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233.助けてくれたのは?
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がしゅっ! がしゅっ! ディアブナスのこっちに歩いてくる音と、ブロー達が逃げてって言う声、そしてスノーラの僕達を呼ぶ声。色々な音と声が聞こえて来て。
さっき見た時、ディアブナスは黒いモヤモヤがいっぱい出てたよね。僕達ちゃんとディアブナスに攻撃できたよね、あれで良かったんだよね。ふぅ、成功して良かった。
でもごめんね、僕動けないんだ。最後までルリ達は守るけど、僕がやられちゃったら、ルリ達の事を守って。ドラちゃんならヒョヒョイと掴んで逃げられるはず。
ディアブナスがこっちに来るまでに、ルリ達を回復できれば良かったんだけど。どうかなギリギリかな? もし間に合わなかったら、スノーラにちゃんと治してもらってね。
色々な事を考えていた僕。さらに足音がどんどん近づいて来て、そしてついにその足音が、僕の近くで止まりました。僕殺されるよりも、取り込まれちゃうのかな? あの精神の世界で偽物のスノーラ達に会うには嫌だなぁ。
と、その時、光が消えた感覚がして、そっと目を開けた僕。あっ! ヒールが止まった。良かった、こっちは間に合ったみたい。どっと力が抜けた僕は、ルリ達を抱きしめたまま、またそこにドサッと倒れて。怖かったからまた目を瞑りました。
『余計なことばかり、やはり最初からお前など消しておけば良かった。だが今はちょうど良い。何故か力が回復しないからな。お前を取り込んで力を取り戻すぞ』
やっぱり取り込まれるんだ。ルリ達、怪我が治っているなら逃げて。僕に巻き込まれちゃう。
『レン! ルリ! アイス!』
スノーラ、ルリ達を助けて!
『フンッ! お前は今から私の一部になるのだ!』
ディアブナスが動いた気がしました。
『…!! 次は何だ!! ぐあぁぁぁ!!』
ディアブナスの叫び声と一緒に、何かが飛ばされる感覚が。そして誰かが僕をそっと抱き上げました。僕は何とかその手から逃げようとして、今できる限りの力で、ルリ達を抱きしめたまま、足をバタバタしたんだけど、そんなに動かせるわけなくて。ただ、僕はその声を聞いた瞬間に、暴れるのを止めました。
「ほら、暴れるな。って言うか、これどんな状況だよ。全くギリギリだったな」
この声…。僕はそっと目を開けます。そして見えたのは、レオナルドお兄ちゃんの顔でした。
「に、ちゃ?」
「おう、にいちゃんだぞ。全く何でお前こんなにボロボロになってんだよ」
何でって、ディアブナスにハリセンで攻撃したら、こうなっちゃったんだよ。と、またディアブナスの声が。
『があぁぁぁ!!』
声の方を見ます。そこには剣を構えているケビンさんとスレイブさんが立っていて、すぐに立てないディアブナスに、さらに攻撃を加えます。
『ちぃ!!』
最後の攻撃を何とか交わして、ちょっと遠くに逃げたディアブナス。そうしたら今まで何か重い感じがしていた空気が、スッと軽くなって。次の瞬間には、僕の隣にスノーラが立っていました。
『レン!! すぐに回復してやる!!』
スノーラがすぐに僕にヒールをかけてくれます。その間にルリとアイスが起きて来て、周りを見て僕を見て慌て始めました。そんなルリ達をドラちゃんがもう大丈夫だからって、僕の回復が終わるまでこっちにいようって、連れて行ってくれたよ。
『全くお前は、無茶ばかりして。それでお前が死んでら、何もかも意味がないんだぞ』
そんな事ないよ。だってスノーラ達は守れるもん。
『良いか、全てが終わったらルリ達と説教だからな』
え~! 僕頑張ったのに。ヒールで少し元気になって来た僕。まだちゃんと話せなかったから、動かせるようになった手で抗議しました。
『ふっ、怒る元気は出て来たか。すぐに元に戻るからな』
いつものニッコリになったスノーラ。僕も一緒にニッコリです。
そなん僕達の近くで話しを始めたレオナルドお兄ちゃん達。どうも僕達の攻撃でかなり弱ったディアブナスが、お兄ちゃん達の攻撃でさらに弱って、スノーラ達を抑えていた力が消えたみたい。それでスノーラ達は動けたんだけど。
じゃあお兄ちゃん達はどうやってここまで来たの? お兄ちゃん達はディアブナスのあの押し潰される攻撃に合わなかったから、ここまで来てくれたの? それとも魔法陣は発動して、お兄ちゃん達の方が先に復活できたとか。
そう思ったのは僕だけじゃありませんでした。ドラゴンお父さんがその事をお兄ちゃん達に聞いたら、気合いで立ち上がってここまで戻って来たって。気合? 何か魔法を使ったとかじゃなくて? スノーラ達も立てなかったのに?
