
「···分かった···海里が俺をどんなに好きでいてくれてるかは分かったから!でも、だからって俺は恋人の前でそんな恥ずかしい事なんてしたくないって!」
海里の腕から逃れようと暴れるが、腰を抱きしめている海里の腕はがっちりとホールドされており逃げ出す事が出来ない。
あ······ヤバいかも·······
クーラーが効いているのもあるが、海里に尿意を意識させられた所為か、強く意識してしまった真尋はそれほど長くは我慢できないかもしれない事に気づき始めていた。
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