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冒険、捜索、情報収集
覚醒催眠(実験)
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昨日の騒動から一夜が明けた。
私はついにDランクに成ったので、ゴブリン討伐位ならクエストを受ける事が出来るようになった。
早速と思い、早起きして討伐クエストを探す為にギルドの扉を開けた。
「あ、エリーさんおはようございます、ギルマスがお呼びですよ~。」
「えぇ~、またなの~?」
「何でも、昨日のエリーさんから言われた奴を試してみたいとか言ってましたけど。」
ん?私何か言ったっけ?
・・・う~ん・・・
あ、あれか、魔素を自在に扱えるように催眠術でってやつ。
「うん、そう言う事なら判ったよ、勝手に入るよー。」
「お。来たか、例の、催眠術だったか、やってくれ。」
「うん、もちろんそのつもりで来たし。」
「じゃあ、よろしく頼む、俺もやっぱりどうしてもあの時の感覚を忘れられなくてな、その癖もう一度同じ状態になりたいと思っても無理だったしな。」
「でもその前に、いつもびっこ牽いてるでしょ? アレ治しとこうよ、はい、飲んで置いて、古傷にも効く筈だから。」
ローポーションを手渡す。
「ああ、すまんな、有り難く使わせて貰おう。」
そう言ってギルマスはローポーションを一気飲みにした。
恐らくサイクロプスを退けた時に起こった急激な身体強化で痛めたと思われる左足がぼんやり輝き、治って行く。
「おお、これがローポーションの効能か、本当に凄いな。」
ギルマスは、現役冒険者を引退してからも筋トレを欠かさず続けていたらしい、本当に以前のように動けるようになりたいと心から思って居た証拠だ。
治ってすぐに飛び跳ねていた、凄い胆力だと思う。
私は、小物入れのポーチに忍ばせて来て居た、何と無く良い石を拾ったから作っておいたペンデュラムを出しながら話し始めた。
そしてゆっくりとそのペンデュラムを左右に揺らす。
「では、始めるね。
いい?この水晶のペンデュラムを良く見てね、集中して。
さぁ、だんだん引き込まれて行きます、水晶がだんだん大きくなります、更に、瞼が重ーくなってきます。
はい、もう眼は開きません、今度は、どんどん沈んで行きますよ、暗ーく深い闇に沈んで行きます。
ここは、貴方自身の中です、貴方の体の中、その暗闇を探索して下さい、遠くに明かりが見える筈です、それを貴方は欲しいと思って居る筈です。
見つけましたか? その輝きが貴方の体内のマナです。
そのマナはとてもとても大事な物、貴方の子供と同じです、そう、そーっと抱いてあげて下さいね。
あなたの今大事に抱いて居る物こそがマナです。
そしてそれは、貴方の意思を体現してくれたり、貴方を守ってくれる存在です。
ゆーっくり、ゆーっくりマナを理解してあげましょう。
そうすれば、マナは貴方の思いに答えてくれます。
そろそろ意思の疎通が出来ましたか?
それでは、元の場所にマナを戻しましょう、もう貴方とマナはいつでも一緒です、使おうと思った時、いつでもマナは答えてくれることでしょう。
今度は、だんだん浮き上がって行きます、どんどん浅い所へと戻って行きます。
周りが明るくなってきましたね、段々と瞼が軽くなります、私が、三つ数えて手をたたくと貴方は目を覚ますでしょう、行きますよ、三、二、一、はい。」
パンと手を叩くとギルマスが目を覚ます。
何故か涙を流して居た事に気付いたギルマスが照れたように後ろを向いて腕で涙を拭った。
「どう?マナを感じられているかな?」
「ああ、何だか目が覚めたようだぜ、ちょっと、出かけて来ても良いか?」
「良いけど、私も一緒に行くよ、始めは急激な変化に制御が追い付かない可能性もあるからね。」
「ああ、判った、じゃあ、この先の森で良いか?」
「森だと環境破壊に成る可能性もあるからね、草原で良いんじゃ無い?
