もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!

ありぽん

文字の大きさ
177 / 213
連載

439流しそうめん…、じゃなくて流しうどん!?

しおりを挟む
「こちらの雪山をドラック達が。こちらを奥様、マイケル様、ジョーディ様がお使いください」

 人と魔獣で別々にしたみたい。左がドラック達で右がママやお兄ちゃん、僕が使う雪山です。

「それではまず、この雪山に水を流しますね」

 え? 水? そういえば確かに、雪山の下に雪山が丸々入る桶みたいな物が置いてある。これに雪山に流した水を溜める感じ? 
 考えていたらお兄ちゃんが、どんどん水が流れてくるけど大丈夫。それから水が溜まったら、別の桶と交換するって教えてくれました。

「では流しますね」

 料理人さんが魔法で水を流し始めました。雪山の頂上からチョロチョロチョロ。勢いよくじゅなくて、ほんのちょっとずつ。
 それから雪山の周りには溝があるから、水はその溝にそって、周りに溢れる事なく流れていきますね。そしてゆっくり流れた水は下の桶に到着。

 お水の流れは、これくらい少しずつで良いんだって。そうじゃないとみんなが困るからって。そうなんだね。でもこれなら、すぐにおけの水はたまらないね。
 2人の料理人さんが同時に水を流し始めたから、ドラック達の方も同じくらいの感覚で、水が桶に到着。ドラッホがお水を、シュッシュ!!と触る真似をします。

「では次にこちらを。奥様、どうしましょう。奥様が食べ方の見本を?」

「そうね、そうしようかしら」

「ママ、待って!! 僕がやるよ! だってみんなのお兄ちゃんだもん、しっかりみんなに食べ方を教えてあげるんだ!!」

「そう? じゃあマイケルに頼もうかしら」

 お兄ちゃんが食べ方の見本を、見せてくれる事になりました。イスの上に立ち膝をするお兄ちゃん。いつもご飯の時にそんな格好をすると、すぐのママやパパに怒られるのに、この料理を食べる時は、良いって事になっているみたい。

 それでお椀を持って、野菜や木の実やお肉なんか、自分が好きなものを、良い具合にお椀に入れて。入れ終わったらフォークを持って、お兄ちゃんの準備は終わり。
 ちなみにタレは2種類だったでしょう? 最初はお醤油味の方から食べよって、お兄ちゃん独り言を。もう1つの方はまた後で。その時その時で変えるって言っていました。

 お兄ちゃんの準備が終わると、まだ料理を運んできた台に乗せっぱなしだった、お皿の蓋を外した料理人さん。中にはうどんが入っていました。そのうどんを専用の道具で少しだけ。えっと2、3本摘んで持って、そのまま雪山の上に。

「それでは参ります。マイケル様、よろしいでしょうか?」

「うん!!」

 お兄ちゃんの返事に料理人さんが頷くと、うどんをそっと頂上に置きました。あっ、そうそう、水を流してくれているのは別の料理人さんね。全部の動作を1人の料理人さんがやったら大変。お水係り、トッピングの料理を確認する係り、うどんを流す係りって、別れてるんだ。

 雪山の頂上に置かれたうどん。うどんはすぐに水に乗って、雪山を流れ始めました。もちろん溝のおかげでお水と一緒、周りに溢れる事なく、するする、ゆるゆると下へ流れていきます。

 そうしてもうすぐ桶に到着の時、お兄ちゃんが動きました。こうシュッ!!と手を挙げて、シュッ!と振り下ろして。フォークを持っている手は、流れてくるうどん目掛けて進んでいって。

 シュパッ!! 流れてきたうどんを、しっかりとフォークで受け止めたお兄ちゃん。受け止めたうどんをすぐにお椀に入れてツルツルツル。
 その動きに思わず止まっていた僕とドラック達だったけど、すぐに元に戻って、みんなでお兄ちゃんを拍手です。

 これってまさか、これってまさか!! テレビで見てやってみたいって思っていた、流しそうめん!! そうめんじゃなくてうどんで、しかも流れているところが竹じゃないけど、流しそうめんだよね!! 違った…、流しうどん!!

「ちゃあ!! ま、ま!!」

 僕は自分の前に置かれていたフォークを掴みます。

『わぁ!! ご飯が流れてきた!! 僕初めて見たよ!!』

『ボクも!!』

『時々川を流れてくる果物や木の実はあったけど、でもこんなのは初めて!!』

『面白いなの!!』

『こう、シュッ!!って、やるなんだな!!』

『早くやろうぜ!!』

 ドラック達も大盛り上がりです。

「ま! ま!! やくぅ!!」 

 興奮のあまり、ママって言えないで『ま』になる僕。そんな僕を、お母さんはいつものゆっくりしたどうさで抱っこして。ママ、今日は早く動いて! 魔獣をやっつけている時みたいに!!

