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新人vs変態貴公子

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「これでわかっただろう?」


なにやら勝ち誇った顔をするアルディス様


「ふ~ん、マナちゃんのさっきの反応だとそういう人はいないと思ったんだけどなぁ」

「マナは俺のものだ」


はい?
いつ私がアルディス様のものになったんですかね???
否定したいのに先程のキスのせいでまだ肩で息をしている状態だ、うまく喋れない…

誰かこの世迷言ばかり言う変態貴公子を止めてください!!


「ひゅ~♪
お固そうなご主人様を陥落させるなんてマナちゃんってばどんなテク使ったの?」

「そのマナちゃんとか言う馴れ馴れしい呼び方はやめろ」

「いい加減にしてください!!」


やっと喋れるようになった…


「アルディス様も嘘ばっかり言わないでください!
私はアルディス様のものではないですし、ご主人様はヴィヴィお嬢様です!!」

「え…マナちゃんってまさかのそっち??」

「へ?」


んん?そっちとは…?


「ヴィヴィアンヌお嬢様と付き合ってんの?」

「なっ!?」

「なんだと!?そうなのかマナ?」
 

プッチーン
私の中で何かがキレました


「さっきから聞いてれば勝手な事ばかりごちゃごちゃと…
失礼なチャラ男も変態貴公子も大っ嫌い!!!」


アルディス様の胸をドンッと体当たりしてその場から走って逃げました


信じられない!
黙って聞いてれば勝手な事ばっかり2人で言って、私は恋愛なんてした事ないけどちゃんと男の人にドキドキしたりするんだから、対象も男の人に決まってるでしょ!?

しかもあんな、あんな…人前でキスなんて…
思い出してカァッとまた顔が熱くなる

てかなんで私も気持ち良くなってんのよ!
なんか転生してから身体がおかしいというか、今までそういう経験はないはずなのに敏感すぎるというか…
それとも男の人にされると皆んなそうなっちゃうのかな?


はぁ…もうなんか疲れた、自室に戻ってちょっと横になりたい


トボトボ歩いていると…


「おや、ウェルスニード様、シャル様の案内は終わりましたか?」

「せ、セバスチャンさん…」

「おやおや、なんだか随分疲れているみたいですね」

「その…色々ありまして…」

「はぁ…なんとなく分かりました、今日は早上がりで大丈夫ですよ
自室でゆっくり休んでください」

「セバスチャンさん…ありがとうございます!!」


セバスチャンさんが神様に見えます!
やっぱりまともな人がセバスチャンさんしかいない、これでセバスチャンさんの歳が近かったら好きになってたかも…

少し機嫌を取り戻して自室へと帰った
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