街の城壁出たところの。」
「判った、そうしよう。」
私はついにDランクに成ったので、ゴブリン討伐位ならクエストを受ける事が出来るようになった。
早速と思い、早起きして討伐クエストを探す為にギルドの扉を開けた。
「あ、エリーさんおはようございます、ギルマスがお呼びですよ~。」
「えぇ~、またなの~?」
「何でも、昨日のエリーさんから言われた奴を試してみたいとか言ってましたけど。」
ん?私何か言ったっけ?
・・・う~ん・・・
あ、あれか、魔素を自在に扱えるように催眠術でってやつ。
「うん、そう言う事なら判ったよ、勝手に入るよー。」
「お。来たか、例の、催眠術だったか、やってくれ。」
「うん、もちろんそのつもりで来たし。」
「じゃあ、よろしく頼む、俺もやっぱりどうしてもあの時の感覚を忘れられなくてな、その癖もう一度同じ状態になりたいと思っても無理だったしな。」
「でもその前に、いつもびっこ牽いてるでしょ? アレ治しとこうよ、はい、飲んで置いて、古傷にも効く筈だから。」
ローポーションを手渡す。
「ああ、すまんな、有り難く使わせて貰おう。」
そう言ってギルマスはローポーションを一気飲みにした。
恐らくサイクロプスを退けた時に起こった急激な身体強化で痛めたと思われる左足がぼんやり輝き、治って行く。
「おお、これがローポーションの効能か、本当に凄いな。」
ギルマスは、現役冒険者を引退してからも筋トレを欠かさず続けていたらしい、本当に以前のように動けるようになりたいと心から思って居た証拠だ。
治ってすぐに飛び跳ねていた、凄い胆力だと思う。
私は、小物入れのポーチに忍ばせて来て居た、何と無く良い石を拾ったから作っておいたペンデュラムを出しながら話し始めた。
そしてゆっくりとそのペンデュラムを左右に揺らす。
「では、始めるね。
いい?この水晶のペンデュラムを良く見てね、集中して。
さぁ、だんだん引き込まれて行きます、水晶がだんだん大きくなります、更に、瞼が重ーくなってきます。
はい、もう眼は開きません、今度は、どんどん沈んで行きますよ、暗ーく深い闇に沈んで行きます。
ここは、貴方自身の中です、貴方の体の中、その暗闇を探索して下さい、遠くに明かりが見える筈です、それを貴方は欲しいと思って居る筈です。
見つけましたか? その輝きが貴方の体内のマナです。
そのマナはとてもとても大事な物、貴方の子供と同じです、そう、そーっと抱いてあげて下さいね。
あなたの今大事に抱いて居る物こそがマナです。
そしてそれは、貴方の意思を体現してくれたり、貴方を守ってくれる存在です。
ゆーっくり、ゆーっくりマナを理解してあげましょう。
そうすれば、マナは貴方の思いに答えてくれます。
そろそろ意思の疎通が出来ましたか?
それでは、元の場所にマナを戻しましょう、もう貴方とマナはいつでも一緒です、使おうと思った時、いつでもマナは答えてくれることでしょう。
今度は、だんだん浮き上がって行きます、どんどん浅い所へと戻って行きます。
周りが明るくなってきましたね、段々と瞼が軽くなります、私が、三つ数えて手をたたくと貴方は目を覚ますでしょう、行きますよ、三、二、一、はい。」
パンと手を叩くとギルマスが目を覚ます。
何故か涙を流して居た事に気付いたギルマスが照れたように後ろを向いて腕で涙を拭った。
「どう?マナを感じられているかな?」
「ああ、何だか目が覚めたようだぜ、ちょっと、出かけて来ても良いか?」
「良いけど、私も一緒に行くよ、始めは急激な変化に制御が追い付かない可能性もあるからね。」
「ああ、判った、じゃあ、この先の森で良いか?」
「森だと環境破壊に成る可能性もあるからね、草原で良いんじゃ無い?
街の城壁出たところの。」
「判った、そうしよう。」
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