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14 たくさんの秘密は守られていると信じたい
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「松田。」「松田先輩。」「松田君。」「諒太!」
先輩の名前がいろいろと呼ばれるたびに、ちょっとだけドキドキする。
顔をあげられずにパソコンを見つめ続ける私。
なんだか最近の集中力は、自分でも褒めてあげたいくらいです。
だって百合先輩とは時々話はするけど、先輩と話をすることがほとんどない。
まだ慣れなくて・・・・。
絶対変だなと思われそうな気がする。
でも・・・仕事の後一緒にご飯食べたり、お茶したり、お部屋に行ったり。
だから残業したくなくて頑張ってるから。
「緑ちゃん、少し休憩しようよ。肩凝ってるんじゃない?」
百合先輩に言われた。
そういえばそうかも。
「はい、あとちょっとだけやったら区切りつきます。」
休憩に向けてあと一頑張りする。
区切りのいいところでほっと息をついて、財布を持って休憩室に行く。
百合先輩が先に歩く。
「頑張ってるね、最近。」
「・・・・はい。」
「でもやっぱり不自然なくらい避けてない?」
百合先輩を見た。
だって恥ずかしくて。私の表情がそう言っていたのだろう。
「分かる分かる。アレもおかしい。あんなに前は寄ってきたのに全く。でも時々寂しそうにしてる。視線感じない?」
首を振る。
私の話しかけないでオーラを感じてくれてるんだと思った。
実際お願いした。
顔が赤くなってバレると思うから、まだ話しかけないでほしいと。
代わりに携帯上で文字と絵でお話ししてるから。
「お疲れ様。」
声がした。誰だかは勿論わかる。
こっちを見て自販機に見向きもせずにやってくる。
「まったく私はお役御免のはずなのに。」
「だって酷くない?絶対目が合わないんだよ。冷たすぎるよね、緑ちゃん。」
「そうね、本当に不自然よ。いいじゃない。バレても、その時はその時。大体今までどっちも人気者で困るっていうこともなかったんだから、そんなにショックを受ける人もいないって。」
はっきり言いきった百合先輩。
私の一年目の若さと魅力が思いっきり否定されたようで悲しくて。
いつも可愛いって褒めてくれたのに・・・・。ものすごい身びいきだった?
かなりショック。
「緑ちゃん、可愛いから大丈夫。僕がほら、こっそり囲ってて虫が付かないようにしてたから。」
変なところから慰めが来た。それこそ身びいきです。
「もう、緑ちゃん、だから言ったじゃん。私も虫よけしてたんだから。飲み会とかこっそり入った探りには、好きな人がいるから無駄だって答えてたし。だからちょっとはあったよ、緑ちゃんの事を聞かれたり探られたこと。内緒にしてたけど。」
顔をあげた。本当?本当に?
頷く百合先輩。
「ちょっと、緑ちゃんなんでそこでうれしそうなの?不満です。」
先輩は無視。
「百合先輩、ちょっとくらい教えてくれても良かったんじゃあ。」
「結果は一緒でしょう?」
・・・・・。
相手にもよるなんて答えたら先輩が泣きそう。
恨み言をずっと言われそう。
めんどくさそう。
ここは取りあえず否定しよう。
「自分への自信というか、だって本当に魅力ないんだと思って、がっかりだったから。」
「ごめんごめん。ついつい同期への情けを優先してしまって。」
「あの・・・・・、一緒に休憩してるんですけど・・・・。」
「もう、うっとうしいなあ。勝手に休めばいいのに、ねえ。」
「はい。」思わず笑顔になった。
「先輩、コーヒー買って来れば?ご馳走しましょうか?」
「奢って、奢って。ちゃんと体で払うからね。」小声で言われた。
財布を持つ手をとめて冷たい視線を見せる。
「冗談です。ちょっと久しぶりだったから。うれしくて。ちゃんとお金で返します。」
「いいです、奢ります。」
コーヒーを買って元に戻ろうとしたら、百合先輩がいなかった。
「あっ・・・・・・。」
「気が利くなあ、助かる。」
「百合先輩にお願いしたんですか?」
「うん、ちょっと愚痴った・・・だけ。」
だって会社でも三回くらいは携帯で楽しくお話してる。
一回は夕方の予定確認だけど。
「ねえ、もっと普通でいいよ。大丈夫だよ。」
「はい。」
そう言って隣同士でコーヒーを飲んで席に戻った。
誰もこっちを見てない。2人で戻っても別に変じゃないか・・・・・。
意識しすぎ。そう言うこと。
だからって・・・・。
「緑ちゃん、帰ろう!」
ビックリした。
「何で?」思わず聞いた。
何でいきなり話しかけてくるの・・・・?
