この悪魔は僕を離す気がないらしい。

僕はこの悪魔の地で身を潜めながら日々を暮らす天使だった。僕の素性は決して悪魔たちに知られてはいけなかったし、絶対に隠し通さないといけなかった。だからこそ静かに安定した質素な生活を送っていたのに
こともあろうか,僕の前に現れたあいつのせいで僕の安定した質素な生活は一気に瓦解していった。
目立ってはいけなかったし、一人でいたかった、そっとしておいて欲しかった、なのに、なのに全部が全部この目の前のやつのせいで、あっという間に暴かれ、崩れ去った。

僕の生活も、安定も、僕の素性も、僕の心でさえ奪って行ったんだ。

どうして、目の前に座るこの僕の心臓を絞ってしまうような笑顔をする男を前に平気でいられるだろうか?

素性を隠して暮らす天使が悪魔に捕まり、あれよあれよとする間にいつのまにか天使が絆されて逃げられなくなる話。

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