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『同級生に女装コスプレしてたのを見られちゃいました。』

ファーストキスなのに…… ※

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「……女の格好を人に見られて、ここも勃たせるなんて、変態だな。」

「変態な於莵に、もっと良いことしてやるよ。」


泰我に、低く囁かれた言葉に、僕は呆気に取られて何も言えなくなってしまった。


変態じゃないと言い返したいけど、実際に僕のモノは太腿を触られた時点で反応している。
泰我にわざわざ指摘されて、顔に一気に熱が昇って頭からは湯気が出そうになる。


ていうか、泰我が触ってくるからだよ……。


「っあ!」

僕が羞恥で茹蛸のようになっていると、泰我の手は快感を引き出す様に、僕のモノをさすさすと擦り上げていく。

先ほどのもどかしい動きとは違って、明らかに僕を感じさせようとしていた。

 
「…っンぁ、…なん…で?」

身体をびくっと跳ねさせながらも、泰我に聞いてみた。


なんで、泰我が僕のモノを触っているの?
どうしてこうなったの???

 
「………於莵が、そんな可愛い恰好するからだろ…。」


何かぼそりと泰我は呟いたが、声が小さくて僕には聞こえなかった。


「…へっ?今、なんて…??」

「うるせえ」

そういうや否や、泰我の整った顔が僕に近づいてきた。
あっ、と思ったときには、泰我の顔が僕の目の前まで来ていて、口をがばっと開けたのが見えた。


「んんっ!!」

そのまま、噛みつくように唇を塞がれる。

僕は驚きのあまり目を開いてしまった。切れ長の目がひたと僕を見つめていて、ずっと射貫いてくる。

その目は、僕を観察しているような、僕の反応を楽しんでいるような色が映っていた。

 
何度も角度を変えて唇が重ねられていく。触れ合う柔らかい唇は気持ち良くて心地良い。頭もふわふわしてしまう。

息が苦しくなって唇をほんの少し開けたとき、するりと肉厚な舌がするりと口に入り込んできた。


「んっ!…ふっ、んぅ……。」

ぐちゅっという音と一緒に、泰我の舌が僕の口の中で這う。

僕は逃げるように舌を引っ込めていたけど、泰我の舌に見つかってしまい、そのまま絡めとられてくちゅっ、ぐちゅっと唾液が混ざり合う音が聞こえてきた。


こんなキス知らない。というか、キス自体もしたことがない。

上級者のキスをいきなりされても、僕にはどうすればいいのか分からなかった。

 
「…んくっ。んー、んー!」

さすがに息苦しくなってしまって、どんどんと泰我の胸元を叩いた。


くちっと音がした後に、泰我の唇が離れていく。
泰我は眉間に皺を寄せて不機嫌そうだ。


「っんだよ…。」

文句を言うように僕に聞いてくる泰我。
泰我の唇はてらりと濡れていて、なんだか見てはいけないような、怪し気な色気が漂っている。

 
僕は泰我に口を貪られ、息も絶え絶えになりながら文句を言った。


「……キス、初めてだったのに…。息、できない……。」

 
可愛い女の子とするはずだったのに…。
ファーストキスを泰我に捧げてしまった。


少し悲しくなって、僕は息苦しかったこともあり涙目になる。


でも、なんでだろう。
嫌悪感とかは一切なくて、不思議と気持ち良くてふわふわする。

 
ふっと息を吐くように笑う気配がすると、泰我は切れ長の目を細めて上機嫌になっていた。


「……鼻で息吸えよ。」

再び唇を塞がれる。さっきの食べられてしまうようなキスとは違い、唇をついばむように何度も、何度も、チュッと音を立てて触れるだけのキスをされる。

まるで、キスというものを教え込めれているみたいだった。

 
なんだか、くすぐったくて、それでいて心地よくて。


やわやわと下唇を食まれると、ぴくっと身体が気持ち良さに反応する。


「…口、開けろ。」

心地よさに思考が微睡んでいると、泰我に促される。

俺は素直に口を開けると、泰我は僕の口腔内に舌を入れて、味わうようにゆっくりと動き始めた。
上あごを舌先でツンツンとノックされて、ぞくっと熱が背中から上に向かって這ってくる。


「……んっ。…んく。」

今度は泰我に言われた通り、鼻で息をするように頑張った。

それでも、逃げていた僕の舌を、泰我の舌に追いかけられて捕らえられると、腰が疼いて下半身に熱が溜まっていってしまう。


ねっとりと舌は交わって、引っ込めようとしても、それを泰我の舌が許してくれない。
くちゅっ、ぐちっとイヤラシイ水音が耳に届いて、耳から羞恥が煽られた。

 
舌の付け根の下側に、泰我の舌がヌルリと滑りこんできて、軽く上下に舌先を動かしてくる。
飲み切れない唾液が口の端から伝って零れていくのを感じた。


ちゅうっと舌を吸われて唇を離されると、絡まり合っていた舌先が追いすがるように外へと出ていった。


お互いの舌から銀色の糸が紡がれ、ちゅっと一度だけ泰我がキスをして舐めとる。

鼻で息をしたけど、慣れていないせいか息が上がってしまった。

 