そう言う意味での『何で?』なのに。
「え?今日、ご飯行くって言ったよね?」
言ってません。文字でした。
隣の百合先輩を見た。
「え、私はコアラに抱きつきたい。筋肉馬鹿には付き合いきれない。」
そんな、せめて話を合わせてくれても良くない?
さっさとパソコンを閉じて手を振っていなくなった百合先輩。
「あ~あ、いいなあ。コアラは抱きつけて。僕もみたらし食べたい。」
・・・・・。
「週末だし食べるけどね。もうめっちゃ食いつき気味に食べる。」
・・・・・・。
わざとだ、わざと。
何でいきなりこう来るの?
今周囲の視線がどうなのか、顔をあげる勇気がない。
「緑ちゃん、仕事終わらないの?」
「先輩、あと少しですので。終わったら声かけていいですか?」
思いっきり他人行儀で続ける。
「了解。」
あっさり席に戻ってくれた。隣だけど。
仕事は大丈夫、終わってる。
席を立ちトイレに行って化粧を直す。
今日は食事をして先輩の部屋に行くことになっていたけど、あの口はどうしても塞ぎたい。
誰にも気にされなくても、わざわざバラすことはないじゃない。
もう。
結局削除依頼も聞いてもらえてない。
その代わりにロックの番号を私が決めて内緒でいれた。
これで私が許可しないと写真が見れないことになった。
とりあえず安心した。
かわりに普通の写真はいっぱいとった。
出かけた時とか部屋で名前を呼ばれて顔を向けた時とか。
私もやり返したから私の携帯にもたくさん油断した先輩の写真がある。
部屋にいる時も撮った。
中にはスッピンの写真もちょっとラブラブな写真もある。
全部チェックして先輩の携帯の写真の一部は私がロック状態。
・・・・なんだか秘密の写真が増えただけです。
『秘密ボックス』と命名されたフォルダにぎっしりと。
「楽しい週末、美味しいみたらしぃ~。」
部屋は目の前に。
ご機嫌マックスの、あえて言いたい、筋肉馬鹿。
揺れるつながれた手。
笑顔で部屋に向けられた視線、呆れる後輩の視線は感じないらしい。
取りあえず説教は、言いたいことは部屋に入ってから。
入ってソファに座る。
疲れた~、一日働いたら足も疲れてます。目も疲れてます。
いくら大好きな彼とご飯を食べても、疲れはあるんです。
目を閉じてソファにもたれる。
お酒を二杯だけ飲んだ。
酔ってないのは確実。
1人だらんとソファに座ってもたれていたら、先輩が横に座ったのを感じた。
目を開けたら心配そうな顔が。
「緑ちゃん、疲れてる?大丈夫?」
そんな顔をされると答えは否。
「大丈夫です。ちょっとソファが気持ちよくて沈んでしまいました。いつもの事です。」
「先輩は疲れませんか?」
「うん、週末にむけてエコモードで仕事してるから。」
お茶をいれるよと言いながらキッチンに行く先輩。
冗談だろう。サラリーマンですから、普通逆です。
「それともお酒飲む?」
そう言われると勝手に脳が悩む。
疲れてるはずの体が勝手に立ち上がり冷蔵庫を覗く。
適当に選んだ甘い缶のお酒もある。
「じゃあ、1本だけ。」
またも勝手に手が選んだものを取り出して持って行く。
先輩もビールを持って横に座る。
「乾杯。酔う?楽しみにしてるんだけど。」
「これじゃあ大丈夫です。残念でした。」
自分にも言い聞かせる。
これまでもなんだかんだと勧められて、酔ったことがある。
でも記憶がなくなったことはない、はずなのになんだかいろいろ喋ってるらしい。
半分寝ながら。
酔って興奮して疲れも加わるとそうなるのかも。
それとも単純に眠いだけかも。寝言です。
先輩にとってがっかりされることは言ってないらしい。
う~ん、ちょっとくらいは文句言いたいんだけど、眠い時に本当に抗議してないんだろうか?それともベットの上だとそんなことも忘れて大好きが勝ってしまうのか。
考えながらで味わう前にあっという間に飲みきった。
取りあえず足をあげてだらんとしたい。
