死ねない娘の殺し方

 或る国に莫大な財を有する少女が居ました。
 けれど、少女は財を求めていたわけではありません。
 少女は死を求めていました。永遠の生を閉ざす方法を。

 少女は貧しい国で語ります。
 わたしの願いを叶えられた方に、財の全てを差し上げましょう。
 さあ、どなたか、わたしを殺してください。

 誰も少女を殺せない中、或る青年が現れます。
 青年は告げました。僕ならば、貴女の命を奪うことができます。

 青年は識っていたのです。
 少女が真に求めているものを、どうすれば与えられるのか。
 だからこそ、青年は少女に寄り添ったのです。
 
 自らが哀しき運命に縛られているとは知らずに。
 
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