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イケない俺☆エロあり

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いつもは『にあ』名義で書いてます。絵も頑張ってみました。
こういう能天気でちょいアホな主人公が性癖です・・・全6万文字くらいです。
数日は毎日2回、12時と18時に投稿します。


******

璃央りお、力抜いて」
「ん・・・」

あ・・・来る。
俺のそこに先輩の熱いものが当てられて、ぐぐっと力が込められた。

「んっ、んんっ・・・」

だいぶ、スムーズに入るようになったけど、やっぱり慣れない変な感覚。

「はぁ、全部入った。じゃあ動くね」
「んっ、陸人りくと先輩・・・」

先輩が腰を動かすと、先輩より小柄な俺の体は揺さぶられて、ベッドが軋む音がした。

「んっ、はぁはぁ」

先輩が腰をスライドさせるたびに、そこからはクチュッ、ヌチュッといやらしい音が響いて興奮を掻き立てる。
先輩はすごく気持ちよさそうな顔で額に汗を滲ませていて、俺はその顔を見てゾクゾクした。でも・・・

「あっ!イク、イクよ璃央っ!」
「あ、ん、んん、陸人せんぱいっ・・・」

先輩が腰をぐぐっと押し付けて来て、その分身がどくんどくんと俺の中で脈打つ。そのことにある種の満足感はあったけど、それ以上のものはなかった。

・・・やっぱり今日も俺、イケなかった・・・

ずるりと中から先輩のものが抜けて行くと、俺は一仕事終わったみたいな気分になってホッとした。
先輩は俺の唇にちゅっとキスすると、隣に転がって溜息をついた。

「はぁ・・・気持ち良かったー」

そして枕元のティッシュを抜き取って、ゴムを外しながら言う。

「璃央も良かった?」
「・・・うん、俺は陸人先輩とこうしてるだけで満足だから」

良かったとも良くなかったとも言えず、俺は誤魔化すように先輩に抱きついて、胸に顔を埋めた。
俺は嘘つくのが下手だから、今、顔は見られたくない。

「あはは、璃央は可愛いなあ」

幸い先輩は何も気づいてないみたいで、笑って俺の髪をくしゃくしゃと掻き回した。

・・・ああ、物足りない。
俺はもやもやと不完全燃焼のままの下半身の熱を持て余していた。今すぐ自分でどうにかしたくてしょうがない。

けど、事後のサービスなんだか知らないけど、先輩に抱き締められたままで身動きが出来ねーから、悶々と死んだ目で先輩のピロートークを聞くしかなかった。


******



「じゃあね、璃央。また明日」
「うん、陸人先輩。気を付けて帰ってな」

ぎゅっと玄関先で抱き合って足取り軽く帰って行く先輩を見送ると、俺は秒でドアに鍵を掛けてダッシュで部屋に戻った。

履いていたスウェットの下とボクサーパンツを引きずり下ろすと、すぐに半勃ちしていたものを握って強く扱く。

「んんっ!」

さっきの情事を思い出しながら一心に手を動かすと、すぐに絶頂感が高まって来て、あっという間に射精した。

「はぁっ、はぁはぁっ・・・」

手の中に出した精液をティッシュで拭うと、俺はさっきまで二人で睦み合っていたベッドに仰向けに転がった。

「はぁー・・・ケツでイケたらなあ・・・」

先輩とのセックスで俺がイケれば、先輩が帰った後毎回毎回、こんな風に自己処理なんてしなくて済むのに。
だけど俺は男と付き合うのも、ましてや男とアナルセックスなんて、21年間生きて来て初めてだ。当然、自分でケツを弄った事もなかったし、それでいきなり感じられるようにはなんないよな。

そもそもバイト先の居酒屋で出会った陸人先輩と、こんな風になるなんて自分でも予想外過ぎて驚いてるんだから。

それまで俺はずっと女の子しか好きにならなかったし、女の子としか付き合ったことがなかった。陸人先輩のことだって、最初は親切でいい人だな、あとイケメン。くらいにしか思ってなかったのに、毎日一緒に働くうちに好きだな、って思ってる自分に気付いて・・・

でも黙っていようと思ってたある日、陸人先輩の方から「璃央、俺お前の事好きなんだ」って告られて。
始めはドッキリかと警戒したけど、本当に本当なんだって分かってすごく嬉しかった。

そして、初めて俺の部屋で一緒に過ごして、一応ネットで男同士のセックスのことも調べておいたから、何とか挿れる事は出来たんだけど・・・

ネットに書いてあるみたいにケツでイク、とか前立腺とか、いまだによく分からない。
もちろん、自分でも色々試してみたけど、んー?という感じで、陸人先輩と初めてセックスしてから大分経つけど、結局俺は一度もイケないままだ。

せめて前を扱いて貰えたらイケるのになぁ。でも先輩、俺とのセックスの時、ぜんぜん前触ろうとしねーしな・・・

ほんの少し、俺って性欲処理に使われてんじゃねーか、って思う事もある。

でも先輩イケメンだから女の子にもモテるし、それなのにわざわざ俺と付き合ってるってことは俺のこと好きなんだよな?
でも前は触ってくんないのって、やっぱ本当は男は好きじゃないから?今の状況はなんか物珍しいとかそんなんで、その内飽きたら捨てられるとか?・・・

「ああ、もうやめやめ」

そのことを考え出すと不毛なループにハマるだけだから、俺は頭を振ってベッドから降りて、シャワーを浴びに行った。



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