ストッキングもブラも化粧もなしで。
ササッとシャワーを浴びて先輩と交代する。
すっかりお互いの部屋に馴染んでいるんです。
おかわりを断りやっぱりだらんとソファでくつろぐ。
「週末だね。」目を閉じてたらしい。
先輩もすっかりシャワーを浴びて着替えて横に来た。
「眠い?」
「眠いかなあ。」
ソファでもたれて・・・・何か忘れてる気がして・・・・。
あっ。
「先輩、ちょっと今日はいきなりすぎます。何で内緒のご飯を約束をばらすんですか?」
「だって面倒なんだもん。誰かに聞かれたらもう言っちゃう言っちゃう。暴露しちゃう。」
「秘密にワクワクはしないんですか?」
「するけど、ほらそれは写真で満足。秘密ボックスのコレクションも増えたし、一緒じゃないと見れないなんて禁欲的なところが何とも言えない。」
やはりマッチョだ、うっすらマゾ。
「でもお願いですから、やっぱり内緒でお願いします。」
「どうしても?」
「どうしてもそうしたいです。」
「じゃあ、前みたいに話しかけていい?」
「はい。それは百合先輩込みで、前みたいに。」
「了解。」
「眠い?」
「う~ん、目が覚めました。」
「眠い?」
しょうがない。本当に続くし、結局言わされる。
「先輩、寝ますか?」
「うん、みたらし食べたい。」
胸に顔をうずめてる。
「週末ですよ。まだまだ早くないですか?」
「明日はデートしたい。外に行きたい。早起きする。」
「どこに行くんですか?」
「写真撮りたい。コレクション増やす。」
「どこ行きます?」
「ベッド。」
違うから・・・・・。
しょうがないので立ち上がって出された手に捕まる。
しょうがなく・・・・そんな訳はなく。
ベッドに入る前に自分でパジャマを脱いだ。
「先輩、大好き。」
「何度も聞いた。」
「何度も言いました。何度も言います。」
「いただきます。」
先輩の名前がいろいろと呼ばれるたびに、ちょっとだけドキドキする。
顔をあげられずにパソコンを見つめ続ける私。
なんだか最近の集中力は、自分でも褒めてあげたいくらいです。
だって百合先輩とは時々話はするけど、先輩と話をすることがほとんどない。
まだ慣れなくて・・・・。
絶対変だなと思われそうな気がする。
でも・・・仕事の後一緒にご飯食べたり、お茶したり、お部屋に行ったり。
だから残業したくなくて頑張ってるから。
「緑ちゃん、少し休憩しようよ。肩凝ってるんじゃない?」
百合先輩に言われた。
そういえばそうかも。
「はい、あとちょっとだけやったら区切りつきます。」
休憩に向けてあと一頑張りする。
区切りのいいところでほっと息をついて、財布を持って休憩室に行く。
百合先輩が先に歩く。
「頑張ってるね、最近。」
「・・・・はい。」
「でもやっぱり不自然なくらい避けてない?」
百合先輩を見た。
だって恥ずかしくて。私の表情がそう言っていたのだろう。
「分かる分かる。アレもおかしい。あんなに前は寄ってきたのに全く。でも時々寂しそうにしてる。視線感じない?」
首を振る。
私の話しかけないでオーラを感じてくれてるんだと思った。
実際お願いした。
顔が赤くなってバレると思うから、まだ話しかけないでほしいと。
代わりに携帯上で文字と絵でお話ししてるから。
「お疲れ様。」
声がした。誰だかは勿論わかる。
こっちを見て自販機に見向きもせずにやってくる。
「まったく私はお役御免のはずなのに。」
「だって酷くない?絶対目が合わないんだよ。冷たすぎるよね、緑ちゃん。」
「そうね、本当に不自然よ。いいじゃない。バレても、その時はその時。大体今までどっちも人気者で困るっていうこともなかったんだから、そんなにショックを受ける人もいないって。」
はっきり言いきった百合先輩。
私の一年目の若さと魅力が思いっきり否定されたようで悲しくて。
いつも可愛いって褒めてくれたのに・・・・。ものすごい身びいきだった?
