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第3章 王国開拓【改造】

第38話 訓練しながら皆を視察

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現在、異世界体験マシーンにて異世界にやってきている。
幻想的な異世界かと思ったら本物の異世界であり、ただその異世界で死んでも何度でも蘇る事が出来るのと痛覚が無い事が利点だ。

最初はトレーニング用の異世界にやってきて、経験値×100%を堪能しながら、腕立て伏せ、腹筋、背筋、プランク、スクワットなどを繰り返していった。

トレーニング用の異世界はどこぞの監獄の中であり、誰もいない所が良かった。

なんとなくトレーニングをしていたら暇だったので皆の働きぶりを観察する事にした。
 オーディンの世界共鳴を利用して、最初に見たのだが何となく面白そうなゴーストイーターと時間経過ガムンだった。

====2人の冒険者====

 ファイガスタ帝国。
 炎の帝国と呼ばれ、大勢の冒険者を抱えている冒険者帝国。
 巨大な山があり中心には燃え尽きない炎がある。そこから魔力を提供し魔道具を使用している。

「というのがこの国の情報だがどうでもいいな」
「ゴーストイーターの言う通りだ」

 ゴーストイーター全身を黒い鎧に包み込み、ぼろぼろのマントを羽織っている。頭まで鎧でありながら彼の素顔を誰も見た事がない。

 時間経過ガムン、彼の今日のマントの色は赤色でありパジャマ姿というのは、他の冒険者に喧嘩を売っていると思われても仕方がない。

「なぁ、あんたらクエスト受けにきたのだろう」

 おそるおそると言った感じで冒険者ギルドの受付の男性が聞いた。

「ああ、ここのS級クエスト全部受けよう」

「馬鹿な事はやめるんだ」
「レベル概念とステータス版の概念が解放されたはず、それで見てくれ」

 冒険者ギルドの受付の男性は言われた通り鑑定とステータス版を見た。
 彼の顔色はみるみるうちに真っ青になりながら、絶望の瞳になり。

「これは失礼しましたー」

「おいおい、そのS級のドラゴンは俺達【夢見の炎団】のものだぜ」

「そうか、それはすまなかった諦めてくれ」
「諦められるかってんだよ、おい、お前ぶちのめすぞ」

 少しのっぽの男性が仲間を集める。
 
「や、やめたほうがいいかと」

「うるせー」

 冒険者ギルドが言ったのは【夢見の炎団】ではなく、ゴーストイーター達であった。

「あまり争いは好きではないが、ちょっと痛い目に合わせよう」

 そこを支配するゴーストの鬼。

 それを見た冒険者達は口をそろえて言う。
 鬼が来たと。

「た、助けてくれええええええ」

 一瞬で夢見の炎団を駆逐したゴーストイーター達。

「おいお前等、せめて新しい概念が追加されたんだそれで見ようぜ」

【ゴーストイーター《レベル50万》】
【時間経過ガムン《レベル50万》】

 その場の全員が真っ青になる。

「レベル50万?」

「我様はこの前の戦争で沢山人を殺したからそれで魂を食らって強くなった」
「僕はさー時間が経過してくれれば勝手に強くなるんだけど、ゴーストイーターといいとこ勝負だねぇい」

 大勢の冒険者たちが道を開ける。
 2人はS級ランクのクエストを全て受けようとしていたのだが。

 1人の闇色のローブを纏った男性がやってくる。

「そこの方、ちょっと話でもどうかな」

「我様達か」

 2人は謎の闇色ローブ青年に捕まり、冒険者ギルドの椅子に座って会話する事となった。

「わたしは魔術師マーリンと言う物ですが、どうです。仕事をしてみませんか?」

 俺はその光景を見て何か既視感を感じる。
 なぜならアーサー王がエクスカリバーの事を説明してくれた時の事。
 ちらっとマーリンの事を説明していた記憶がある。

 もしかしたら、ファイガスタ帝国にもガチャのようなスキル持ちがいて、異世界から英雄を引き出している可能性がある。

 それだけでぞっとしたのだが。

「わたしファイガスタ帝国から逃げたくてここに来ましたのです。手伝ってください」

 思わぬ発言に俺は耳を疑った。
 それはゴーストイーターも時間経過ガムンも同じ事だった。

「彼等異世界の英雄を奴隷化してるんですよ、わたし、こう見えて凄い魔術師で魔法で奴隷化を解除しちゃいまして、他の英雄も救いたいのですが」

【その話聞かせてもらっていいか】

「これはこれはカイル様じきじきですな、良いでしょう、この国には呪われた少女がいます。名前をリリファーナ彼女の能力は裏表ガチャです。化物かそれとも英雄か。化物だと化物が出てきてこの都市を破壊する為国中が戦います。英雄だと奴隷化して使役か出来ます。本人の意思関係なくやらせたい放題です。自殺しろと言ったら自殺しますし、殺せと言ったら殺します」

【なるほどな、ゴーストイーター、ガムン、2人はマーリンを護衛してジスタラン王国に帰還せよ】

「「了解」」

「とはいえそう簡単にはいきませんか」

 マーリンを追いかける追ってもやはり英雄で。

「見つけたぞ、この魔術師目、リリファーナ様に逆らうとは」

「あなたはそれでいいんですかジークフリート、竜殺しに専念してください、魔剣グラムが泣きますよ」

 銀色の長髪をしており、紺色の軽装備を纏ったその男は軽々しく跳躍して迫ってくる。

 一応、異世界訓練場だが、鑑定してみる。

 ステータスは平均より高いくらいで、レベルは1万はあった。

 ゴーストイーターとガムンにとっては楽勝だろうけど。

【3人ともここで争うな、戦争はまだ起こしたくない】

「了解だぜ」
「もちろんです」
「それは同感」

 マーリンが霧魔法を発動させて錯乱させる。

「この、マー――リンん」

 ジークフリートの叫び声が轟いた。

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