深淵の瞳(アナザー・ガーデン)
あらゆる存在は侵食された。
それまでの文明を飲み込んだモノは闇。
後に深淵と称される闇はそれまで人が、生物が、植物が育んで来た全てを飲み込み、全く別の存在へと変質させていった。
けれど。人間は滅んだわけではない。
在りし日のままの太陽の下、唯一残された深淵に侵されない町で己達が管理できるだけの動植物と共に生きていた。
深淵の払われるその日を信じ、そこに臨む者を育んでいた。
【瞳】
彼らは深淵を払う為、命を賭して闇の中を探索する探検家達の総称だ。
彼らは使命を果たす過程で本来の性質を飛躍的に向上させた道具・【マブツ】を発見していく。
瞳はマブツの発見・回収を行い町を継続させながら深淵を払う為に探索を続ける事数百年。ある男が偉大なる発見をする。
それは数百年に及んだ瞳の歴史をひっくり返すほどだった。
その功績を称えられ彼はやがて千里を見渡す者と呼ばれるに至る。
その後五十年の間に三名が同様に……或いはそれ以上に、世界を変えてしまう発見をした。
人々は彼ら四人をやがてこう称するようになる。
【千里眼】と。
偉大に過ぎた千里眼は憧れを孕む名と次第に変わり、称号そのものに夢を抱く者も増えていく。
いつかはこの身もそうでありたいと。或いはそれこそが深淵を払うのに最も近い道であると。
多くの瞳達が抱いた。
深き深淵に己だけの夢を、理想を、憧れを、ーー胸に。
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