かなりショック。
「緑ちゃん、可愛いから大丈夫。僕がほら、こっそり囲ってて虫が付かないようにしてたから。」
変なところから慰めが来た。それこそ身びいきです。
「もう、緑ちゃん、だから言ったじゃん。私も虫よけしてたんだから。飲み会とかこっそり入った探りには、好きな人がいるから無駄だって答えてたし。だからちょっとはあったよ、緑ちゃんの事を聞かれたり探られたこと。内緒にしてたけど。」
顔をあげた。本当?本当に?
頷く百合先輩。
「ちょっと、緑ちゃんなんでそこでうれしそうなの?不満です。」
先輩は無視。
「百合先輩、ちょっとくらい教えてくれても良かったんじゃあ。」
「結果は一緒でしょう?」
・・・・・。
相手にもよるなんて答えたら先輩が泣きそう。
恨み言をずっと言われそう。
めんどくさそう。
ここは取りあえず否定しよう。
「自分への自信というか、だって本当に魅力ないんだと思って、がっかりだったから。」
「ごめんごめん。ついつい同期への情けを優先してしまって。」
「あの・・・・・、一緒に休憩してるんですけど・・・・。」
「もう、うっとうしいなあ。勝手に休めばいいのに、ねえ。」
「はい。」思わず笑顔になった。
「先輩、コーヒー買って来れば?ご馳走しましょうか?」
「奢って、奢って。ちゃんと体で払うからね。」小声で言われた。
財布を持つ手をとめて冷たい視線を見せる。
「冗談です。ちょっと久しぶりだったから。うれしくて。ちゃんとお金で返します。」
「いいです、奢ります。」
コーヒーを買って元に戻ろうとしたら、百合先輩がいなかった。
「あっ・・・・・・。」
「気が利くなあ、助かる。」
「百合先輩にお願いしたんですか?」
「うん、ちょっと愚痴った・・・だけ。」
だって会社でも三回くらいは携帯で楽しくお話してる。
一回は夕方の予定確認だけど。
「ねえ、もっと普通でいいよ。大丈夫だよ。」
「はい。」
そう言って隣同士でコーヒーを飲んで席に戻った。
誰もこっちを見てない。2人で戻っても別に変じゃないか・・・・・。
意識しすぎ。そう言うこと。
だからって・・・・。
「緑ちゃん、帰ろう!」
ビックリした。
「何で?」思わず聞いた。
何でいきなり話しかけてくるの・・・・?
そう言う意味での『何で?』なのに。
「え?今日、ご飯行くって言ったよね?」
言ってません。文字でした。
隣の百合先輩を見た。
「え、私はコアラに抱きつきたい。筋肉馬鹿には付き合いきれない。」
そんな、せめて話を合わせてくれても良くない?
さっさとパソコンを閉じて手を振っていなくなった百合先輩。
「あ~あ、いいなあ。コアラは抱きつけて。僕もみたらし食べたい。」
・・・・・。
「週末だし食べるけどね。もうめっちゃ食いつき気味に食べる。」
・・・・・・。
わざとだ、わざと。
何でいきなりこう来るの?
