吟遊詩人の奏でるヴィオロンの音は、雪降る王都に消えていく。
雪の降る夕方のことだった。伯爵令嬢ベアトリスが王都の街を後にしようとしたとき、街道の脇で一人の吟遊詩人が儚げにヴィオロンを弾いていた。彼の紡ぎ出す美しいメロディーには暗い理由があった。ベアトリスは足を止め、ヴィオロンを弾き続ける吟遊詩人に話しかける。
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