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番外編
料理中··· 2 ※
しおりを挟むもう立っていられない。そう感じた時、漸く海里は唇を離した。
「んっ···」
名残り惜しそうな甘い吐息が真尋の唇から微かに洩れる。
「まだ離れたくなかった?」
心地よい快楽に身を委ねかけていた真尋は海里の言葉でハッと意識を引き戻される。
「違っ···大体!包丁持ってたら危ないって言ったの海里だろ?なにキスしてきてんだよ···」
じろりと睨む真尋の視線を悪びれる様子もなく受け流し、
「こんなに美味しそうな食材を前にして···調理しないなんて···ね?」
爽やかな笑みを浮かべた。
「······食···材···?」
真尋は聞き返しながら、食材ってもしかしなくても俺の事か!?と頬が引き攣る。
「···俺···やっぱり向こうで料理が出来るまで待ってる···」
このままではキッチンで海里に抱かれてしまう。そう思った真尋はそっと包丁から手を離しそうとした。だが、海里逃さない、と軽く添えていただけの指に力を込める。
「大人しく料理されて···」
諭すように囁やきながら首筋に唇を落とす。
口づけた首筋をぺろりと舐めると、今度は吸い上げながら歯を軽くたてる。
キスマークをつけられている事に気づいた真尋は、唇を押しあてられている箇所から甘美な熱が生まれるのを感じていた。
「か···いり、危ないから···包丁だけは置かせて」
海里から逃げる事を諦めた真尋は、「お願いだから···」と、求めるように言葉を口にした。
海里の指に怪我をさせてしまわないかと気が気でない。
「集中できない?」
首筋から唇を離した海里は問いかけながら耳朶を甘噛みした。
「っ···」
ぴくんと小さな反応をしながら真尋は頷く。
海里は真尋に重ねた指の力を緩めた。
真尋は包丁をまな板の上に置く事が出来、ホッと胸を撫で下ろす。その間にも耳朶を愛撫しながら脇腹を撫ぜていた海里の指先が胸の方へと移動していき、真尋が淫らな快楽を感じられる場所を探るように動かされる。
何度も胸の辺りを指先が行き来し、布越しに胸の突起も擦られ、真尋の胸は硬くなり始めた。次第にむず痒い快楽が生まれ、真尋はもっと触って欲しいといつの間にか胸を突き出していた。
「早く食べられたくて仕方ないって言っているみたいだね···」
「違っ···」
海里の言葉に真尋は恥ずかしそうに頬を染める。
そんな可愛い反応をする真尋を早く食べたいと思っているのは自分の方なのだけれど···と、海里は真尋から見えない位置で口元に笑みを浮かべた。
「ねえ真尋、料理で大切な事って何か分かる?」
「え?料···理····?」
シャツの上から胸の突起を指先で撫ぜながらの問いかけに、真尋は疼くような快楽を胸に感じながら海里の質問の意図が分からず首を傾げる。もう料理をする気などない事は真尋にだって分かる。
「下ごしらえ。しっかりしておかないと···ね」
言い終わるか終わらない内に海里の指が真尋のツンと立った乳首を摘むように力が加えられた。
「んっっ······」
唇を閉じているのに、甘い声を抑える事が出来ない。海里にうなじに口づけ、胸を摘んでいる指を押し潰しながら弄られ、いやらしい気持ちにさせられる。
「···ぁ···っつ···や···だ····」
胸ばかり弄られ、真尋は我慢出来ず恥ずかしげに腰を揺らした。
「腰が揺れているけど···どうして?」
「意地悪···言わなくても···」
欲しい事を知っているくせに···と恨めしそうな視線を送る。ただでさえキッチンという場所で立ったままなんて恥ずかしさでいっぱいなのに、これ以上海里の揶揄うような意地悪につきあっていられる気持ちのゆとりはない。
ごめんね、と真尋の気持ちを察した海里は謝りながら頬に口づけると、スラックスの前に手をかけ手早く脱がしていった。
「真尋が痛くないようにこっちも準備するから···もう少し腰、突き出して···」
キッチンに両手をついたまま、腰をおずおずと突き出した。明るい部屋の中、真尋の臀部が海里の目の前に晒されている。そんな羞恥が真尋の欲情を更に駆り立てていった。
「か···いり···」
早く羞恥も分からなくなるくらいに抱いて欲しい。
そう願いを込めた視線で、背後の海里を首だけ回し見つめる。
「駄目だよ、真尋。料理に大切な事、さっき教えたよね?」
諭すような口調で笑みを浮かべる海里の表情は有無を言わせない迫力がある。
暫くはこの体勢のままで後ろを弄られる事になるのだろうか···
無駄だとは分かっているが、
「···でも、ここにはローションなんて置いてないから···場所変えた方が···」
と、真尋は海里に持ちかける。
だが、海里の表情は変わる事なく、調味料の置いてある場所へ手を伸ばすと、その中から深緑の色をした硝子瓶を手にした。
「ちゃんと料理に必要な物は揃っているから大丈夫」
「そ···れは?」
料理を全くしない真尋は、海里が何を手にしたのか分からず不安そうに問いかけた。そんな真尋に対し、安心させるように優しい声で海里は答えた。
「心配しなくても、ただのオリーブオイルだよ」
パチッと蓋を開けると、海里は真尋の臀部にオリーブオイルを垂らした。
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漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
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