今周囲の視線がどうなのか、顔をあげる勇気がない。
「緑ちゃん、仕事終わらないの?」
「先輩、あと少しですので。終わったら声かけていいですか?」
思いっきり他人行儀で続ける。
「了解。」
あっさり席に戻ってくれた。隣だけど。
仕事は大丈夫、終わってる。
席を立ちトイレに行って化粧を直す。
今日は食事をして先輩の部屋に行くことになっていたけど、あの口はどうしても塞ぎたい。
誰にも気にされなくても、わざわざバラすことはないじゃない。
もう。
結局削除依頼も聞いてもらえてない。
その代わりにロックの番号を私が決めて内緒でいれた。
これで私が許可しないと写真が見れないことになった。
とりあえず安心した。
かわりに普通の写真はいっぱいとった。
出かけた時とか部屋で名前を呼ばれて顔を向けた時とか。
私もやり返したから私の携帯にもたくさん油断した先輩の写真がある。
部屋にいる時も撮った。
中にはスッピンの写真もちょっとラブラブな写真もある。
全部チェックして先輩の携帯の写真の一部は私がロック状態。
・・・・なんだか秘密の写真が増えただけです。
『秘密ボックス』と命名されたフォルダにぎっしりと。
「楽しい週末、美味しいみたらしぃ~。」
部屋は目の前に。
ご機嫌マックスの、あえて言いたい、筋肉馬鹿。
揺れるつながれた手。
笑顔で部屋に向けられた視線、呆れる後輩の視線は感じないらしい。
取りあえず説教は、言いたいことは部屋に入ってから。
入ってソファに座る。
疲れた~、一日働いたら足も疲れてます。目も疲れてます。
いくら大好きな彼とご飯を食べても、疲れはあるんです。
目を閉じてソファにもたれる。
お酒を二杯だけ飲んだ。
酔ってないのは確実。
1人だらんとソファに座ってもたれていたら、先輩が横に座ったのを感じた。
目を開けたら心配そうな顔が。
「緑ちゃん、疲れてる?大丈夫?」
そんな顔をされると答えは否。
「大丈夫です。ちょっとソファが気持ちよくて沈んでしまいました。いつもの事です。」
「先輩は疲れませんか?」
「うん、週末にむけてエコモードで仕事してるから。」
お茶をいれるよと言いながらキッチンに行く先輩。
冗談だろう。サラリーマンですから、普通逆です。
「それともお酒飲む?」
そう言われると勝手に脳が悩む。
疲れてるはずの体が勝手に立ち上がり冷蔵庫を覗く。
適当に選んだ甘い缶のお酒もある。
「じゃあ、1本だけ。」
またも勝手に手が選んだものを取り出して持って行く。
先輩もビールを持って横に座る。
「乾杯。酔う?楽しみにしてるんだけど。」
「これじゃあ大丈夫です。残念でした。」
自分にも言い聞かせる。
これまでもなんだかんだと勧められて、酔ったことがある。
でも記憶がなくなったことはない、はずなのになんだかいろいろ喋ってるらしい。
半分寝ながら。
酔って興奮して疲れも加わるとそうなるのかも。
それとも単純に眠いだけかも。寝言です。
先輩にとってがっかりされることは言ってないらしい。
う~ん、ちょっとくらいは文句言いたいんだけど、眠い時に本当に抗議してないんだろうか?それともベットの上だとそんなことも忘れて大好きが勝ってしまうのか。
考えながらで味わう前にあっという間に飲みきった。
取りあえず足をあげてだらんとしたい。
ストッキングもブラも化粧もなしで。
ササッとシャワーを浴びて先輩と交代する。
すっかりお互いの部屋に馴染んでいるんです。
おかわりを断りやっぱりだらんとソファでくつろぐ。
「週末だね。」目を閉じてたらしい。
先輩もすっかりシャワーを浴びて着替えて横に来た。
「眠い?」
「眠いかなあ。」
ソファでもたれて・・・・何か忘れてる気がして・・・・。
あっ。
「先輩、ちょっと今日はいきなりすぎます。何で内緒のご飯を約束をばらすんですか?」
「だって面倒なんだもん。誰かに聞かれたらもう言っちゃう言っちゃう。暴露しちゃう。」
「秘密にワクワクはしないんですか?」
「するけど、ほらそれは写真で満足。秘密ボックスのコレクションも増えたし、一緒じゃないと見れないなんて禁欲的なところが何とも言えない。」
やはりマッチョだ、うっすらマゾ。
「でもお願いですから、やっぱり内緒でお願いします。」
「どうしても?」
「どうしてもそうしたいです。」
「じゃあ、前みたいに話しかけていい?」
「はい。それは百合先輩込みで、前みたいに。」
「了解。」
「眠い?」
「う~ん、目が覚めました。」
「眠い?」
しょうがない。本当に続くし、結局言わされる。
「先輩、寝ますか?」
「うん、みたらし食べたい。」
胸に顔をうずめてる。
「週末ですよ。まだまだ早くないですか?」
「明日はデートしたい。外に行きたい。早起きする。」
「どこに行くんですか?」
「写真撮りたい。コレクション増やす。」
「どこ行きます?」
「ベッド。」
違うから・・・・・。
しょうがないので立ち上がって出された手に捕まる。
しょうがなく・・・・そんな訳はなく。
ベッドに入る前に自分でパジャマを脱いだ。
「先輩、大好き。」
「何度も聞いた。」
「何度も言いました。何度も言います。」
「いただきます。」
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