 と、思っていた時でした。ドアが開いたと思ったら、パパとグッシー達がかまくらお城に入って来ました。ちょうど一区切りついて、まだ調べる場所はあるけど、お昼ご飯を食べに帰ってきたんだって。

 それで僕達と流しうどんを見て、ちょうど良かったって、みんなで流しうどんをする事に。グッシー達は外で魔獣を食べるみたい。ママとパパが交代して、パパと一緒にうどんを食べる事になりました。

「ジョーディはすくえるのか?」

「良いじゃない。最初はやらせてあげて、だめならあなたが取ってあげれば。たぶん水浸しになるでしょうけど」

「はは、これは次の仕事に行く前に、着替えなくちゃいけないな。よし、ジョーディ、しっかりうどんをすくうんだぞ!」

「ちゃっ!!」

 気合いを入れる僕。隣ではドラック達も気合いを入れていて。でも注意をされていました。順番にって。みんなで一気にうどんを取りに行ったら、ぶつかったり、よろけたり危ないでしょう? 
 だから少しずつだけど、どんどん次のうどんを流していくから、順番を決めてすくいなさいって。

 すぐに僕が教えてあげたジャンケンで、順番を決めたドラック達。僕達の方も順番を決めて、最初が僕、次がお兄ちゃんで、パパ、ママの順番に取ります。
 ちなみに取るのに失敗しちゃったうどんは、うどんが桶に落ちる寸前のところで、料理人さんが網を持っていてくれて。あみですくった分は、そのままお椀に入れてくれるって。

 ドラック達決まった? 早く早く! 最初はフェニックに決まったみたい。よし、いよいよ流しうどんをスタートです。僕はしっかりフォークを握って、料理人さんがうどんを流すのを待ちました。
しおりを挟む
感想 598

あなたにおすすめの小説

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。

樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。 ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。 国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。 「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」

1度だけだ。これ以上、閨をともにするつもりは無いと旦那さまに告げられました。

尾道小町
恋愛
登場人物紹介 ヴィヴィアン・ジュード伯爵令嬢  17歳、長女で爵位はシェーンより低が、ジュード伯爵家には莫大な資産があった。 ドン・ジュード伯爵令息15歳姉であるヴィヴィアンが大好きだ。 シェーン・ロングベルク公爵 25歳 結婚しろと回りは五月蝿いので大富豪、伯爵令嬢と結婚した。 ユリシリーズ・グレープ補佐官23歳 優秀でシェーンに、こき使われている。 コクロイ・ルビーブル伯爵令息18歳 ヴィヴィアンの幼馴染み。 アンジェイ・ドルバン伯爵令息18歳 シェーンの元婚約者。 ルーク・ダルシュール侯爵25歳 嫁の父親が行方不明でシェーン公爵に相談する。 ミランダ・ダルシュール侯爵夫人20歳、父親が行方不明。 ダン・ドリンク侯爵37歳行方不明。 この国のデビット王太子殿下23歳、婚約者ジュリアン・スチール公爵令嬢が居るのにヴィヴィアンの従妹に興味があるようだ。 ジュリエット・スチール公爵令嬢18歳 ロミオ王太子殿下の婚約者。 ヴィヴィアンの従兄弟ヨシアン・スプラット伯爵令息19歳 私と旦那様は婚約前1度お会いしただけで、結婚式は私と旦那様と出席者は無しで式は10分程で終わり今は2人の寝室?のベッドに座っております、旦那様が仰いました。 一度だけだ其れ以上閨を共にするつもりは無いと旦那様に宣言されました。 正直まだ愛情とか、ありませんが旦那様である、この方の言い分は最低ですよね?

転生幼子は生きのびたい

えぞぎんぎつね
ファンタジー
 大貴族の次男として生まれたノエルは、生後八か月で誘拐されて、凶悪な魔物が跋扈する死の山に捨てられてしまった。  だが、ノエルには前世の記憶がある。それに優れた魔法の才能も。  神獣の猫シルヴァに拾われたノエルは、親を亡くした赤ちゃんの聖獣犬と一緒に、神獣のお乳を飲んで大きくなる。  たくましく育ったノエルはでかい赤ちゃん犬と一緒に、元気に楽しく暮らしていくのだった。  一方、ノエルの生存を信じている両親はノエルを救出するために様々な手段を講じていくのだった。 ※ネオページ、カクヨムにも掲載しています

私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。

小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。 「マリアが熱を出したらしい」 駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。 「また裏切られた……」 いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。 「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」 離婚する気持ちが固まっていく。

白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい

金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。 私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。 勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。 なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。 ※小説家になろうさんにも投稿しています。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。