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本当に王子様ですか?3

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「そこまでですよ、殿下」

「セバスチャン…」


ニコニコ顔の目が全く笑ってないセバスチャンさんがいました

なんでここにセバスチャンさんが居るの??


「殿下ともあろう方がまさか、他所様の家で女性に不埒なことをしようだなんてしてませんよね?」

「あ…あぁ…」


そう言いながらも王子様の目は少し泳いでいる


「そろそろ戻りませんとヴィヴィお嬢様が待ちくたびれておりますよ」

「…っ、わかった」


どこか悔しそうな顔をしながら私を見つめる王子様


「あ…すぐ退きますね!!」


そうだよ、私今王子様の上に跨った体勢になってたのすっかり忘れちゃってた!
カァッと顔が熱くなりながら退こうとすると


「きゃっ!?」


ぎゅっと抱きしめられました


「えぇ???」


ななな何してるんですかねこの方は、セバスチャンさんが見てるんですが???


「殿下、今すぐ離れないと国王様に申告しますよ?」


ひぃいい、真顔でセバスチャンさんが本気で怒ってるから離れてください!!


「はぁ…分かった」


名残惜しそうに身体を離される
私は急いで立ち上がり、セバスチャンさんの背後に隠れた


「マナに元の道まで案内してほし「あちらの奥に案内係の侍女を用意させていますので、いってらっしゃいませ」


王子様は有無を言わせないセバスチャンさんを睨んでいたけど、諦めたのかチラチラ私を見ながら去って行きました




「全く、どうして素顔を晒してるんですかね、ウェルスニード様は」

「へ?」


そう言われて自分の顔を触る

な…ない、ない、眼鏡がない!?
なんで?今日確かにつけて…

あ、そういえば…わんちゃんの時に眼鏡が落ちて、風のせいで素顔晒しっぱなしになっちゃってました!?


「それに、まさかとは思いますが殿下を押し倒しているように見えたのですが…」

「あれはヴィヴィお嬢様が近くまで来てたのに何故か手を離してくれなくて、その仕方なく小屋に隠れたらあんな体勢になっちゃってたと言うか…」

「また貴女はどうしてトラブルに巻き込まれやすいんですかね…」

「うぅ…」  


そんなの私が聞きたいですよ!!

 
「ウェルスニード様、本当に気をつけないと私も獣共から守れない時がございます
絶対に、眼鏡と前髪は維持しましょうね」

「獣???」


なんかよく分かんないけど、こんな醜い地味眼鏡だからってことですよね


「その反応はまだ分かってないんですね…はぁ…」


セバスチャンさんに何故か大きな溜め息をつかれちゃいました





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