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第1章 転がり落ちてきた玉座への道と、繰り上がり王太子の嫁取り事情

1-14.ベビードールは男のロマンだろとその唇を貪る

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【BL】主人公×健気尽くし系【前戯のみ】
 * * *

 放心状態の、ほっぺ真っ赤でおめめうるうるなメス堕ち中って感じに見えるケネスは、当たり前だが反応が薄い。髪を梳いても、頬にキスしても全然反応しないのだ。どこまでなら許してくれるかなぁ、と思って髪から首筋、ベビードールの上から胸の中央へと手を滑らすが、反応がない。胸元のレースのリボン、解いていいかなぁ。俺の予想では、このリボンを解くと前が開いてケネスの上半身が見えてしまうと思うのだが。ちらりと腹も見えているし、たぶんこれしか着てないと思うんだよね。
 リボンをちょいちょい、と引っ張るとだんだんとケネスが俯いていく。おや、と思ったがそのままリボンを解いた。予想通り、ケネスの白い肌が見えて、なんだか興奮してきた。前世では男の趣味はなかったけど、この世界に産まれた訳だしね。遺伝子として男だろうと雌なら興奮するように出来ている、のだと思う。そうでなくとも、こんなにも全身で俺を好きだと言ってくれる子がいたら、気になっちゃうし惚れると思う。

 触れるか触れないか、の微妙なラインを狙って指先で胸から腹まで這わす。ケネスがびくりと身体を跳ねさせたので、それなりに上手く触れていると思っていいだろうか? ちなみに、ちゃんと乳首は避けた。こういう焦らすのが大切って、前世だけではなく今世だって、無垢な子どもに色々と教え込む悪いオトナがいるのだ。いや、単純に猥談ばっか聞かされてるだけだけど。流石は性に奔放な国、めっちゃ猥談へのハードルが低い。


「でん、か……」
「違うよケネス、レーメさま、だろ?」
「いや、そんな舌っ足らずじゃ……っふ、ぅあ……っ」


 会話の途中に触って、邪魔してやるべし。何でこんなくだんないこと14歳の小僧に吹き込んだんでしょうね、正確には10歳過ぎてから色々と教わってきたからいつ言われたか覚えてないけど。
 ケネスのすべすべの肌を、胸と腹の間を往復したり、へそ周りをゆっくり円を描くように撫でたり、割と好き放題してみる。でも、ケネスは俺にもたれかかったままだし、腕は何かを求めて宙を彷徨うように所在なさげだから、俺の首に誘導してやったらそのままだ。腕を首に誘導したことで自然とケネスの顔は俺の耳元に近くなり、はあはあ、と荒くなっていく息が俺の耳を犯しているようで、とてもえっちぃです。

 ところで、コレ、どこまでやっていいのだろう? 確か、閨の御供って別に愛妾的に扱っていいとか、そんなんじゃないと思うけど。


「なぁ、ケネス。これ、どこまでオーケーなんだ? 知らない雌とだと思ったから、あまり閨教育の時に聞いてない」
「え、っと……。レーメ様が望むなら、どこまででも。一応俺、レーメ様の妃に内定してるから、我慢しなくてもいい……と思う」
「なら、キスしていいのか? ケネスを求めても、……お前が居なくならないか?」
「居なくならない、何があってもレーメ様の傍に居る」


 割と、10歳の頃にケネスが一時期いなくなったこと、トラウマだ。あんな思いするくらいなら、と我慢するのを選ぶくらいには。
 でも、ケネスのその言葉に安心して、ケネスの頬に手を添えて、そっと口づけた。ちゅっ、という可愛らしい音が鳴るような、子供っぽいキスだったけど、前世含めて正真正銘のファーストキスなもので。思わず照れてしまい、誤魔化すようにもう一度口付けてみた。そうっとケネスの様子を見てみると、ケネスも照れながらはにかんでいた。めっちゃ可愛い、これが俺のモノ……と思ったら止まらなかった。

 ケネスの後頭部に手を添えて、ちゅっちゅっと口づけながら、時折、唇を食む。はくり、とケネスの口が少し空いたのに気づくと、すぐに舌を差し入れた。やり方がわからなくて、取り敢えず舌を絡ませるって言うし、とケネスの舌を追いかけて、歯列を舌でなぞったり。好き放題していて、どちらのか分からない涎が零れ落ちていくのも分からないくらい、とにかく口の中を荒らしていった。その間、ケネスは従順に俺を受け入れて、身体をびくびくと震わせていた。

 気付いたら、ケネスがまたくたりと力なく俺に縋っている状態になった。取り敢えず、ケネスの口周りがびしゃびしゃなので、舐めてやったら、ひときわ大きくふるりと震えた。なんというか、キスしかしてないのに、めっちゃ犯されちゃいました感。ちょっぴり反省した。


「ケネス、大丈夫? 俺、やり過ぎた?」
「いや、大丈夫。それよりレーメ様、めっちゃ慣れてるのな。誰とキスしてたんだ?」
「は? ケネスと今がファーストキスだけど? 全部、皆の猥談の受け売りだけど?」
「……キスってこんな激しいのか?」
「ケネスも俺の隣で聞いていただろうに、あと俺は初心者だからこんなもんなだけだ。絶対」


 沈黙が気まずい。本当に初めてなのに、疑われるのも心外だ。でも、慣れてると思われたってことはそれなりに気持ち良かったと思っていいのだろうか? 取り敢えず、あんなに四六時中俺と一緒に居たのに疑ったことがムカつくので、お仕置きを敢行しようと思う。ちょうど今、エロいことの許可が下りている訳だし。

 膝の上に居るケネスの膝裏に手を入れて、抱きかかえたまま立ち上がる。で、ちょっと乱暴になったけどベッドの上に横たえさせて、上からのしかかった。なっ、と何か言いかけた口を塞いでみたが、口を開こうとしない。唇を食んだり舐めたり、舌でつんつんとつついたり、開けて欲しいなぁと思いながら丁寧にはむはむして、ようやく口を開いた。そしてまた、口の中を荒らしまくって、苦しそうな限界で諦めて口を離してやった。


「ん、はあ……っ。なん、で、はあっ、レーメ様は息、つづ、く……っんあぁ!」
「何でって、ケネスへの愛じゃないか? 別に聞きかじった知識をそのまま実践しただけだし」
「ちょ、どこ触って……や、やめ、そこっ……ゃああああ」


 文句が飛んでくるが、俺の興味は次に移っている。身体を少し下にずれて、首筋に顔を埋めてぺろりと舌を這わしてみる。なんていうか、ケネスが普段自慰でどこを使っているか分かってしまうような、男にしては立派過ぎる大きく成長したのであろう乳首は、触って欲しいといわんばかりに勃っていて、とても美味しそうだ。あえて、他は触らずにいきなり乳首を咥えてちゅうっと吸ってみたら、面白いくらいにケネスの嬌声が上がった。ついでに、なんか違和感がある。
 つい、と視線だけ下に向けると、ケネスのエロいパンティーからはみ出ているケネスの息子がくたりと腹にくっついている。ついでに、めっちゃ腹回りが白い。いや、ケネスの腹も白い肌だが、要はところてんしたらしい。えっろ、とつい口にしながらもう一度乳首を舌で転がした。流石に、イったからといってやめてやる道理はないし、まだ乳首で遊び終わってない。ついでに言うなら、閨の御供っていう扱いなので、正義は俺にある。……たぶん。
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