「……ここ、窮屈だろ?」

 
そういうと、スパッツの上から僕のモノに軽く触れてきた。

キスですっかり熱を持ってしまったそこは、ぴったりとした生地の中で苦しそうに形を示していた。

生地が上に無理に引っ張られているようで、表面が薄くなって泰我の体温をより感じる。

 
「ん…。だっ…てぇ…。」

スパッツのゴムに手をかけられ、下にグイっと引っ張られる。


もう、熱に浮かされた身体では、足には力が入らない。泰我にされるがままに、スパッツを両足から取られてしまった。


「……ここ、シミできてんぞ。」

僕が今日履いていたのは、暗めの灰色のボクサーパンツだ。泰我に散々擦られた僕のモノからは、先走りの液体だ出てしまったのだろう。

 
「うンっ!」

泰我にツンっと指で先っぽを弾かれて、ビクッと身体が跳ねる。

自分で下半身を見てみると灰色のパンツの中心が、うっすらと黒色に変色している場所がある。
ジワリと液体をもらしているように、円形に広がっているその光景は卑猥だ。

 
「っ!はぁっ!」

ぎゅっとパンツごと僕の勃ち上がっているモノを泰我が右手で軽く握りこむ。

そして、上下に扱くように手を動かしてきた。


「んっ!…まっ、てぇ…。」

 
大きくて男らしい右手に包まれて、パンツの中の僕のモノはさらに先っぽからイヤラシイ液体を出した。

パンツの中でぐちょ、ぐちゅっと布地と液体に擦られ、僕のモノは刺激にどんどん張りつめていった。パンツのシミも中心からどんどん広がっていく。

 
泰我は僕の呟きなんて無視して、僕のモノを扱く手を早めていく。

快感が下半身から全身に回って、身体が微かに震えていく。快感の波の予感がして、僕はスカートの裾を両手でぎゅっと強く握って耐えていた。


「…あっ!んンっ!…ん!」

親指の腹でパンツのシミの中心部分を、くちくちと弄られる。そこは、ちょうど先走りが出る穴の部分だ。

敏感その穴の部分を、円を描くように親指の腹で撫でられ、時々ぐりっと穴を抉られる。


自分じゃないような甲高い声が出て、恥ずかしい。声を零さない様に口を引き結んでいると、ペロッと右耳を舐め上げられた。


「……声、我慢すんな。」

そう言いながら、右耳の穴にヌルリと湿った感触が入ってくる。


「っあぁ!耳は…だ、…めぇ…ぁっ。」

ぴちゃっ、くちゅっと直接耳にイヤラシイ音が響いた。
鼓膜まで届いて、下半身にされているイヤラシイ悪戯を、耳にもされているように錯覚させられる。


自分の下半身からの淫靡な水音は部屋に響き渡り、耳を直接犯してくる水音は僕の脳内を支配する。

 
もう、逃げ場のないように羞恥と快感を教え込まれて、僕はガクガクと太腿を震わせた。


必死に快感の波に耐えていると、右耳をぺちゃっと弄んでいた舌が離れて、耳元に柔らかい唇が近づいてきた。
 

「イけ。」


カリっ。


「っ!!あぁあっ、やぁああ!」


低くていつもよりも掠れた声で泰我に命令されて、耳の上側をカリっと甘噛みされた。

泰我の今まで聞いたことのない熱を孕んだ声に、ぞくりと快感の波が押し寄せて、熱が下半身を穿った。
僕はビクンっ、ビクンっと思い切り背中を仰け反らせて達した。

 
僕のモノの先っぽからビュー、ビュっ、ビュっと白濁が出ているのを敏感に感じ取る。
パンツの中もトロリとした液体が竿を伝って零れていて、ぐちょっとして気持ちが悪い。

パンツのシミはさらに広がり、伝った白濁のせいでお尻のほうまで色が濃く変わっていた。
 

「……すげぇ出たな。パンツにも染み出てんぞ。」

未だに僕のモノを握っていた泰我の右手が、パンツの布地を引っ張るようにして下に扱いた。

シミが出来ている部分から、白いトロリとした粘液が染み出てきた。


「~~っ!やっ…めて……。」

そんなことしないでほしい。

自分が泰我の前でイッてしまったことを、まざまざと見せつけられる。

 
ひどいよ…。
優しいと思っていたけど、前言撤回だ。

すごく意地悪だ。

 
居た堪れなくて、僕はぎゅっとスカートを握って泰我の胸元に顔を隠した。露骨にイヤラシイことをされて、恥ずかしくて顔を見せたくなかった。


グリグリと泰我の胸元に顔を押し付ける。

ピクっと泰我の身体が微かに動いて、背中に回っていた腕がさらにぎゅっと僕を抱き締めてきた。


「………誘ってんのか?」


低くて欲情した声が近くから聞こえた。

獲物を目の前にして、グルっと喉を鳴らす猛獣のように。


その声は泰我の喉奥から出て
僕のことを喰らいたいと言っていた。
 


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