「ちょっと、色々あってな。何とか動けるようになって、ここまで戻って来たんだ。良かったよ間に合って。レンがやられるところだったからな」
『レオナルド、助かった。例を言う』
「スノーラ、別に例なんていらないよ。だってレンは俺達の大事な家族で弟なんだから。俺が守るのは当たり前だろう?」
お兄ちゃんありがとう! レオナルドお兄ちゃんがここに居るって事は、エイデンお兄ちゃんもここに居るの? さらに元気になって来た僕は周りをキョロキョロ、エイデンお兄ちゃんを探します。でもどこにもお兄ちゃんは居なくて。
「おにいちゃ」
「お、しっかりしてきたな。何だ?」
「えいでんおにいちゃは?」
「…あ、ああ、それはな」
レオナルドお兄ちゃんに、エイデンお兄ちゃんのことを聞いている時でした。向こうからローレンスさんとセバスチャンさんが走って来て。良かった、ローレンスさん達も無事だったよ。
さっき見た時、ディアブナスは黒いモヤモヤがいっぱい出てたよね。僕達ちゃんとディアブナスに攻撃できたよね、あれで良かったんだよね。ふぅ、成功して良かった。
でもごめんね、僕動けないんだ。最後までルリ達は守るけど、僕がやられちゃったら、ルリ達の事を守って。ドラちゃんならヒョヒョイと掴んで逃げられるはず。
ディアブナスがこっちに来るまでに、ルリ達を回復できれば良かったんだけど。どうかなギリギリかな? もし間に合わなかったら、スノーラにちゃんと治してもらってね。
色々な事を考えていた僕。さらに足音がどんどん近づいて来て、そしてついにその足音が、僕の近くで止まりました。僕殺されるよりも、取り込まれちゃうのかな? あの精神の世界で偽物のスノーラ達に会うには嫌だなぁ。
と、その時、光が消えた感覚がして、そっと目を開けた僕。あっ! ヒールが止まった。良かった、こっちは間に合ったみたい。どっと力が抜けた僕は、ルリ達を抱きしめたまま、またそこにドサッと倒れて。怖かったからまた目を瞑りました。
『余計なことばかり、やはり最初からお前など消しておけば良かった。だが今はちょうど良い。何故か力が回復しないからな。お前を取り込んで力を取り戻すぞ』
やっぱり取り込まれるんだ。ルリ達、怪我が治っているなら逃げて。僕に巻き込まれちゃう。
『レン! ルリ! アイス!』
スノーラ、ルリ達を助けて!
『フンッ! お前は今から私の一部になるのだ!』
ディアブナスが動いた気がしました。
『…!! 次は何だ!! ぐあぁぁぁ!!』
ディアブナスの叫び声と一緒に、何かが飛ばされる感覚が。そして誰かが僕をそっと抱き上げました。僕は何とかその手から逃げようとして、今できる限りの力で、ルリ達を抱きしめたまま、足をバタバタしたんだけど、そんなに動かせるわけなくて。ただ、僕はその声を聞いた瞬間に、暴れるのを止めました。
「ほら、暴れるな。って言うか、これどんな状況だよ。全くギリギリだったな」
この声…。僕はそっと目を開けます。そして見えたのは、レオナルドお兄ちゃんの顔でした。
「に、ちゃ?」
「おう、にいちゃんだぞ。全く何でお前こんなにボロボロになってんだよ」
何でって、ディアブナスにハリセンで攻撃したら、こうなっちゃったんだよ。と、またディアブナスの声が。
『があぁぁぁ!!』
声の方を見ます。そこには剣を構えているケビンさんとスレイブさんが立っていて、すぐに立てないディアブナスに、さらに攻撃を加えます。
『ちぃ!!』
最後の攻撃を何とか交わして、ちょっと遠くに逃げたディアブナス。そうしたら今まで何か重い感じがしていた空気が、スッと軽くなって。次の瞬間には、僕の隣にスノーラが立っていました。
『レン!! すぐに回復してやる!!』
スノーラがすぐに僕にヒールをかけてくれます。その間にルリとアイスが起きて来て、周りを見て僕を見て慌て始めました。そんなルリ達をドラちゃんがもう大丈夫だからって、僕の回復が終わるまでこっちにいようって、連れて行ってくれたよ。
『全くお前は、無茶ばかりして。それでお前が死んでら、何もかも意味がないんだぞ』
そんな事ないよ。だってスノーラ達は守れるもん。
『良いか、全てが終わったらルリ達と説教だからな』
え~! 僕頑張ったのに。ヒールで少し元気になって来た僕。まだちゃんと話せなかったから、動かせるようになった手で抗議しました。
『ふっ、怒る元気は出て来たか。すぐに元に戻るからな』
いつものニッコリになったスノーラ。僕も一緒にニッコリです。
そなん僕達の近くで話しを始めたレオナルドお兄ちゃん達。どうも僕達の攻撃でかなり弱ったディアブナスが、お兄ちゃん達の攻撃でさらに弱って、スノーラ達を抑えていた力が消えたみたい。それでスノーラ達は動けたんだけど。
じゃあお兄ちゃん達はどうやってここまで来たの? お兄ちゃん達はディアブナスのあの押し潰される攻撃に合わなかったから、ここまで来てくれたの? それとも魔法陣は発動して、お兄ちゃん達の方が先に復活できたとか。
そう思ったのは僕だけじゃありませんでした。ドラゴンお父さんがその事をお兄ちゃん達に聞いたら、気合いで立ち上がってここまで戻って来たって。気合? 何か魔法を使ったとかじゃなくて? スノーラ達も立てなかったのに?
「ちょっと、色々あってな。何とか動けるようになって、ここまで戻って来たんだ。良かったよ間に合って。レンがやられるところだったからな」
『レオナルド、助かった。例を言う』
「スノーラ、別に例なんていらないよ。だってレンは俺達の大事な家族で弟なんだから。俺が守るのは当たり前だろう?」
お兄ちゃんありがとう! レオナルドお兄ちゃんがここに居るって事は、エイデンお兄ちゃんもここに居るの? さらに元気になって来た僕は周りをキョロキョロ、エイデンお兄ちゃんを探します。でもどこにもお兄ちゃんは居なくて。
「おにいちゃ」
「お、しっかりしてきたな。何だ?」
「えいでんおにいちゃは?」
「…あ、ああ、それはな」
レオナルドお兄ちゃんに、エイデンお兄ちゃんのことを聞いている時でした。向こうからローレンスさんとセバスチャンさんが走って来て。良かった、ローレンスさん達も無事だったよ。
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