子爵令嬢マーゴットの学園無双。相棒ミノカサゴの助言、知恵、剣と魔法、権力、資金力を使って、側近兼友人のキャスリーヌと、快適な学生生活を。

第7章 使用人を帯同しない女子寮の秘密

306.転生貴族令嬢レベッカ・ショア。『ベリーベリー・イニーの自称友達は、顔を知っている。』『レベッカが、ドレマン家の分家の策略を潰した！』

「嫌ですよ。なくなって、困るものではありません。」
とアーリントン・ポトディ。

「言い方を間違えたかな？
アーリントン・ポトディ。
レベッカの荷物を取りに行け。」
とキャスリーヌ。

「命令だなんて。」
とアーリントン・ポトディ。

「レベッカは、私の命令を聞くよ？レベッカの侍女がきかないはずないよ。」
とキャスリーヌ。

「分かりました。」
とアーリントン・ポトディ。

「じゃ、アーリントン・ポトディが持ち出したレベッカのものをリストにしよう。数も書く。
なくなっているものと照らし合わせるから。」
とキャスリーヌ。


そのとき、レベッカ・ショアの部屋に先触れがきた。

マーゴットとバネッサが帰ってきて、急ぎの打ち合わせがあるから、至急、時間を作るように、と。

キャスリーヌは、侍女2人にレベッカ・ショアの侍女アーリントン・ポトディを任せた。

残りの2人の侍女と共に、レベッカ・ショアを連れて、キャスリーヌは、バネッサの部屋へ。


マーゴットとバネッサは、寮の自室に戻り、それぞれの侍女と打ち合わせをした後、バネッサの部屋へ。

キャスリーヌの侍女2人は、バネッサの侍女と売り買いの話を。

マーゴットの侍女は、持参した飲み物とつまめる食べ物を少女達に配った。

マーゴットとバネッサは、ナンシー・ボーンの家族が企てているナンシー奪還計画について。

キャスリーヌが、ベリーベリー・イニーの家族に貸し出している魔導具を、ナンシー奪還計画に使うつもりで、ナンシー・ボーンの家族は、ベリーベリー・イニーの家を家探しした。

という推測をマーゴットは話した。

バネッサは、ベリーベリー・イニーとその母親、スラッルス・トークンを組織の建物内に置いてきたことを伝える。

キャスリーヌは、レベッカ・ショアが寮の部屋をぶんどられていたが取り返した話。

そこから、ずるずると聞いた、王太子殿下主導の学園改革と、使用人を帯同しない貴族の女子寮の話。

レベッカ・ショアは、侍女と話したが、感情がまだ現実に追いつかない、と話した。

「ベリーベリー・イニーを呼んで、ナンシー・ボーンの顔を確かめさせる？」
とバネッサ。

「ナンシー・ボーンかどうか分からないけれど、自称ベリーベリー・イニーの友達なら、私は顔を知っているよ？」
とレベッカ・ショア。

その時はじめて。

レベッカ・ショアは、ベリーベリー・イニーの自称友達に絡まれていたことを話した。

ベリーベリー・イニーの自称友達が、
レベッカ・ショアに突然話しかけてきて、
互いに無言で並んで歩いたこと、と、
自称友達が門の前で漏らさないか心配したこと。

2回目に声をかけてきたとき。

3人が足され、ベリーベリー・イニーの自称友達が総勢4人になっていたこと。

ベリーベリー・イニーと一緒にいてもいいか？という自称友達の提案を拒否したこと。

ナンシー・ボーンが、貴族の命令をしくじったのは、レベッカ・ショアの神対応のお陰だったと、3人は知った。

「よくやった。」
とキャスリーヌ。
「良い働きよ。」
とバネッサ。
「今後にも期待が持てる。」
とマーゴット。

「寮への案内は、アーリントン。」
とキャスリーヌ。

「カローナ・メートが、邪魔しないようにしておかないと。」
とバネッサ。

「行く宛がない、となると、アーリントンに絡みにきそうよ。」
とバネッサ。

「カローナ・メートに役割を与えてしまう。」
とマーゴット。

「何をさせるの？」
とバネッサ。

「陽動。女子寮から、外に出てきた利点を使いたい。」
とマーゴット。

「使用人を帯同しない女子寮の存在をつまびらかにして、本来の女子寮の姿に戻す。」
とマーゴット。