転生令嬢はやんちゃする

ナギ

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第一章

面接試験

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 実技試験を終えて次のお部屋へご案内。
 一対一の、面接だった。相手はおじいちゃん。おじいちゃんと言うのは失礼かもしれないが、おじいちゃんとしか言えない。
 長く白いひげを蓄えた優しげな人だった。
「レティーツィア・アリア・ド・ヴィヴィエです。よろしくお願いします」
「はい。それでは、自分についてわしに話してくれるかな?」
「私について……」
 そうじゃよ、と頷きひとつ。
 私について語れることはたくさんあると思う。けど、こういうの恥ずかしい。
 恥ずかしいがやるしかない。
「では、私の……好きな事、好きな物についてお話いたします。お時間の制限はありますか?」
「うむ、ほどほどで止めようかの」
 では、と私は座り直し。
 私の好きな事、好きな物。
 家族はもちろん好き。
 おいしいものも好き、楽しい事も好き。
 心踊る事が、好き。
「その中でも最近、と言わずずっと好きなのは魔術の研鑽です」
 今まで誰も組んでいない魔術を考えて為す。
 これはまだ自分だかかもしれないけれど、いつか誰でもできるようになれたらと思う。
「研鑽と言うとなんだか、そう、偉そうな感じもしますが。要するにこうやってできたらいいなぁと、想像するのが大好きなのです」
「ほうほう。では何を、想像したのかな?」
「……空を飛べたら、と」
 本当は飛べるけど! まだできないのよという感じでお話しする。
 興味深そうに話を聞いて、もう十分と示された。
「それでは最後に、この学園で何がしたいかな?」
「入ってみないと、わかりません」
「何故かな?」
「学園でしかできないことがまだわからないからです。だから、わかりません」
 なるほどと上機嫌の笑いこぼして、よくわかったと言われた。
 これで面接、終わりかなー?
「では、後日結果をお届けしよう。今日はお疲れ様」
「はい、ありがとうございました」
 私は礼をして部屋を出た。
 最初に案内された部屋に戻ると、まだ人はいっぱい。終わった後に何か説明があるっぽい。
 ジゼルちゃんも戻ってきて、どうだった? と聞くと問題ないですとのこと。
 その笑みには自信あふれているし、私もジゼルちゃんが落ちるとは思えなかった。
 しばらくして全員がそろったらしい。
 受験結果の送付は二週間後。合格した者には説明会があるのでその知らせにその日程もあるらしい。
 その時には保護者を連れてくること、とのこと。
 そのあたりも知らせにかいてあるんだろうけど、先にさらーっと説明してくれたようだった。
 そして解散。
「レティ、このあと時間は?」
「家に知らせを出したら大丈夫だと思う」
「そう、じゃあ私の家に遊びにこない? もちろんテオ君も一緒に」
 許可がでるならお泊りもしていってくれると嬉しいわとジゼルちゃんは言う。
 久しぶりに会ったのだから、おしゃべりがしたいと私も思ったのでもちろん頷く。
 あとは許可がでるかどうかだけど、多分大丈夫。
 ジゼルちゃんのおうちと、我が家は懇意だったらしい。
 それもそのはず、ジゼルちゃんも四大公爵家だったのだから。ちなみにベルも。
 迎えに来てくれた家令にジゼルちゃんの家に行くこと、泊まりたい事を告げる。
 最終的の家の許可が出るかどうかは、あとからジゼルちゃんちにくるということで。
 先に終わっていたテオと合流。その隣にベルもいて話を聞くと自分も行くと言い出すのは、まぁ予想の範疇。
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