セ・パ・タ・!

『セパタクロー』__それは空中を翔け、地上を守る者たちの戦場。

染谷 大地。
こいつは、俗に言う“天才”だった。
別に、努力してる姿を見たわけじゃない。
でも、なんでも簡単そうにやってのける。
……だからなのか、どこかでずっと“特別な何か”を探してるように見えた。

高校に入ってすぐ、あいつは坂下 泉っていう女子に興味を持った。
誰が見ても一目惚れ__じゃなくて、なんかもっと、真剣に。
あいつは「観察」をはじめたんだ。なんかの研究対象かよってくらい。

で、下校中に尾行して、見つけたんだ。

芝生の公園。
汗まみれになりながら、坂下は変な形のボールを器用に蹴ってた。

それが、この球技との出会い。
そしてそれが、あいつの__
全部の始まりだった。

※この作品に登場する大会名・団体名・学校名・登場人物はすべてフィクションです。
なお、作中に登場する「セパタクロー」は実在するスポーツであり、本作はこの競技が日本でも広く知られ、盛り上がることを願って執筆されています。
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