もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!

ありぽん

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439流しそうめん…、じゃなくて流しうどん!?

「こちらの雪山をドラック達が。こちらを奥様、マイケル様、ジョーディ様がお使いください」

 人と魔獣で別々にしたみたい。左がドラック達で右がママやお兄ちゃん、僕が使う雪山です。

「それではまず、この雪山に水を流しますね」

 え? 水? そういえば確かに、雪山の下に雪山が丸々入る桶みたいな物が置いてある。これに雪山に流した水を溜める感じ? 
 考えていたらお兄ちゃんが、どんどん水が流れてくるけど大丈夫。それから水が溜まったら、別の桶と交換するって教えてくれました。

「では流しますね」

 料理人さんが魔法で水を流し始めました。雪山の頂上からチョロチョロチョロ。勢いよくじゅなくて、ほんのちょっとずつ。
 それから雪山の周りには溝があるから、水はその溝にそって、周りに溢れる事なく流れていきますね。そしてゆっくり流れた水は下の桶に到着。

 お水の流れは、これくらい少しずつで良いんだって。そうじゃないとみんなが困るからって。そうなんだね。でもこれなら、すぐにおけの水はたまらないね。
 2人の料理人さんが同時に水を流し始めたから、ドラック達の方も同じくらいの感覚で、水が桶に到着。ドラッホがお水を、シュッシュ!!と触る真似をします。

「では次にこちらを。奥様、どうしましょう。奥様が食べ方の見本を?」

「そうね、そうしようかしら」

「ママ、待って!! 僕がやるよ! だってみんなのお兄ちゃんだもん、しっかりみんなに食べ方を教えてあげるんだ!!」

「そう? じゃあマイケルに頼もうかしら」

 お兄ちゃんが食べ方の見本を、見せてくれる事になりました。イスの上に立ち膝をするお兄ちゃん。いつもご飯の時にそんな格好をすると、すぐのママやパパに怒られるのに、この料理を食べる時は、良いって事になっているみたい。

 それでお椀を持って、野菜や木の実やお肉なんか、自分が好きなものを、良い具合にお椀に入れて。入れ終わったらフォークを持って、お兄ちゃんの準備は終わり。
 ちなみにタレは2種類だったでしょう? 最初はお醤油味の方から食べよって、お兄ちゃん独り言を。もう1つの方はまた後で。その時その時で変えるって言っていました。

 お兄ちゃんの準備が終わると、まだ料理を運んできた台に乗せっぱなしだった、お皿の蓋を外した料理人さん。中にはうどんが入っていました。そのうどんを専用の道具で少しだけ。えっと2、3本摘んで持って、そのまま雪山の上に。

「それでは参ります。マイケル様、よろしいでしょうか?」

「うん!!」

 お兄ちゃんの返事に料理人さんが頷くと、うどんをそっと頂上に置きました。あっ、そうそう、水を流してくれているのは別の料理人さんね。全部の動作を1人の料理人さんがやったら大変。お水係り、トッピングの料理を確認する係り、うどんを流す係りって、別れてるんだ。

 雪山の頂上に置かれたうどん。うどんはすぐに水に乗って、雪山を流れ始めました。もちろん溝のおかげでお水と一緒、周りに溢れる事なく、するする、ゆるゆると下へ流れていきます。

 そうしてもうすぐ桶に到着の時、お兄ちゃんが動きました。こうシュッ!!と手を挙げて、シュッ!と振り下ろして。フォークを持っている手は、流れてくるうどん目掛けて進んでいって。

 シュパッ!! 流れてきたうどんを、しっかりとフォークで受け止めたお兄ちゃん。受け止めたうどんをすぐにお椀に入れてツルツルツル。
 その動きに思わず止まっていた僕とドラック達だったけど、すぐに元に戻って、みんなでお兄ちゃんを拍手です。

 これってまさか、これってまさか!! テレビで見てやってみたいって思っていた、流しそうめん!! そうめんじゃなくてうどんで、しかも流れているところが竹じゃないけど、流しそうめんだよね!! 違った…、流しうどん!!

「ちゃあ!! ま、ま!!」

 僕は自分の前に置かれていたフォークを掴みます。

『わぁ!! ご飯が流れてきた!! 僕初めて見たよ!!』

『ボクも!!』

『時々川を流れてくる果物や木の実はあったけど、でもこんなのは初めて!!』

『面白いなの!!』

『こう、シュッ!!って、やるなんだな!!』

『早くやろうぜ!!』

 ドラック達も大盛り上がりです。

「ま! ま!! やくぅ!!」 

 興奮のあまり、ママって言えないで『ま』になる僕。そんな僕を、お母さんはいつものゆっくりしたどうさで抱っこして。ママ、今日は早く動いて! 魔獣をやっつけている時みたいに!!

 と、思っていた時でした。ドアが開いたと思ったら、パパとグッシー達がかまくらお城に入って来ました。ちょうど一区切りついて、まだ調べる場所はあるけど、お昼ご飯を食べに帰ってきたんだって。

 それで僕達と流しうどんを見て、ちょうど良かったって、みんなで流しうどんをする事に。グッシー達は外で魔獣を食べるみたい。ママとパパが交代して、パパと一緒にうどんを食べる事になりました。

「ジョーディはすくえるのか?」

「良いじゃない。最初はやらせてあげて、だめならあなたが取ってあげれば。たぶん水浸しになるでしょうけど」

「はは、これは次の仕事に行く前に、着替えなくちゃいけないな。よし、ジョーディ、しっかりうどんをすくうんだぞ!」

「ちゃっ!!」

 気合いを入れる僕。隣ではドラック達も気合いを入れていて。でも注意をされていました。順番にって。みんなで一気にうどんを取りに行ったら、ぶつかったり、よろけたり危ないでしょう? 
 だから少しずつだけど、どんどん次のうどんを流していくから、順番を決めてすくいなさいって。

 すぐに僕が教えてあげたジャンケンで、順番を決めたドラック達。僕達の方も順番を決めて、最初が僕、次がお兄ちゃんで、パパ、ママの順番に取ります。
 ちなみに取るのに失敗しちゃったうどんは、うどんが桶に落ちる寸前のところで、料理人さんが網を持っていてくれて。あみですくった分は、そのままお椀に入れてくれるって。

 ドラック達決まった? 早く早く! 最初はフェニックに決まったみたい。よし、いよいよ流しうどんをスタートです。僕はしっかりフォークを握って、料理人さんがうどんを流すのを待ちました。
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